京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

カストロの息子と環境問題

2007年10月30日 | 地球温暖化
京都外大で京都外大創立60周年記念国際シンポジウム
「ラテンアメリカの挑戦:政治と社会と環境問題」というのがあった。
2日目、キューバ・カストロ議長の息子ーフィデル・カストロ・ディアスーバラルト氏(キューバ科学技術評議会)の特別講演に興味があって参加した。
「カストロ氏(カストロ議長子息)を招いてラテンアメリカにおける環境問題について、キューバからの提言をいただきます。」
「特別講演 ※この講演のみ会場は1号館7階多目的ホール
フィデル・カストロ・ディアス‐バラルト(キューバ科学技術評議会)
*スペイン語・抄訳あり
ラテンアメリカの環境保護政策と資源の有効活用
18世紀の産業革命は地球環境に好ましからぬ影響をもたらしたと考えられる。環境保護問題と人間の健康に与える悪影響は人の叡智をもってすれば予測可能であり然るべき対策は取れたはずであった。現在、この歴史的課題を担う我々は、忘却から生じてしまった現実と果たすべき責務を回避した結果をつきつけられている。この問題をラテンアメリカの視座から問い直してみたい。」とホームページにある。

会場は300人以上の学生や市民で満員
当然、学生は講義を兼ねていて、これは全く問題ない。
ところが、講演が始まる前に女性が弁明していた。
時間の関係で講演はスペイン語で行い、通訳はできないとのこと
えっ??話が違う!
しかし、せっかく来たので
途中で簡単な「訳」もあるかなと思いつつ
映像を見ながら、文字を追った。
地球温暖化問題のグラフなどは同じものなので理解は可能
単語のいくつかもわかるので
どんな話をしているかぐらいはわかる。
しかし、概括的な話が40分ほども続き
途中“訳”も全くされなかったので、途中で帰ってきた。

市民の皆さんも参加されていたが、
「スペイン語の講演」は前提にされていなかったはず
スペイン語OKの方であればよいが
私は解らなかった。
キューバの話を直接カストロ氏から聞く機会は非常に貴重だと思う。
言葉が伝われば、日本とキューバの市民の相互理解にも当然役立つはず。
外大創立60周年の記念事業としても大いに意味を持ったと思う。
しかし、事前の案内と異なり「スペイン語での講演」では
中身がよくても、これでは、解らないものには、ほとんどダメで
折角の企画なのになぁ・・・と思った。







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吉田山のコナラ 粉まだ噴出

2007年10月23日 | ナラ枯れ
昼の気温は25度近くまであがり、
少し動くと汗ばむ。
引き続き、粉フラスを噴出するコナラ
幹の中のカシナガの活動はいつまで続くのか?

そうこうしている時に携帯がなった。
ある番組で、北陸のある林のことを取り上げるそうだ。
その際に、「ナラ枯れ」のことを入れたいとのこと
「カシナガの動画がないか?」という電話だった。
動画はあるのだが、どうも重すぎてブログの画面に載らない。
アップ出来るなら、ここでも紹介したいが・・・・

この映像は、カシナガが爪楊枝を打ち込んだすぐ横に
もう一つ穴を開けている途中の映像。
これを見ながら(画像なしの話で申し訳ないが)
このカシナガは外から穴を掘っているのか?
あるいは、中から掘り出してきたものか?
うーん・・・、と考える。
もしかすると
外から掘るのも、内側から掘り出してくるのも
両方あるのかも知れない。
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大文字山 大穴アタック

2007年10月22日 | ナラ枯れ
大文字山千人塚のナラ枯れ被害地
新たな「生被害木」が2本増えています。
そして、枯死寸前が1本
カシナガのアタックはもう終わりのようですが
「ルイス」の大穴が開いていす。
アタックは最近のようで、近くで見るとこんな感じです。

爪楊枝と比べてみて下さい。

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高すぎる国民健康保険料

2007年10月21日 | 貧困・格差問題
10月1日から京都市で、
「国民改革」署名運動が始まっている。
目標は25万人
署名は、
①、国民健康保険料を誰でも払える額に引き下げてください
②、(京都市長は)国保料引き下げのため、市民と一緒になって国の負担の増額を求めてください
③、国保料を納めきれない人から、保険証を取り上げないで下さい、の三点
署名の反響は大きく、あちこちで署名に列が出来たり
まだ街頭署名の準備が整う前から「国保の署名ならやらせて下さい」と
若いおかーさんがかけよってきたり・・・
これは、京都の生活と健康をまもる会や京都社会保障推進協議会、
京都民医連などが作る「国保をよくする会」が呼びかけてつくられた
実行委員会が推進母体で、10月と11月の二ヶ月間に集中して
国保改革運動を広げていこうというもの。

