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京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

気候変動問題に対する日本の意欲の欠如と空疎さ

2014年09月24日 | 地球温暖化
本日各紙に「国連気候サミット」の記事
京都新聞の夕刊7面には、平田仁子さんのコメントがばっちり掲載されている。
安倍首相の演説には「大変失望した」
「特に、2015年3月末までに求められている温室効果ガス削減目標の提出は、先進国がリードして行動すべきなのに、(提出)時期も内容も示せなかった・・・
他の国の首脳たちが様々な決意や方針を紹介する中、
気候変動問題に対する日本の意欲の欠如と空疎さがとりわけ目立った」
安倍首相と日本政府の「意欲の欠如と空疎」
日本の自公政治、安倍内閣の政治が
世界と巨大なのギャップを広げており
本人はそれを認識していない。
これぞ、「政治の空疎」

「原発も温暖化もだめ」のデモ-本日午後5時半から、東京日比谷公園

2014年09月19日 | 地球温暖化
本日、東京ですが
「原発も温暖化もだめ」のデモが行われます。
下記の「気候マーチ」です。
非常にいいことだと思います。

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9/19 Nuclear Free Carbon Free パレード
 ~原発は気候変動対策にならない!~
http://on.fb.me/1uTvNk1
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気候変動が私たち人類の生存を脅かす状況下、今年9月の国連総会にあわせて気候サミットが開催され、各国首脳が招集されることになりました。地球の気温上昇を2℃にとどめるために、温室効果ガスの大幅削減に向けて各国が野心的な目標をかかげ、COP21で意義ある国際合意がなされることが求められています。
しかし一方で、気候変動対策を口実とした原発推進はあってはなりません。原発事故の悲劇や放射能被害を二度と繰り返さないために、そして原発によらない真の気候変動対策が進められるように、日本からも声を届けましょう。
9月21日には、世界各国で「気候マーチ」が行なわれ ることになっており、「100%クリーンエネルギーにシフトするため世界の力を結集させる」ことを市民社会が求めます。
日本でもこの動きと連動し、19日(金)に原発を使わない気候変動対策の実施を求めて「Nuclear Free, Carbon Free パレード」を行なうことにしました。ぜひ、日本の市民の声を安倍首相やニューヨークの各国首脳陣に届けるべく、パレードにご参加ください。

●集合:2014年9月19日(金)17:30
●場所:日比谷公園かもめの広場
●予定:
 17:30 集合・主旨説明・集合写真
  18:00 スタート~脱原発テント~財務省上~官邸前
 18:30 官邸前(金官行動に合流)
 20:30 解散 

●呼びかけ団体:
 気候ネットワーク
 国際環境NGO FoE Japan
 ヒューマン・ライツ・ナウ
 国際環境NGO グリーンピース・ジャパン
 地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)
 eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)
 ほか

中村哲さん講演会「アフガニスタンからの報告」

2014年09月01日 | 地球温暖化
昨日、京都大学で医師の中村哲さん講演会があった。
500名ほど座れる法経第4教室は文字通りの満席
女性が多かったかな。
午後1時過ぎから、開会の2時直前まで
会場前で「戦争する国絶対あかん!9.15市民デモ」のビラを撒いたのですが
4百数十枚受け取っていただいたので、参加者は五百人を超えていたと思う

中村さんの講演会は、ひさびさの三回目
本人さんはいつもの話と言われるが、よかった。胸にしみる。
こうゆう話、せっかく京都大学でやるんだから
学生の人によく宣伝して、沢山の若者にぜひ聞いてほしい。
今後も京大でやるなら、”中村哲講演会・宣伝勝手連”をつくって学内で宣伝したいと思う。

中村さんの話
「気候変動ー戦より食糧自給」のスライドがあったが、同感
人類はほんと、戦やってる暇はない。
貧富の差を拡大させ、戦で儲けてやろうという”成長戦略”まで現れる社会
これを市民がくいとめないと、命も危ないし、生きる土台が壊される。

中村哲さん、最後に
これからは「人間と自然」についての(関係)(生き方)(社会の在り方)(思想)が問われる時代と話されていたが、本当にそう。
「アフガニスタンのことは遠い世界の出来事でなくて日本も同じ」
これも同感。
私たちの、世界の金の儲け方、暮らし、社会の在り様が
自分たちの生き続けられる土台をムチャクチャにしている時代
自然と人間の関わり、自然の変化を肌で受け止め、社会を大本から変えるべしと思います。


