昨日、市原野で行われた
がれきの広域処理を考える学習会に参加した。
今回、二回目。
参加者は、若いお父さん・お母さんや若者たちが目立った。
少し早めに出なければいけなくなり、途中で退席したが
入口にいた若者たちと話したら、大原や近くで農業をしているそうだ。
そこでも紹介したのだが、「ごみから出される放射能」について少し書いてみたい。
・・・・・・・・・・・
①、京都市のごみ(一般廃棄物)から出る放射能は?
「一般廃棄物処理施設における放射能濃度測定結果」という資料がネットでも検索できるが、これが現在のところ唯一のデータで、
測定日 空間線量率(敷地境界)
東北部クリーンセンター 11月1.2日(2011年) 0.06(μsv/h)
北部クリーンセンター 11月7~9日 0.04
南部クリーンセンター 11月10.11日 0.05
東部クリーンセンター 10月25.26日 0.03
東部山間埋立地 11月16日 0.06
飛灰(セシウム134 セシウム137)セシウム計(Bq/kg)
東北部 〃 9 14 23
北部 〃 4 6 10
南部 〃 6 8 14
東部 〃 6 5 11
*上記では、主灰・排ガス・下水道放流水・汚泥からは「不検出」
*「主灰」とは、焼却炉から輩出される燃えがら、「飛灰」とは燃焼時の排ガスに含 まれるばいじん(ダスト)です。
東部山間埋立地の下水道放流水・汚泥・地下水からは「不検出」
この数字を伝えたら、「えっ?京都のごみからも、放射性物質が出てるん?」と
ちょっと驚き、の反応も・・・
確かに、京都の普通のごみからも出てます。
当然、この数字は、2011年3.11以降の数字ですから、それ以前はもっと低かったはず
。
②、次に、東京のごみの焼却からは、どれぐらい出ているか?
この数字には驚きました。
「都内一般廃棄物焼却施設における飛灰等の放射性物質等測定結果について」という資料(2011年9月8日)を、東京都環境局が出しています。(測定日は、2011年7月です)
施設名称 飛灰 主灰 敷地境界空間線量率
中央清掃工場 1846 141 0.18
港 〃 2048 144 0.16
北 〃 1776 161 0.19
品川 〃 1222 273 0.16
目黒 〃 2580 138 0.14
大田 〃 3890 254 0.16
多摩川〃 1742 254 0.14
世田谷〃 3110 0.14
千歳 〃 2780 206 0.15
*それぞれ、セシウム134と137の合計です。また、世田谷については、主灰はプラントの特性から、「排出されない」と記されていました。
京都では、共産党市会議員団などが、がれきなどの処理は「京都市の通常のごみ(の放射能濃度)以下でないとダメ」と訴えていますが、この数字を見ると、
多分「東京の普通のごみ」を京都で燃やしても、
京都の通常のごみのレベルの53倍から169倍の放射能(放射性物質を含んだ灰・排ガスなど)が出るのは間違いありません。(一番数字の高い京都市の東北部クリーンセンターとの比較)
③、東京都では、宮城県女川町のがれきを東京都のごみと混ぜて「試験燃焼」を行っていますが、そのデータが
「東京23区清掃一部組合が行った宮城県女川町のがれき試験燃焼の結果」(2012年1月31日)に出ています。
これは、女川町のがれきを全体の18.8%だけ東京の一般廃棄物と混ぜて、大田工場で試験燃焼させた(2011年12月13日)ものです。(同様に、品川工場でも行っています)
混合ごみ焼却 大田工場測定値
(2011年6月~12月)
主灰 99 81~254
飛灰処理汚泥 1537 1736~3660
飛灰 2440 2135~6530
汚水処理汚泥 不検出 不検出~40
これは一目瞭然で、東京の一般廃棄物に女川町のがれきを20%混ぜて燃やしても
現在東京で燃やしているごみと”同じような”数字が出るということ
東京都は、「基準値8000Bq/kg」なので”基準”以内という事ですが、
この「基準」が異常に高すぎる。
8000と言えば、京都の347倍
この「日常」は、本当に真剣に考えなくてはならない。
④、最後に、京都に運び込まれるかもしれない岩手県の一般廃棄物の焼却データについて
全データは岩手県のHpでご覧下さい。
海沿いの宮古と釜石、そして盛岡市と一関についてです。
飛灰 主灰
盛岡市クリーンセンター 110 不検出 (2012年3月9日)
一関清掃センター 2900 187 (2012年3月1日)
宮古 〃 156 不検出 (2012年1月12日)
岩手沿岸南部クリーンセンター 310 (2012年2月24日)
(釜石など)
*単位は同じ。セシウムは134.137の合計
同じ場所での昨年のデータです。
飛灰 主灰
盛岡市クリーンセンター 980 112 (2011年7月5日)
一関清掃センター 26000 1640 (2011年7月5日)
〃 30000 1550 (2011年7月22日)
宮古 〃 240 40 (2011年7月21日)
岩手沿岸南部クリーンセンター 1128 30(スラグ)(2011年7月5日)
京都に運ばれるかもしれない「がれき」は、
当然、こちらの数字に近いのではないかと思います。
がれきの広域処理を考える学習会に参加した。
今回、二回目。
参加者は、若いお父さん・お母さんや若者たちが目立った。
少し早めに出なければいけなくなり、途中で退席したが
入口にいた若者たちと話したら、大原や近くで農業をしているそうだ。
そこでも紹介したのだが、「ごみから出される放射能」について少し書いてみたい。
・・・・・・・・・・・
①、京都市のごみ(一般廃棄物)から出る放射能は?