私も初日から署名に立ちましたが
びっくりしたのは、若い人の反応。
いつも“いまいち”と勝手に思っていたのに、
この署名は、すっとしてくれて
聞くと「私は“無保険なんです”」とか「国保がきついのは聞いてます」とか
これは行けそうーーな感触です。
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うちのインコは障害者

2007年10月19日 | 世界ウォッチ
ちょっとピンぼけですが
うちのインコです。
彼女は、障害者です。
外に出していた時、カラスに襲われ
隠れていた布製の巣ごと引っ張り出され
危うく命を失うところでした。
その時、くちばしの付け根と足を負傷しました。
巣ごと引っ張り出さされた時に、カゴの入り口に足が挟まり、
助け出した時には片方の足が反対を向いていました。

病院に連れて行きましたが薬をもらっただけで添え木などもしてもらえず
帰ってきてからも、じっとカゴの下の方にうずくまっていました。
しばらくして、やっと餌が食べられるようになり
それでも片方の足は引きづったまま
どうなるかと心配してみていると
暫くして、夜、一人で
ピーピーピーピーと、いつもと違う鳴き方をしながら
どうも自分のくちばしで、足の付け根をつついているようでした。
足の羽毛を全部抜き取り、ピーピーピ-ピーと毎日毎日
自分で治療しているようでした。
3ヶ月程かかって、足は完全に元どうりにはなりませんでしたが
反対方向にひっくり返っていた足は普通の方向にもどっていて
どうにか自分の足で、枝にとまれるようになりました。
野生の生き物は、インコといえどもこうして生きているのだなと感心しました。
ほんとの野生状態では、弱った生き物は餌も取れなくなり
ほとんどが食べられたり死んでしまう確立が高く、
とても生きていけないでしょうが、
しかし、自分で怪我を治す姿には、やはり感心しました。

こんなことを、「アメリカ医療」と一緒に考えていました。
この野生の行き方を続けているのが「アメリカ医療」かな?と
そして日本の市場原理主義的「構造改革」もこれを目指しているのだなぁーと
人間の暮らしは、原始時代といわれる中でも
群れの中での助け合いと共同を生み出しました。

いまでも、“そうでない社会や国家”は
野生のインコのように
傷ついても、自分の力で傷を治すしかない社会?
この社会は、必然的に、自分を守るためのバリヤーを高く張り、
そして、銃を備えるのでしょうか?
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カシノナガキクイ虫防除対策検討会(続報)

2007年10月17日 | ナラ枯れ
10月6日に書いた「検討会」の続報。
2日の「検討会」では、
京都市内、特に三山の今年のナラ枯れの調査を
京都市とともに、特に京都府が自ら行なうべき、ということで
「府と市で分担して行なう。どう分担するかは、別途相談する」
ことになった。

その結果が、
「北山の自然と文化をまもる会の主原さんへの調査委託」
となった。

この顛末・・・・・ほーー、へーーとなってしまった。
まあ、自然保護団体への要請、
断ることもないが、
もっと自分の足で(も)歩いてくれませんか!と言いたくなる。
それでこそ、今、京都の山で起こっている事態がはっきり認識できる筈なにの
それをする必要があるのではないですか!
というのが我々の問いかけだったのですが・・・
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アルミ缶の値段

2007年10月14日 | ゴミ問題
イズミヤ伏見店での資源ゴミ回収の実績表です。
ちなみに、資源ゴミであるアルミ缶の値段を調べてみました。
350ミリリットル缶1缶が約3円
1キログラム130円だそうです。(07年10月7日現在)
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ナラ枯れー知恩院に迫る

2007年10月14日 | ナラ枯れ
10月の東山・ナラ枯れ駆除活動に行ってきました。
この間、この「毎月の駆除活動」では入ったことのない
知恩院のすぐ東に行きました。
すぐ下に、もうお寺の建物の屋根が見える所です。
その上の谷で、シイやカシなど6本が枯れています。