7月4日「温暖化で北山の自然はどうなっている?」学習会

2014年06月16日 | 地球温暖化
7月4日、京都駅西のキャンパスプラザ京都で
「温暖化で、北山の自然はどうなっている?」の学習会を行います。
時間は午後7時15分から
報告者は、北山での生態の研究を続けている主原憲司さんです。

温暖化の影響は、北山の自然にも大きな影響を与えています。
北山でも花の開花時期が大きく変化し
普通は山の麓から咲く花が上の方から咲いたりすることも起こっています。
(これは2月、3月など春の時期の異常高温で、花の開花へのスイッチが入らず、本来は比較的温かい麓部から咲く森の花がそうはならないで大幅に遅れる。一方、春の低温を経験した上方では開花)
温暖化による蝶の卵の孵化と花芽の開く時期の狂いは、
生まれたばかりの幼虫に、孵化してはみたが食べものの新芽がない事態を引き起こし
特定の蝶が大きく減ることにつながりました。
市民の目にはなかなか入りませんが
山間部での異常降雨は、山を大きく傷つけています。

当日は、この間の北山の森の変化を紹介しながら、地球温暖化と森の自然について考えます。 キンカンの後ですが、ぜひ皆さん、キンカンとともにおこし下さい。

日経夕刊「温暖化阻止へ」「低炭素エネ3~4倍必要」

2014年03月19日 | 地球温暖化
日経の夕刊
上記の見出しで「IPCC報告書案」だそうだ。
キモは
「現在約2割にとどまっている太陽光や風力、原子力といった温暖化ガスの排出が少ない『低炭素エネルギー』を2050年までに3~4倍にする必要があると指摘した」と

IPCC報告書案は、
具体的に『原子力』まで上げて、エネルギー”転換”を謳っているか?

福島第一原発の大事故を受けても、そう主張するのであれば
科学者の見識が疑われる。
もし、そんな記述がないのに「日経」があえて書いているなら
日経の意識的な「世論誘導」が指弾される。

「漏水 計18箇所確認ー宇治川と桂川 昨年台風18号時」(朝日)

2014年01月23日 | 地球温暖化


本日の「朝日」
19日に研究者や地元住民らで行った「宇治川の穴」の調査にも触れながら
国土交通省が「台風18号で堤防の外側に水が漏れだす漏水を宇治川と桂川で計18箇所を確認」
「浸透した水が外側に噴出す『バイピング(水みち)現象』の可能性がある」と書いている。

昨日、淀川河川事務所を倉林明子参院議員が訪問、同行させてもらったが
国交省側は記事にあるように
宇治川と桂川でそれぞれ4箇所と3箇所、当日に漏水を確認
その後の調査で
宇治川では
伏見区向島で2箇所、宇治里尻や五ケ荘で4箇所、八幡伏の木で1ヵ所
桂川では
伏見区納所で1箇所、羽束師で2ヵ所、八幡で1箇所
「漏水の”痕跡”を確認した」と
”痕跡”というので噴砂を確認しているか質問したが、「確認している」と

桂川越水地点についての質問には、”危険認識”については共有されているように感じた。

先日調査した「宇治川の穴」については
「小動物によるもの」と判断しているが、動物の特定は調査は行われていない。
現地堤防の下方の石垣部分からの、”砂の噴出”と見られる現象については認識されていなかった。
本日の「しんぶん赤旗」(関西版)に載った「19日、住民が宇治川調査」記事の見出し「堤防から今も水」は誤報

宇治川堤防の「穴」調査ー1月19日

2014年01月20日 | 地球温暖化
先日お知らせした宇治川堤防(京阪観月橋駅から徒歩で30分)の「穴」(周辺)の調査
昨日、行いました。
研究者の皆さんや住民の皆さん、21人が参加され
寒風吹きすさぶ中、本当のありがとうございました。
約2時間、皆で穴や周辺の様子、計測などしました。
早朝には雪も降り、堤防表面の積雪を心配しましたが
しっかりと様子を観察できました。
現場は、昭和28年の決壊場所の北側にあたります。

