京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

トンビにサンドイッチ

2007年06月01日 | 環境
写真は、御池大橋の下のヨウシュヤマゴボウです。

この少し北での出来事でした。

鴨川ではよく野鳥にパンなど餌をやっている人を見かけます。
ハトはいつもですが、あるときはユリカモメ、そしてカモ、
カラスも来るし、トビも一緒についばんでいます。
午後、北に向かって走っている時
少し前方で、外国人が乗る自転車の前輪にトビが飛び込みかけました。
上方には、七・八羽が興奮して飛び交っています。

えっ、どうした?

次の瞬間、河岸の歩道に、ハンカチと包装紙が舞ってきました。
それを追って、草陰から姿を見せた女性がハンカチを拾い上げて
こちらに歩いてきます。

「トビですか?」
「ええ、パンを全部持ってかれました。びっくりしました。」

現場には、サンドイッチのレタスの欠片が落ちていました。
一羽のトビが、中洲に降りて、何かを食べているのが見えます。
犯人です。
以前はそんなことはありませんでしたが、最近はよくトビの被害が出ています。

私も取られかけたことがあります。
後ろから急に来ました。
気づいた時には、顔の横を大きな影がザッと通り過ぎていきました。
彼らは、上空高く旋回しながら
“美味い餌”のパンを探しています。
そして、背後の電柱や桜の木に留まって
目標を見定めたら
音もなく降りてきて
ザッと、パンやサンドイッチを奪っていきます。
私と餌を獲り合ったトビは、残念ながら左手に爪を引っ掛けただけでしたが
今日の女性は、レタスの欠片を残して完璧にやられていました。

この件は「テレビ沙汰」になったことがあります。
野鳥の会の関係者が「野鳥に餌をやってはダメ」と訴えていましたが
そのうち、餌やりは復活しています。
餌やりの人にとっては、癒される“自然との交歓”でしょうが
トビにとっては「互いに打ち解けて楽しむ」ことなどでなく
必死の餌の確保です。
<人間>=<ビニール袋>=<美味い餌>と学習すれば
人間が空にまくのを待つまでもなく、彼らが餌を奪っていくのは当然です。
餌付けされた野生の猿と人間の関係は問題になりました。
今のところ人の手から餌を奪っていくのはトビだけですが
カラスには、しっかり観察されている気がします。
コメント
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