いづれもかなり太いもの。
ここは昨年の発生地で、ビニールに覆われた処理木も残っています。


プラ爪楊枝も打たれていましたが、新たに穴も開き
新しい「生被害木」も生まれていましたし、
そこには、ヨシブエの穴も開けられていました。
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四条通「交通社会実験」

2007年10月13日 | 地球温暖化
昨日から四条通で行われている「交通社会実験」
それは、四条通両側の「歩道」を臨時に拡幅
一方、道路を通行できる車は、「路線バス」と「タクシー」に制限し
今後の「トランジットモール」(言わば、四条通の“歩行者天国化”)を考えてみようというものです。

夕方、5時、木屋町から自転車を引っ張りながら歩いてみました。
まず、最初にがっかりしてしまったのは、この写真。
木屋町の少し西から、河原町交差点に向かって撮ったものですが、
“えっ?広げた「歩道」なのに、あんまり人が歩いていないやん!”

期待が大きすぎたのか、新歩道と車道の仕切りに、まずがっかりして
その反動で、河原町交差点まで、
従来の歩道と新歩道、歩いている人数を数えてしまいました。
従来の歩道-50人に対し、新歩道は12人

折角の「社会実験」なのに、もうちょっとみんな歩いてや!
しかし、そこから西へ西へと歩いてみると、
歩く人が少ないのも無理はない。
「新歩道」の途中途中に「バス停」が作られていて、
「新歩道」を人が歩いていても、
バス停の前に来ると「新歩道」は消えてしまい
元の歩道に戻らざるをえない構造になっています。

これでは、あかんわ!。
実行委員会の人や交通局の人にも
「折角だから四条通の北側でも南側でもいいから、ずっと広がった歩道が続くように工夫ができなかった?」と思わず質問してしまいました!
まあ、取り組む側でも、バス停やタクシー乗り場の確保をどうするか、
それを作らなかったときに車線がブロックされて大変な事態になるのでは?など
いろいろ心配もあり、議論を重ねたそうです。
タクシーは乗り場を作らず、乗客が手を上げて乗り込んでいましたが
そんなに問題は起こっていませんでした。

一ヶ所だけ、歩道から「新歩道」へ降りる段差を、すのこで解消した場所がありました。ここは好評のようでした。
「あっ、いい感じやん」と言いながら「新歩道」を歩く買い物客も見られました。
本日の「新歩道」は、ほんと、ちゃちでしたが、
次は、「真歩道」にして、ちゃんと“いい感じ”にしたら、
四条通はえらく感じのいい通りになると思いました。

烏丸通の近くで今日の取り組みのパンフレットを配布していた
タクシーなどの労働組合の皆さんに出会いましたが
本日の四条通のすっきり感に感激されていました。
普段の金曜日の夕方は、車がなかなか動かない状態なのに
今日はすいすいバス&タクシーが流れている
これは確かに“いい感じ”でした。
結局、車の規制が大事という結論になりました。
午後6時過ぎ、暗くなってからの写真になってしまいましたが
ほんとにスッキリした四条通です。

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カシナガの“即決ペアー”?

2007年10月11日 | ナラ枯れ
最高気温がやっと20度台にダウンし、
半袖では少し涼しすぎる気温になってきました。
吉田山のカシナガも、だんだん静かになってきていますが
それでもまだ動いています。
昨日も、コナラに白いフラスが出ていました。
明らかに一昨日からの新しい穴ですが
単なるセンイフラスではなく、丸型も混じっています。
(写真は、9日)
初夏、カシナガの最初のアタックは、新しいセンイフラスを沢山だす穴掘りです。
そして、しばらくしてから、「丸フラス」が目立つようになります。
しかし、昨日の穴を見ると、「即決ペア」のようです。
もう季節が移ってしまい、
遅出のカシナガにとっては、ゆっくり相手を選んでいる余裕はなさそうです。
アラカシにもいくつかの新しい穴が見られました。
ただ、この“寒さ”で元気が出ないのか、
掘られた穴が浅く、挫折しているものも・・・
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地球温暖化と「肌荒れ」