いくつか、専門家の皆さんから意見が出されています。
今後の意見交換におおいに期待しています。

〇堤防と田んぼの間の石垣に一定量の砂が噴き出て田んぼ側に落ちている。それは一部の箇所で、もしかするとバイピングが起こっているかもしれない。

〇堤防の大穴は、アナグマやキツネ、小さいものはモグラなど小動物の可能性があるのでは。当然、バイピングの可能性も。
メールで感想を起こっていただいたA先生の意見ですが、
「河川堤防における小動物の巣穴対策について」の論文も送っていただきました。
この論文中の写真「アナグマやキツネなど小動物の穴」(佐賀県松浦川)と宇治川堤防の「大穴」はよく似ています。
いただいた論文には
「小動物の巣穴は、入口が20~30cmで明らかにモグラ穴ではなく、何らかの小動物が堤防深部へ掘り進んでいることがうかがわれた。このような巣穴を放置することは河川堤防の機能を損なうものであり、さらに今後の繁殖によって維持管理上の支障になる恐れがある。このため、小動物による河川堤防の損傷を把握し、その対策を立てることが緊急の課題となった」と指摘されていました。
重要な指摘だと思いました。
いずれにしろ「穴」の実態やそれが出来た原因、また堤防の強度が落ちていないかなどの調査が緊急に求められていると考えます。
調査場所での「穴」については、
直接「バイピング現象」と結びついているかどうかは定かではありませんので、
先日の記事の表題を訂正しておきました。

「宇治川の堤防に穴があいている問題」についての緊急調査のお知らせ

2014年01月15日 | 地球温暖化

「宇治川の堤防に穴があいている問題」についての緊急調査のお知らせです。
見たときには驚きました。写真はその現場ですが(堤防のブルーシート)
ここでは大きな穴が5箇所で開いています。



私は、COP3の時から地球温暖化問題に関わってきました。
気候ネットワークのメンバーですが、北山の自然をまもる会としては「進行する日本温暖化」を訴えてきました。
今、地球温暖化は、実際に異常気象や巨大災害を引き起こしています。
前回、東山の谷の破壊の報告でも書きましたが
こうした身近に起こっている被害についての市民的な認識が本当に求められていると考えています。
今回の被害(発生の危険性が大きい)の現場は宇治川堤防です。

昨年12月18日に行われた「まちづくりネット」の会議で、宇治市の住民団体メンバーから、台風18号で宇治川の堤防に穴が開いている写真を見せてもらいました。
「月の輪」水防工法が施されていましたが、報告者は危険性を指摘していました。



その際に、伏見区でも同様の漏水が起こっていることを聞きました。
聞くと、京阪観月橋駅から”もう少し行った所”
メンバーが指摘した場所は実際は駅からすぐ西、堤防の石垣から水が流れ出ていたそうです。国交省の報告にも出ていました。

私は、被害発生箇所がはっきり分からなかったので
駅から堤防を自転車でどんどん下っていきました。(1月5日)
しばらく走って、見つけた現場は、宇治のメンバーが指摘していた場所ではない、新しい場所でした。
京阪観月橋の駅から堤防沿いを歩いて30分余り
堤防の東側、周辺は畑が広がっていて、まさしく「穴」や砂・土の噴き出た後がそのまま残っていました。


目印は、国交省の資材置き場(堤防上の白い壁)です。

現場を見て驚いたのは、現実にまだ開いている穴
宇治川堤防に縦横30センチほどの穴が5箇所、砂や土が噴出した跡は数十箇所残っています。





ある大穴は内側の空洞が2mほど奥まで伸びており、“決壊の恐れ”というのが決して大げさでないと思いました。
ある箇所は、タテに亀裂が入ったように”穴群”連なっているように見えます。

この間、宇治川の治水問題に取り組む研究者や住民運動メンバーにも伝え、
今度、少し大人数で緊急調査を行うことになりました。
もし参加を希望される方があれば、直接、集合場所にお越し下さい。

日時:1月19日(日)午前10時現地集合 昼間での予定です。
または午前9時半 京阪観月橋駅集合-徒歩で30分移動します。
呼びかけは、宇治世界遺産を守る会(薮田さん)や私が行っています。

異常気象ー東山の森で何が起こっているか!

2013年12月01日 | 地球温暖化
ねっとわーく京都1月号(2014年)に書いたものです。「台風18号―東山の森で何が起こっているか」(榊原義道)
「異常気象」が身近なところでどんな事態を引き起こしているか、
ぜひ見て、考えてほしいと思っています。

