京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

「京都と温暖化」と養老さんと…

2009年02月27日 | 地球温暖化

京都新聞(25日付)夕刊で、養老孟司氏が書いている。
氏は時々このテーマに触れているが
感情的な文章だな、と思った。
「私はそう思っている」、が多い。

この文章を読む限り、氏は「温暖化」は認めている。
しかし、「CO2の削減」には、胡散臭さを“感じている”。
氏は「本当に炭酸ガスによる温暖化が心配なら、元を断つべき」と主張している。
なのに「生産制限」をせずに、
それでなくても、
「たとえばガソリンの値上げなど「明らかな手段をとらず、大声でただ消費制限をいうのは、宣伝に決まっている」ではないか、と。
そう、これは経団連などの「宣伝」で
彼らは、「元で断つ」ことから逃げようとしている。

氏の「論」は、だから・・・と話が進んでいくが、
この前段で誤解があり、
(ズバリ言えば「認識」が違っているので)
だから、議論がずれていく。

ドイツなどでは、ガソリンの価格を、使いにくいように上げている。
私たちは、省エネの宣伝ではなく、「元を断つべき」と主張している。
元とは、生産と、エネルギーを作るおおもと。
大量に炭酸ガスを出す石油や石炭によるエネルギーづくりのおおもとが縮小・削減されるように
生産者のレベルで削減する仕組みを入れよ、と訴えている。
「石油や石炭によるエネルギー作りは明らかに生産制限する」方向だ。
日本のCO2などの排出量の半分は
石炭や石油を燃やす発電所や鉄鋼、化学工業やセメントなど約200社から出されている
ここでの、生産の仕方(エネルギーの作り方)が変われば
また、例えば、太陽や風力、地熱などからのエネルギーを
生産・利用する方向に大きく転換されていけば
心配な炭酸ガスを大幅に減らすことが出来る。
そんな仕組みを入れて、元から断とうと運動している。
使用の最末端で「省エネしよう」というのとは違う。
ガソリンの価格を上げる「炭素税」も導入しようと提案している。
だから、「欧米による世論のコントロールだ」と飛躍する前に
「地球温暖化対策」の、あちこちの風景を眺めてほしい。
そうなれば、養老さんとの壁はなくなると思う。
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奇跡のリンゴ

2009年02月26日 | ナラ枯れ

「奇跡のリンゴ」
23日に、これと「Fruitless Fall」を買ってきて、
「リンゴ」は、昨晩から、一気に読んだ。
木村さんの畑の虫と草の話をいっぱい聞いてみたいなぁ。
ある範囲にいられる、ある1種類の昆虫の数には限りがあるが
「リンゴ畑ではそのフィードバックが機能しない」
「リンゴの葉という食料が無尽蔵にある場所では、この(肉食動物に食われて減る)分が減らなくなる」
ミズナラやコナラと、カシナガの関係もそうだ。
コナラやミズナラは、ガードの弱い格好の食料となっている。
ただ、ナラ枯れは畑で起こっている現象ではない。
空間を飛び越えてきたカシナガとミズナラ・コナラとのミスマッチ

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関西テレビの取材

2009年02月25日 | ナラ枯れ
22日、関西テレビが
吉田山のナラ枯れと
爪楊枝などによるカシナガ(カシノナガキクイムシ)の駆除活動を
取り上げてくれた。
これまでのテレビ取材は
国ルートの企画にこちらが”参加”したもので
なかなかの酷さだったので
どうするか、相談して
事前に話しを聞いてもらうことにした。
当日は、曇り空で寒かったが
2時間ほど歩き回り
爪楊枝の打ち込みも
ビニールの半径巻きも撮ってもらった。
さて、出来栄えは、どうか?
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二人で渡れば怖くない?

2009年02月24日 | 日本ウォッチ
京都新聞が
「小泉氏の『造反』時処分」のあれこれを書いている。
「『麻生降ろし』加速を懸念
自民執行部ー政局波及を回避へ」(24日)
そもそもは、新自由主義的「構造改革」の破綻
それに対する国民の怒りへの”対応の仕方”の違いで
”造反”も、それへの”右往左往”にも笑ってしまうが
「処分すれば、マイナスの方向に動くのは間違いない」(幹事長経験者)そうだ。
であるなら、
「処分なし」と
次に飛び石を踏むものは、でないか?
その場合、”処分なし”の元首相と同様の処置をする?
一人で渡ってくれれば怖くないが
二人で渡られたら、どうする?
彼は、その位の仕掛けは作っているのでは?
”励起”とは、そうゆうものだ。
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京都に、「オリックス水族館?」ー続報