2007年10月09日 | 地球温暖化

10月6日、7日と開かれた「京都自治体学校」で
「環境と自治体労働者」教室の企画とコーディネートを頼まれ
7日は一日中「地球温暖化防止の日」でした。
(夕方からは「地球温暖化防止を京都市長選挙の争点に」の懇談会)

午前中の企画で、二つの報告をお願いしたのだが、
その一番目が「温暖化と京都の気象の変化」
報告は、気象予報士のKさん
この中で、「お肌の荒れと地球温暖化」についての簡単なコメントがあった。

京都の気温は、過去125年間で

平均気温が13.5度Cから、16.2度Cに約2.7度上昇
最低気温は、8.3度Cから、12.0度Cへと約3.7度上昇
最高気温は、19度Cから21.2度Cへと約2.2度上昇

そして、その影響で
平均湿度は、77%から64%へと13%も下降しているそうだ。
お肌のしっとり感というのは、美肌に不可欠の要素?のようですが
地球温暖化で、それが室内だけでなく京都の外気環境でも失われている。
これはまあ、生死に関わる問題ではないでしょうが
125年前と比べて、カサカサ肌になり易くなった京都というのは
頭の片隅に入れておいていいかも・・・
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カシノナガキクイ虫防除対策検討会

2007年10月06日 | ナラ枯れ
10月2日に上記の会議が開かれた。
京都府林務事務所長が最初に挨拶をされたが
「平成17年から始めて、7回目の会議」だそうだ。
北山の自然と文化をまもる会は前回から出席した。
(以下、会議次第)
1、平成18年度被害と防除実績等
 ○国有林における被害状況と実績について
 ○民有林における被害状況と実績について
2、平成19年度の被害状況について
 ○国有林の被害状況について
 ○民有林の被害状況について
 ○ヘリコプターによる被害調査について
3、被害木発見時の対応と役割分担について
4、防除にかかる試験研究の動向等について
5、意見交換

1時から4時までの予定だったが、5時まで延長
意見も述べたし、かなり厳しい意見も出された会議になった。

「いつになっても各地域の被害樹がどこにあるか、
それを示した地図した地図ができない。なぜか!」
という意見が出された。

しかし、これは「北山の自然と文化をまもる会」の主原憲司氏が
昨年三山について踏査し、地図も含めて京都市などに資料を提供している。
具体的資料まで出しているのに、なぜ地図さえできないのか!と指摘した。
京都府の責任も大いに議論になった。

「現状認識」と「それにもとづく対応」について発言した。

「所長が被害は微増と言われていたが、認識が甘いのでは?」
で、今年調べた吉田山の実情を示した。
「吉田山では昨年8本のコナラやアラカシに被害が出て
そのうち1本のコナラが枯れ、これは京都市が伐採した。
アラカシの生被害木2本も高い所まで穴が開けられ
爪楊枝処理が難しかったので、これはお願いして
伐倒処理をしてもらった。
残る5本のコナラのうち、3本には再アタックが起こった。
2本は軽微で、他の太い1本はかなりのアタックを受けたが、
まだ何とか生きている。
残る1本は数箇所、もう1本は被害を受けていない。
「太いコナラ」は、今年のカシナガアタックの
“出発木”となった。
今年の被害は、昨年の8本から30本になった
(一度でもアタックを受けたもの)
被害は、4倍近くに広がっている。」
「大文字山でも、千人塚南西の被害地では、
昨年の1本(これは伐採された)から
8本の被害木に広がり、1本は既に枯死している。
私たちが歩いた山科区の状況でも
とても“微増”などという事態ではない。」

「現状認識」さえ一致しなくて「対応」ができるはずがない。
今年はこのままでは、被害木が多すぎて、
我々も全地域の地図を作るのが困難な状況だ。
私たち自然保護団体は、仕事でやっているわけではない。
時間を都合して、せっかく情報を提供していても
地図さえできないようでは本当に困る。
今年、このまま放っておけば
被害の実態(枯死木の具体的な実情)さえ
把握できない事態になる。
立て割りの壁を超えて、ここにきている団体やメンバーが
分担してでも
まず、今起こっている実態を調査すべき、
それには決断がいる・・・と述べた。

この件については、府の責任を問う声があちこちから出され
会議の最終段階で
国(国有林)以外の箇所を、京都府と京都市で分担して
調査することになった。
これは会議の「成果」だった。