猛暑から豪雨へ-連続する「異常気象」

 この夏、新聞は繰り返し“猛暑”を伝えていた。
「山梨・高知、史上4位40.7度」「四万十市40.7度。よさこい避けて川に来た。通りに人まばら」「列島炎熱、熱中症1400人搬送」(8月11日:京都新聞)。
「40度超4地点、猛暑日295地点」「35度以上の暑さになった地点数が10年9月4日の212地点」の過去最多を超えた(同日:読売新聞)。同紙は、「(猛暑の)原因は高さ1万2000メートルにまで発達した背の高い高気圧」「今回のように、はるか上空まで達した空気が下りてくると、気温が大きく上昇し、地上付近ではかなりの高温になる」との気象庁の解説を載せた。
 同日、京都新聞には「秋田土石流『深層崩壊』発生か。不明4人死亡確認」の記事がある。8月9日、東北地方に降った豪雨が秋田県仙北市の土石流災害を引き起こしたが、これについて岩手大、井良沢道也教授(砂防学)が「山の斜面が深い層から崩壊して大量の土砂が流れ出す『深層崩壊』が起きた」と見解を述べている。
 8月17日「毎日」は、沖縄周辺の海面水温が「データを取り始めた1985年以降で最も高かった98年と同水準」「気象庁によると外洋の海水温の上限とされる31度を超える海域が広がって」おり、「猛暑、台風発達の恐れ」と警告している。
 こうした中、9月には台風18号が京都に大きな被害をもたらした。
10月には台風26号が伊豆大島で記録的大雨を降らし、大規模な土石流が発生、多くの方が亡くなっている。10月17日「朝日」は、「海水温高く、台風(が)衰えず」に「勢いを弱めることなく日本列島に急速に近づいた」ことが大雨を引き起こしたと説明。11月には今年最大と言われる台風30号がフィリピン・レイテ州で大きな被害を出している。被害は、現段階で死者・不明者合わせて5574人(11月19日フィリピン国家災害対策本部)とされているが、さらに拡大の恐れがある。10日付「朝日」は、「レイテ島風速90m、高潮直撃」「(台風が)強い竜巻並みの勢力」となったと、気象庁の評価を紹介している。
 IPCC第5次評価報告書では、地球温暖化によって「暑い日と暑い夜の頻度増加」(20世紀に起きた可能性は非常に高い。今後、さらに起きる可能性は、21世紀初期-可能性高い。21世紀末-ほぼ確実)、「大雨の頻度、強度、降水量の増加」(20世紀、減少陸域より増加陸域の方が多い可能性が高い。今後、21世紀初期-多くの陸域で可能性が高い。21世紀末-中緯度の大陸のほとんどと、湿潤な熱帯域で起こる可能性が非常に高い)と予測しているが、これらは既に、私たちの暮らしと町で現実的な問題として現れている。激しさを増す「気候」は、あちこちで命を脅かす問題となっている。
京都を襲った台風18号は、テレビやインターネットの映像が大きな影響を与え、嵐山に注目が集まったが、被害は京都市内でも、府北部でも南部でも深刻だった。私は、今回の被害(異常降雨やそれが引き起こす災害レベル)は、これまでとは違う質を持つものになってきたことに注目すべきと考える。嵐山の陰に隠れて、ほとんど注目されていない左京区鹿ヶ谷の桜谷川上流部の状況を紹介し、一緒に考えてみたい。

「60年間暮らしてきて、これまで、こんなことなかった」

 マスコミの映像には流れていないが、18号は京都市の山すその地域で、それぞれに深刻な被害を引き起こした。大文字山周辺でも、ひどい被害が出た。
雨が上がったあと、大文字山に登ろうとした人たちは、銀閣寺北、登山口の先で、大きな土砂崩れに出会った。登山道入口付近では流れてきた木々が水路を埋め、銀閣寺の参道にも土砂が積もった様子がネットでも紹介されている。登山道は今、普通に歩けるが、谷筋を少し入るとナラ枯れで枯死したコナラの大木が、足元をえぐられ谷側に転落している。少し大きな規模で斜面が崩れている。
 大文字山の大の字から下って天王町に抜けるコースは普通に歩いて降りられるが、三角点を越えて、俊寛の碑、楼門の滝から御所ノ段町に抜けるコースは途中、通行禁止となっている。