「一般廃棄物処理施設における放射能濃度測定結果」という資料がネットでも検索できるが、これが現在のところ唯一のデータで、
測定日 空間線量率(敷地境界)
東北部クリーンセンター 11月1.2日(2011年) 0.06(μsv/h)
北部クリーンセンター 11月7~9日 0.04
南部クリーンセンター 11月10.11日 0.05
東部クリーンセンター 10月25.26日 0.03
東部山間埋立地 11月16日 0.06
飛灰(セシウム134 セシウム137)セシウム計(Bq/kg)
東北部 〃 9 14 23
北部 〃 4 6 10
南部 〃 6 8 14
東部 〃 6 5 11
*上記では、主灰・排ガス・下水道放流水・汚泥からは「不検出」
*「主灰」とは、焼却炉から輩出される燃えがら、「飛灰」とは燃焼時の排ガスに含 まれるばいじん(ダスト)です。
東部山間埋立地の下水道放流水・汚泥・地下水からは「不検出」
この数字を伝えたら、「えっ?京都のごみからも、放射性物質が出てるん?」と
ちょっと驚き、の反応も・・・
確かに、京都の普通のごみからも出てます。
当然、この数字は、2011年3.11以降の数字ですから、それ以前はもっと低かったはず
。
②、次に、東京のごみの焼却からは、どれぐらい出ているか?
この数字には驚きました。
「都内一般廃棄物焼却施設における飛灰等の放射性物質等測定結果について」という資料(2011年9月8日)を、東京都環境局が出しています。(測定日は、2011年7月です)
施設名称 飛灰 主灰 敷地境界空間線量率
中央清掃工場 1846 141 0.18
港 〃 2048 144 0.16
北 〃 1776 161 0.19
品川 〃 1222 273 0.16
目黒 〃 2580 138 0.14
大田 〃 3890 254 0.16
多摩川〃 1742 254 0.14
世田谷〃 3110 0.14
千歳 〃 2780 206 0.15
*それぞれ、セシウム134と137の合計です。また、世田谷については、主灰はプラントの特性から、「排出されない」と記されていました。
京都では、共産党市会議員団などが、がれきなどの処理は「京都市の通常のごみ(の放射能濃度)以下でないとダメ」と訴えていますが、この数字を見ると、
多分「東京の普通のごみ」を京都で燃やしても、
京都の通常のごみのレベルの53倍から169倍の放射能(放射性物質を含んだ灰・排ガスなど)が出るのは間違いありません。(一番数字の高い京都市の東北部クリーンセンターとの比較)
③、東京都では、宮城県女川町のがれきを東京都のごみと混ぜて「試験燃焼」を行っていますが、そのデータが
「東京23区清掃一部組合が行った宮城県女川町のがれき試験燃焼の結果」(2012年1月31日)に出ています。
これは、女川町のがれきを全体の18.8%だけ東京の一般廃棄物と混ぜて、大田工場で試験燃焼させた(2011年12月13日)ものです。(同様に、品川工場でも行っています)
混合ごみ焼却 大田工場測定値
(2011年6月~12月)
主灰 99 81~254
飛灰処理汚泥 1537 1736~3660
飛灰 2440 2135~6530
汚水処理汚泥 不検出 不検出~40
これは一目瞭然で、東京の一般廃棄物に女川町のがれきを20%混ぜて燃やしても
現在東京で燃やしているごみと”同じような”数字が出るということ
東京都は、「基準値8000Bq/kg」なので”基準”以内という事ですが、
この「基準」が異常に高すぎる。
8000と言えば、京都の347倍
この「日常」は、本当に真剣に考えなくてはならない。
④、最後に、京都に運び込まれるかもしれない岩手県の一般廃棄物の焼却データについて
全データは岩手県のHpでご覧下さい。
海沿いの宮古と釜石、そして盛岡市と一関についてです。
飛灰 主灰
盛岡市クリーンセンター 110 不検出 (2012年3月9日)
一関清掃センター 2900 187 (2012年3月1日)
宮古 〃 156 不検出 (2012年1月12日)
岩手沿岸南部クリーンセンター 310 (2012年2月24日)
(釜石など)
*単位は同じ。セシウムは134.137の合計
同じ場所での昨年のデータです。
飛灰 主灰
盛岡市クリーンセンター 980 112 (2011年7月5日)
一関清掃センター 26000 1640 (2011年7月5日)
〃 30000 1550 (2011年7月22日)
宮古 〃 240 40 (2011年7月21日)
岩手沿岸南部クリーンセンター 1128 30(スラグ)(2011年7月5日)
京都に運ばれるかもしれない「がれき」は、
当然、こちらの数字に近いのではないかと思います。