吉田山の調査の件は
いづれまとめてみたいが
<明らかになった点>
○生被害木の「その後」について
コナラの4本は現在、枯れずに行き続けている
コナラの1本は弱っており、経過を見る必要がある
○生被害木への「再アタック」について
これは、「生被害木は、一度アタックされたら
『もうアタックされない』」というのは事実と異なる。

10ヶ所程のアタックしか受けていない個体と
400程のアタックを受けた個体(いづれもコナラ)が観察された。
程度は、個体によって異なるが、「生被害木も再アタックを受ける」

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鴨川 彼岸花満開

2007年10月05日 | 地球温暖化
鴨川河川敷の彼岸花が増えています。
そして、今ごろ「満開」です。
京都の天気も、今年は
「スコール」のような雨が増えています。
昨晩も一時激しい雨が降り、朝も通勤途中で雨にあいました。
ほんとに局地的な雨で、しばらく走るとやみました。
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10月1日から、京都市「プラスチックごみ分別回収」全域に

2007年10月01日 | ゴミ問題

本日から
京都市全域での「プラスチックごみ」の分別収集が始まる。

昨日の京都新聞は、「分別収集全域に 課題山積」
「モデル地域は3割のみ/状況最低ランク」と書いている。

京都市では、2004年10月から市内全世帯の一割に当たる
全区の7万2千世帯をモデル地区として
プラスチック容器包装の分別収集を進めてきたが
「昨年度に状況を調査したところ、3割しか分別できておらず
7割は可燃ゴミにだされていた」とのこと。
そして、その評価も分別最低レベルの「Dランク」だった。

朝日新聞も、30日付で「耕論プラスチックごみの処理」を掲載している。
東京都板橋区の担当者は「現在の容器包装プラスチックごみのリサイクルは
本当に資源を循環するシステムになっているのかという疑問もある」
「焼却や埋め立てだけでなく、再資源化されるものも含めたごみの
総排出量を減らすのが本来の発生抑制だ。だがプラスチックの分別収集が
果たして本当に発生抑制につながるのか」と述べている。

「プラスチック分別収集」が、現状では地球温暖化防止には役立たず
逆にエネルギーをいっそう消費するものであることは
明らかになってきている。
「分別」すれば、本当に“ゴミが減る”か?
自治体が「燃やすゴミ」は確かに減るのだが、
企業に集まって「再生」されるゴミも含め本当に減るのかというと
それは全く検証されていない。
私たち、現場の消費者の感覚から言えば
京都市のプラゴミ回収モデル地区での感触では
全く減っていない。

「地球温暖化防止京都ネットワーク」は、そうした思いから
“プラ分別回収の常識”を問うてみようと
5月に下記の質問状を京都市長に提出し
その後、担当者との懇談も行ってきた。
そこでも、地球温暖化防止への「貢献」は、「同じ結論」ー役に立たない、に達した。
環境省にも同様の働きかけを行ったが
こちらは「正式の返事」がない。

朝日新聞「耕論」も、大きく紙面を割いているが
こうした問題を、もっと突っ込んで
耕してほしい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(下記は、「再録」です)

京都市長への質問-プラスチックごみの「リサイクル」

ゴミ問題 / 2007年05月11日

プラスチックゴミのリサイクル問題で、
昨日、京都市の関係部局との懇談会を行いました。
本来は、下記の質問状にある通り
3月ごろにと思っていたのですが、
「人事異動」、その他の理由で
5月10日になりました。
”ちょっと間延びしてますよ”という感じですが、
いくつかはっきりした問題もありますので
お知らせします。まず、以下が
地球温暖化防止京都ネットワークからの「質問」です。

京都市長 桝本頼兼殿
2007年3月16日
地球温暖化防止京都ネットワーク
代表委員 原  強
     川越義夫
     榊原義道
     右衛門佐美佐子

「プラスチックごみ」の分別回収と
 リサイクルに関する質問

 この間、京都市は「ごみダイエットは、限りある資源を守るだけでなく、地球温暖化防止にもつながります」(京のごみ減量事典)として「家庭ごみの有料化―有料指定袋制」や全市での「プラスチックごみ」の分別回収など一連の施策を進めています。
私たち「地球温暖化防止京都ネットワーク」も、当然のことながら、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会構造の大転換が地球環境を守る上でも非常に重要と考えています。  
このことに関して、今後、個別対策を検討・推進する上で、「プラスチックごみ」の問題についての市民的討論の発展が求められていると考えています。市民の間でも、市議会でも、産業界とのかかわりでも、当然、行政と市民の間でも、積極的討論の展開は、地球温暖化防止の施策を推進する上で力になると考えます。そうした立場から、以下、質問します。