この間、ともかく現場の状況を把握しようと、四度、現地を歩いた。一度目は、哲学の道、大豊神社周辺から桜谷川沿いを歩いた。大豊神社周辺では台風の当日、上流から流れてくる雨水が行く手を阻まれ、哲学の道の手前で3メートルも吹き上がっていたという。御所ノ段町では、道路の右手斜面が一部で崩落している。砂防堰堤は土砂で完全に埋まっていたが、以前は上部まで1mほど余裕があったそうだ。 
二度目の調査は、京都の環境団体のメンバーと、銀閣寺から大文字山を経て天王町まで歩いた。この時、御所ノ段町の上にある波切不動周辺の状況も確認したが、台風当時のリアルな状況を知りたくて、三度目は、地元の他谷毅直さん(62)に台風当時の状況を伺うことにした。
他谷さんは波切不動に向かう途中、「これまで60年、ここで暮らしてきて、こんな事はなかった」と話してくれた。台風当日、近所の知り合いはガラガラと前の道をころげ落ちる岩石の大きな音に恐怖を感じたそうだ。深夜、雨中の避難を決行した人もいた。
京都市の防災危機管理室に聞くと、9月15日~16日にかけて、鹿ヶ谷での降雨は15日の午後8時台から1時間あたり10ミリを越え、午後9時~10時(27.5ミリ)、10時~11時(19ミリ)、11時~12時(24ミリ)、そして翌日16日午前0時~1時には最大値となる41.5ミリという凄まじい雨となった。以後も午前4時まで、1時間あたり20ミリを越える猛烈な雨が続き、降り始めからの総雨量は鹿ヶ谷で256ミリ(京都市)に達した。

3mほどの土砂・岩石で埋まった波切不動
集落の上にある波切不動、ハイキングで歩かれた方は、夏でも涼しさを満喫させてくれる小さな滝とせせらぎを記憶されていると思うが、滝の上部は今もひどく破壊されたままだ。崖が崩れ、大きな杉の木が何本も谷側に倒れている。その中の1本が対岸の建物とつなぐ橋を直撃、橋は破壊され渡ることができない。
他谷さんに聞くと、波切不動前の土砂や倒木は、ある程度かき出されており、台風時の状況ではないが、直後は、川底から3mほどまで土砂や倒木で埋まり、2トンを越える岩石も横たわっていたそうだ。手前のコンクリート製の橋の欄干は、1本を残して土石流の衝突で吹き飛ばされている。踏みとどまった杉の大木やお不動さんの施設には、当時の土石流の泥が残っている。測ってみると、現在の川底から3m40センチもある。上流から流されてきた多くの岩石が今は左岸に寄せられている。滝の上部は、崖崩れで以前に比べて明るく開けてしまっている。

さらに上流で、衝撃的な風景-谷が大きくえぐれている
 どうしても気になっていた、さらなる上流を16日に歩いた。東山トレイルに沿って、俊寛の碑から大文字山に至るコースだ。碑までの谷筋は、根元から崩れ落ちた杉が目立ち、あちこちで崖が崩れたのがわかる。楼門の滝は、予想以上の水量に驚いたが、衝撃的だったのはそのさらに上だった。少し上った所で、ぽっかりと大きな空間が広がった。
 下方は、ゆったりとした(ように見える)谷で、かなりの広さで杉林がことごとく倒れている。(写真) 明らかに上部からの土石流がで、関門のように狭くなった所を乗り越えて流れ込み、一気に杉林をなぎ倒していった様子だ。
目の前には、なぎ倒された倒木が横たわっている。それを超えて土石流が通り過ぎた斜面に出て上方を見ると、正面に大きなコナラの枯死木2本、土にしがみつくように、大量の根を半分残しながら辛うじて突っ立っている。



 その先には土砂や常緑樹の小さな倒木が見える。こうした比較的ゆったりした谷筋は北白川でもよく見るが、大きなコナラなどが空間を占め、下層の植生は案外すっきりした所が多い。ここでもコナラが枯れた後、まだ十分な植生は発達していなかったはずだ。
そして、さらに数十メートル先。正面に、ぱっくりと割れた新しい斜面が見えた。



 高さは先端部で4m。この“絵”は、最近、ニュースでお馴染みの、やや規模の小さい“深層崩壊”のイラスト図と同じだ。ナマ現場だと思った。
今回の台風18号の雨、長年地元に住み続ける人たちに「今までにはなかった異常な降雨」を感じている。土石流は、人命こそ失われていないが波切不動の谷を埋め、下流にかつてない土砂を押し流した。そして、さらなる上流では“谷崩れ”、どさっと谷が落ちている。これまで東山で、こんな“絵”を見たことがない。専門家の参加も得ての緊急の調査を、行政など関係機関に求めたい。

比台風ー「米軍は(最大瞬間風速)105メートル観測」

2013年11月12日 | 地球温暖化
本日の「読売」
「米軍合同台風景観センターの観測によると、台風30号はフィリピンに上陸する8日未明に最も風が強くなり、最大風速は秒速87.5メートル、最大瞬間風速は105メートルだった」
ただし、「同センターの最大風速は、1分間の平均風速の最大値で、10分平均で算出している気象庁よりも数値が大きくなりやすい」
「(気象庁)アジア太平洋気象防災センターは『風速で見ると、今回の台風は、統計を開始した1951年以降で最大クラスなのは間違いない』と指摘している」

「セブ空港から軽飛行機で約1時間、西側からレイテ島上空に入ると、山肌を覆う樹木はきょうふうとで枝葉が飛んで爪楊枝のようになり、同じ方向を向いて倒れていた」

一面の記事
「レイテ島街が消えた」で街の様子を紹介している。
「アンジェリーネ・メルトさん(25歳)は8日朝、建設作業員の夫(25)と5歳の長男、1歳の長女を台風による高波で失った。押し潰された家の下敷きになって亡くなったという。『あんな怖いことが起こるなんて考えたこともなかった』とメルトさん・・・」

”あんな怖いこと”が、度々起こる地球になってしまっている。

「比台風死者1万人か」(毎日夕刊)

2013年11月11日 | 地球温暖化
フィリピン台風の続報
11日「毎日」夕刊
「街は完全に破壊された。高波にさらわれた街は一面のガレキの山と化し、収用されない遺体があちこちに残っている。現地メディアは市幹部の話として、タクロバンだけで死者が1万人に達する可能性を伝えた」
タクロバン「市職員約2000人のうち、出動可能なのは約100人で、行政機能もまひ状態だ」
「台風が通過した地域の70~80%の建物が破壊されたと見られる。フィリピン赤十字幹部によると、同島の中心都市タクロバンでは少なくとも1000人の犠牲者がでた。犠牲者の多くは家屋の高さに達した高波に飲まれたとみられる」

フィリピン台風ー「数千人死亡か」「レイテ島風速90m 高潮直撃」

2013年11月11日 | 地球温暖化
本日は、しんぶんお休み
10日の「朝日」
「比台風数千人死亡か」
「フィリピンの気象当局は『今年発生した台風で最大の強さだ』と」「日本の気象庁によると、台風は一時、中心気圧895ヘクトパスカル、最大瞬間風速90メートルと、強い竜巻並みの勢力となった」と

「強い竜巻並みの勢力となった」と
この記述は、「恐怖」
温暖化の進行で、こうした傾向はさらに進む

2013年の「市民が進める温暖化防止-気候ネットシンポジウム」のご案内です。

2013年10月22日 | 地球温暖化
<気候ネットワーク・全国シンポジウム>―市民が進める温暖化防止2013
   ~科学と市民のチカラで危機を乗り越える~のご案内です。
毎年、充実した内容となっています。可能な方、ぜひ、ご参加下さい。

  日程:2013年10月26日(土)、27日(日)
  会場:同志社大学 新町キャンパス(京都市上京区)
最新情報 http://www.kikonet.org/event/sympo13.html
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 今夏の猛暑などの異常気象、9月末のIPCC第5次評価報告書の発表などを受け、
気候変動への関心は再び高まりつつあります。一方、今年4月より、日本は温暖
化対策の計画のない「空白の時代」に突入しました。市民・地域は省エネや自然
エネルギー普及に取り組んでいますが、政策の後退は深刻です。
 本シンポジウムでは、気候の科学や政策、市民活動の最前線で活躍する専門家
約40人を招いて参加型の議論を行い、脱原発を実現し、「気候の危機」を乗り越
えるために行動する人のネットワークを広げます。
▼日時
2013年10月26日(土)13:00~17:00(受付12:30~)
   10月27日(日)9:30~16:00(受付9:00~)
▼会場(予定)
同志社大学 新町キャンパス(京都市上京区)臨光館2階
http://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/shinmachi.html
▼お申込み
次のウェブページよりお申込みください。 http://bit.ly/Kiko20131026
*または、次の内容を添えてメール・FAXでお申込みください。
1.お名前・ふりがな、2.ご連絡先(メールアドレスなど)、3.気候ネットワーク
会員区分(会員/非会員/当日に入会予定)、4.参加予定の分科会(任意)、5.ご
所属など(任意)、6.ご質問・メッセージ(任意)
▼お問合せ・お申込み 特定非営利活動法人 気候ネットワーク
TEL 075-254-1011 FAX 075-254-1012 MAIL kyoto@kikonet.org
▼参加費
一般:1,000円(2日間共通)、気候ネットワーク会員:無料
*当日気候ネットワークに入会頂ければ、参加費は無料になります。
▼プログラム(予定)
==============================
10月26日(土)13:00~17:00
全体会「科学と市民のチカラで危機を乗り越える」【臨光館 R201】
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・挨拶「温暖化対策の危機を乗り越えるために」 浅岡 美恵(気候ネットワーク代表、弁護士)
・基調講演「温暖化の科学が今、言えること~IPCCの最新報告から~」
 江守 正多さん(国立環境研究所)
・話題提供「温暖化の科学と私たち~受け止め方と伝え方~」
 枝廣 淳子さん(環境ジャーナリスト)
・ディスカッション「科学を行動につなげる~脱温暖化・脱原発の両立へ~」