1、 京都市のプラスチックごみのリサイクル計画について
①今年10月から実施予定の京都市のプラスチックごみの分別・収集・中間処理計画の概要を教えてください。
②プラスチックごみのリサイクルをどの企業で行うかは、日本容器包装リサイクル協会の入札によって決まることになるのでしょうが、どのような企業で、どのようなリサイクルがされるか、その「リサイクル計画」について、京都市の想定している概要を教えて下さい。
③その場合、京都市として想定される「プラスチックごみのリサイクル率」について教えて下さい。具体的には、収集した廃プラスチックごみ全体の中で、再度ごみとして焼却処分される率、「再生」される場合、主にどんなものに「再生」されるか、また「サーマルリサイクル」と呼ばれる熱エネルギーへの転換については、その全体でしめる割合と「熱エネルギーへの転換率」について、お知らせください。

2、プラスチックごみのリサイクルと京都市の財政負担について
 現在の容器包装リサイクル法の規定では、ごみの分別リサイクルに関って、地方自治体は市民が「分別」して以降の「ごみの収集・分別・異物除去の義務、再商品化事業者に引き渡すまで保管、管理」する仕事を任されています。この分野は、資源ごみの分別リサイクルに関って、最もお金がかかる分野と指摘され、各地で大きな問題になっています。この費用負担について京都市はどう考えておられますか。また、実際に京都市として想定されるプラスチックごみのリサイクルに関する費用の概要について、お聞かせください。

3、地球温暖化防止とプラスチックごみのリサイクルとの関係について
プラスチックごみのリサイクルが本当に地球温暖化に役立つと考えているのか、役立つというのであれば、どのような仕組みで役立つと考えているのか、お答えください。
京都議定書において、「一般廃棄物の焼却に伴うCO2」の算出方法は、「廃棄物の処理及び清掃
に関する法律第二条第二項に規定する一般廃棄物に含まれるプラスチック類の焼却に伴い排出される二酸化炭素の量」とされています。すなわち、廃棄物部門での温暖化防止への貢献は、結局、一般廃棄物中のプラスチックごみの焼却量で計られるというものです。
確かに、京都市という一自治体の「排出量の削減」を数字的に見た場合、「数字上のCO2の排出削減」は、京都市でのプラスチックごみの焼却処分量が減れば「削減率」が高まるという関係にあります。しかし、これが他都市で処分された場合は、京都市の数値は「減少」しても、これに関る実際のエネルギー消費量は増大するということになるのではないでしょうか。お考えをお聞かせください。
また、京都市が家庭ごみの有料化に際して「説明会」などで述べた、廃棄物関連での二酸化炭
素の削減量と上記のプラスチックごみの削減量の関係について数字的に明らかにして下さい。

4、「プラスチックごみの圧縮・梱包施設」の安全性について
2月4日付と7日付の「毎日新聞」は、寝屋川市にある民間の「プラスチックごみのリサイクル施設」周辺地域での健康被害について、その影響が及ばない地域との比較で、「湿しん発症12倍」、「喉のいがらっぽさ」や「目のかゆみや痛みなども5倍以上であった」(岡山大学大学院の津田敏秀教授らの疫学調査)と報じました。私たちは、この間、二度にわたって地元住民の皆さんの声を直接うかがう機会を得ましたが、健康被害に関する工場周辺住民の皆さんの声は非常に切実です。
今回、京都市は、この事業に関して伏見区横大路と西京区で二つの「プラスチックの圧縮・梱包施設」を建設する予定と聞いていますが、専門家によれば、プラスチックは熱エネルギーを加えて燃焼・溶解させなくても、破砕・圧縮・梱包など物理的エネルギーを加えるだけで、多種多様な有機物質を排出することが明らかにされています(東京大学大学院新領域創成科学研究科 影本浩教授)。
またこれに関連して、東京都杉並区でのプラスチックごみの減溶化のための中継施設周辺での「杉並病」の問題も以前に発生しています。京都市が建設中の施設は、「プラスチックの溶解」を伴う施設では勿論ありませんが、上記の専門家の意見などを踏まえ、3点質問します。
① プラスチックごみの圧縮・梱包に関って多様な化学物質が発生するとの情報についてご存知
ですか?また、健康被害についての情報はご存知ですか?ご存知であれば、どのようにお考えですか?
② 京都市の二つの「圧縮・梱包施設」について「生活環境影響調査」が行われていますが、プ
ラスチックの圧縮などに関って排出される多様な化学物質について調査されていますか?されているのであればその調査結果を明らかにして下さい。されていないのであれば、なぜそれを行っていないか、今後それを行う考えがあるか、お答えください。
③ 「杉並病」の原因について、東京都や杉並区をはじめ関係機関がどのように明らかにしてい
るか、ご存知ですか?その内容についてお答え下さい。

 以上、今後の市民的討論のきっかけになれば幸いです。できれば文書でおこたえください。また、これらの内容をもとに意見交換の場がもてればと思います。
                 
連絡先 コンシューマーズ京都

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

廃プラスチックのリサイクルは、地球温暖化防止に役立つか?

ゴミ問題 / 2007年05月12日

昨日の続きです。
京都市との懇談では、最初に口頭で
各項の質問に対する市の「回答」がありました。
③「地球温暖化防止とプラスチックごみのリサイクルとの関係について」
「回答」は
京都市の家庭ゴミの削減目標とCO2などの削減目標の紹介のみ、でした。
”環境省の数字の出し方が変わり、湿重量で計算していたものが乾重量にかわったので
数字が変わりました”というだけのもので
はっきり言って「回答不能」でした。
こうゆうお役所的なやり取りばかりでは前に進まないので
プラスチックの”リサイクル”と言っても
本当は「地球温暖化に役に立たないのでしょ」と率直にただしました。
ぶっちゃけた回答は、”その通り”。

京都議定書における「一般廃棄物の焼却に伴うCO2」の算出方法は、
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第二条第二項に規定する一般廃棄物に含まれるプラスチック類の焼却に伴い排出される二酸化炭素の量」です。
要するに、廃棄物部門での温暖化防止への貢献は、
結局、一般廃棄物中にプラスチックごみがどれだけ含まれていて
それがどれだけ燃やされたか、で計られます。
京都市という一自治体での数字的な「排出量の削減」は
京都市でのプラスチックごみが”リサイクル”され
焼却場には運ばれず、京都市外に搬出されれれば
あとはどう変容しようとも「削減」されたことになります。

リサイクルにかかる「搬出」には、輸送のためのガソリンが沢山かかります。
この分余計に地球温暖化を促進します。
”リサイクル”されてもプラスチックは劣化し
同じ物にかえるわけではありません。
劣化した製品とは、より捨てられやすいものとなり、やがて焼却されます。
もちろん、再生品化の過程でもエネルギーが必要です。
どうみても、プラスチックのリサイクルは
地球温暖化防止には役立ちません。
なぜそれが「地球温暖化に役立つ」「環境にとって良い」と思われているか?
一番は”ゴミ戦争”への対処の仕方を
まだ、そのまま引きずっているのだと思います。
ゴミをどんどん出したら、処分地もどんどん少なくなって大変
どんどん燃やせば、大気も汚染される
だからゴミを減らそう!
ゴミを減らすのに協力しよう!
それには”リサイクル”
この発想で”リサイクル”が「環境にとって良い」と信じられ
「地球温暖化防止にも役立つ」と思い込まれている、のだと思います。
確かに、焼却施設を増やしたりしないためには必要な提起だったと思いますが。

”循環型社会”という言葉も、
一度じっくりと考えてみる必要があるのではないでしょうか。
地球上で、生き物がその世代を変えながら「循環できる」のならいいのですが
物は地球温暖化への負荷なしに”循環”はしません。
ゴミ問題対処への選択肢を
国や行政の政策においても
市民運動のレベルでも
「リサイクル」か「焼却・埋め立て」かの二者択一でなく、
ペットボトルがどんどん使われなくなっていく
トレイがどんどん使われなくなっていく
こうした製品が、減っていく方向へどう持っていくか
この三つ目の選択肢をきちんと提示する時にきているのだと思います。




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