【コーディネーター】 枝廣 淳子さん(環境ジャーナリスト)
【パネリスト】
 大島 堅一さん(立命館大学教授)
 末吉 竹二郎さん(地球環境問題アナリスト)
 江守 正多さん(国立環境研究所)
 土居 健太郎さん(環境省)
 平田 仁子(気候ネットワーク)
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気候ネットワーク15周年記念・交流会(18:00~20:00)
【会場:同志社大学 今出川キャンパス 明徳館1階ラウンジ】
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 温暖化防止の担い手やシンポジウム参加者・講師が集まり、食事をしながら、情報交換やネットワークづくりにつなげます。交流・親睦を深めるための企画もあります。<定員のため受付終了>
*参加費:おひとり2,500円、学生2,000円(食事代含む)
*会場の地図・アクセスは次のページよりご確認ください。
http://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/imadegawa.html

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10月27日(日)9:30~12:00 午前・分科会
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●エネルギーシナリオ分科会(9:30-12:00)【臨光館R204】
「省エネと再エネを軸にしたエネルギー環境の未来シナリオから考えよう
 ~省エネ・再エネを大きく進めるために必要な政策は?~」
 将来の持続可能な未来を描くシナリオを基に、これからの省エネルギー・再生
可能エネルギーの可能性とその実現の在り方について議論します。
【出演】
 歌川 学さん(産業技術総合研究所)
 外岡 豊さん(埼玉大学)
 倉持 壮さん(地球環境戦略研究機関)
 平田 仁子(気候ネットワーク)
●低炭素地域づくり分科会(9:30-12:00)【臨光館R212】
「市民のチカラを高め、活かす温暖化対策」
 地域の政策・活動で重要なのは「市民力」です。先進的な温暖化対策の事例報
告を通じて、どのように市民力をアップさせていくかを考えます。
【コーディネーター】
 田浦 健朗(気候ネットワーク事務局長)
【出演】
 和田 武さん(元立命館大学、自然エネルギー市民の会代表)
 新川 達郎さん(同志社大学)
 川野 智美さん(九重ふるさと自然学校代表)
 木原 浩貴さん(京都府地球温暖化防止活動推進センター)
 神田 浩史さん(NPO法人泉京・垂井)
●ユース分科会(9:30-12:00)<企画・運営:Climate Youth Japan>
「エネルギーを考える若者の集い~eneyan3~(仮称)」【臨光館R211】
「若者とエネルギー政策」をテーマとして、政策に対して若者がどう関わるべき
か、関わることができるのかということについて意見を交わします。
【コーディネーター】
 武田 麻里さん(京都大学 学生)
【出演】
 山岸 尚之さん(WWFジャパン)
 福嶋 慶三さん(尼崎市理事)
 長谷川 羽衣子さん(緑の党共同代表)
 福島 宏希さん(United Youth代表)
 原 強さん(コンシューマーズ京都)
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10月27日(日)13:00~15:30 午後・分科会
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●再生可能エネルギー分科会(13:00~15:30)【臨光館R204】
<共催:eシフト、原発ゼロノミクスキャンペーン>
「再生可能エネルギー普及への道をきりひらこう!」
 今後、大幅な再生可能エネルギーの普及に向けて今後何が必要なのか、
電力システム改革の方向性や長期的ビジョンなどについて理解を深めます。
【出演】
 植田 和弘さん(京都大学大学院)
 大野 輝之さん(自然エネルギー財団)
 小西 雅子さん(WWFジャパン)
 竹村 英明さん(エナジーグリーン)
 村上 敬亮さん(資源エネルギー庁)
 ゼロノミクマさん(原発ゼロノミクスキャンペーン)
●温暖化防止教育分科会(13:00~15:30)【臨光館R212】
「持続可能な低炭素社会づくりのための教育」
 低炭素社会を担う「ひとづくり」、3.11後のエネルギー・環境教育について全
国の先進的な取り組みを共有し、今後の教育のあり方について議論します。
【出演】
 藤野 純一さん(国立環境研究所)
 藤井 聡さん(京都大学大学院)
 西澤 浩美さん(京都府地球温暖化防止活動推進センター)
 中谷 晃之さん(京都市地球温暖化対策室)
●国際交渉分科会(13:00~15:30)【臨光館R211】
「ワルシャワ会議(COP19/CMP9)直前!~2015年合意に向けた各国の動向~」
 11月に開催されるワルシャワ会議のポイントを共有し、日本、米国、中国等の
政策に詳しい専門家の報告をもとに参加型のディスカッションを行います。
【出演】
 高村 ゆかりさん(名古屋大学)
 明日香 壽川さん(東北大学)
 田村 政美さん(外務省)
 山岸 尚之さん(WWFジャパン)
 和田 重太さん(弁護士・日本環境法律家連盟)
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10月27日(日)15:30~16:00 全体会
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●クロージング(15:30~16:00)【臨光館R201】
▼主催
特定非営利活動法人 気候ネットワーク

安倍政権、「原発ゼロ」を前提に、温暖化対策?

2013年10月01日 | 地球温暖化
本日の「朝日」一面
温暖化対策問題で、温室効果ガスの”削減目標”について書いている。
見出しは「温室効果ガス削減6~7%案」「政権調整 2020年目標 05年比で」
みそは、この「2005年比」

「朝日」記事は、
「安倍政権は、2020年までの日本の温室効果ガス削減目標を05年比で6%か7%程度とする調整に入った」
「削減目標の前提となる原発比率は、国内で稼動中の原発がないため『ゼロ』とし、11月の国連気候変動枠組み条約国会議までに最終決定する方針」
「安倍首相は、今年1月、COP19までにゼロベースで削減目標を見直すように指示」
「今回、麻生政権が09年に示した05年比に戻す一方、麻生政権の15%減という目標は、原発比率を電力全体の40%と想定したため、原発ゼロを前提に練り直す」と
「『原発ゼロ』が前提」、ここは極めて重要
ただし、
「05年の温室効果ガスの排出量は90年比より7%ほど多い計算。新たな目標を05年比6%か7%程度とした場合、90年比に換算すると温室効果ガスの削減にならないおそれがあり・・・」、その場合は、国際的批判をくらうという。

ひどい話、そしてトリッキーな話。

まず言いたい。
この『前提』を、しっかり守りなさい。
そうであれば、原発は「即時ゼロ」、それをすぐに政策決定しなさい。
小泉元首相や共産党が主張しているように、あなたが温暖化対策で想定している『前提』原発ゼロを、閣議できちんと決定しなさい。
異常気象による災害が、これだけ各地で広がっている中、
それを”追い風”に、原発再稼動にもっていこうとするようなやり方は、極めて不謹慎

温暖化対策は、非常に重要です。
原発ゼロを大前提に、
節電や再生可能エネルギーの大規模な普及、エネルギー縮小に対応した社会改造(例えば「住宅改修」一つ行うだけでも、ガスの使用料など半減します)に踏み出しなさい。
そうしない安倍政権は、”だまし”の政権です。


9月23日 ヒガンバナ満開ー鴨川松原橋

2013年09月26日 | 地球温暖化
お彼岸の日のヒガンバナ満開
京都鴨川、松原橋周辺です。
ここでの、”この頃の満開”は珍しい。

FBで紹介したら、
「温暖化・異常気象の中でも、お彼岸に咲くんですね」というコメントがあったが、
そうじゃなくて、お彼岸にヒガンバナがここでちゃんと咲くのは最近は珍しく
この間は、かなり遅れていました。

たぶん、鹿児島などでのソメイヨシノの開花のように
最近は、温暖化が進んだ分だけ、開花が遅れているようです。

ソメイヨシノの開花は、
温かい春の影響で、温かい地方では、”開花スイッチ”が入りにくくなっており
開花が遅れてきていました。
温暖化が進み、2月から3月の温度がグッと下がらないと
ソメイヨシノは身も引き締まらず、ぼんやりしているうちに開花スイッチを入れ忘れ
開花が遅れます。
あんまり温かすぎると、そのうち、花が咲かなくなるようです。
春に花見なし
このまま行けば、そんな時代がやってきます。