2009年02月20日 | 環境
18日、環境団体代表や学者などが連名で
京都市長あてに
「京都・オリックス水族館」建設中止を求める申し入れを行いました。
翌日の京都新聞や毎日新聞に記事が載りましたが
この申し入れには
内藤正明京都大学名誉教授や高月紘石川県立大学教授も名を連ねています。
京都市の担当局と約1時間半、やり取りをしましたが
「まだ図面ももらっていないので」「許可をおろすかどうか・・・」
「市からは誘致はしていません」など
うちの直接の仕事ではない、という
なぜか、距離をおいた雰囲気を感じました。
この「オリックス水族館」
はっきり言って、京都では不人気です。
この大変なご時世、家さえ失う人がたくさん増えているのに
「なぜ、今、水族館?」という声をあちこちで聞きます。
「なんで、京都なん?」という声も多い。
出された市民意見は「7割が反対」
これに対して
担当者はいろいろ言われていましたが
「では市民アンケートを取ったら?」の問いには
「そのつもりは無い」とのことでした。
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中川酩酊し、小泉湧く?

2009年02月18日 | 日本ウォッチ
今朝の報道番組に小泉元首相が登場していた。
どこかのホールの退出時
ただ黙って会場をあとにする、
その顔と、「・・・」だけが映っていたが
郵政解散を仕掛ける前の表情と同じだ
氏の”高揚感”が伝わってきた。
天の動きと感じているか
桶狭間の雨か?
「酩酊の中川」が、直前の
さらなるスプリングボードになるか?
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京都 「梅小路公園に水族館?」-市民懇談会開く

2009年02月14日 | 環境
京都市民の数少ない憩いの場、梅小路公園に
最近評判の悪いオリックス不動産が
「水族館」をつくる、という。
京都市は審議会なるものを開いて
「計画は妥当」の答申を出させたが、
これに反対する市民の動きが広がっている。
今日、まちづくり市民会議と
京都・水と緑をまもる連絡会のメンバーが呼びかけた「市民懇談会」が、
梅小路公園内の緑の館で開かれた。
会場は、詰め掛けた市民で満員に
襖をはずして、座布団を追加し
用意した50部の資料はなくなり、
10人以上の方には資料をお渡し出来なかった。
参加者は70人近く
さすが、「地元懇談会」で
出される声はリアルで切実だった。
「内陸型」水族館などと言うが、
そもそも海も湖も無い所で
地下水をくみ上げ、塩水化して海の魚や哺乳類を飼うなどという考えが
以前の、傲慢な大型公共事業を彷彿とさせ、今風でない。
地元の皆さんの、もっともシンプルでまっすぐな声は
貴重な緑の公園、ここにに水族館などいらない。
さらに樹木を増やし、公園の緑を充実させてほしい、というものだった。
地下水のくみ上げは困る、という強い声も出された。
オリックス不動産
かんぽの宿は撤退のようだし、こちらもそう願いたいものだ。
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小泉発言ースプリングボードとしての麻生首相、または「定額交付金」

2009年02月14日 | 日本ウォッチ
「小泉発言」後のてんやわんやが継続中だ。
新聞各紙が社説で「発言」について書いているが
踏み込み不足ではないか。
沈没直前の麻生首相
この機を捉えての小泉元首相のアクションは
氏得意の”まやかしの対抗軸”の構築?
首相と「定額給付金」を叩きながらの、”他極”の構築、
あわよくば、新たな極を、またぞろ、陽炎のように形づくるつもりか。
いずれにしても、このてんやわんや
自公政治凋落への、それぞれの「対応」に過ぎない。
小泉元首相が、
引退する身でありながら
この事態では、自らの後継も危うい!と、打って出たとするなら
それこそ「笑っちゃうくらいあきれる」。
「郵政民営化」の見直しか推進か、というが
そもそも、「強いものが強くなれば、やがて暮らしは良くなる」
この新自由主義にもとづく政策運営がどうだったのか
寺島実郎氏が言うように
この6年間を
今の厳しい現実を踏まえて総括すべきだ。
その推進にあたった小泉元首相には、当然、その大きな責任があり
麻生氏は、現首相として、さらに大きな責任がある。
麻生首相のコロコロと変わる発言は、
まさしく、その場その場の、かなり力不足の「対応」であり
小泉元首相の「発言」も、やはり「対応」に過ぎない。
今求められるのは、これまでの延長線上での「対応」でなく
かなり大きな、根本的な転換だろう。

我々が、この「対応」に目を奪われ、為政者に幻を見ている間は
変革は起こらない。
マスコミも、この6年間を総括し
幻を振り払ってほしい。


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フィンランド・バクスター監督のインタビュー

2009年02月10日 | 日本ウォッチ
10日付けの朝日新聞に
バクスター監督(サッカー・フィンランド監督)のインタビューが載っている。
宮本武蔵を例にあげた話は興味深い。
これはもっと聞いてみたいが、
取りあえず、明日のオーストラリア戦とのかかわりで。

ここ数日、ピム監督の”挑発発言”が紙面で取り上げられているが
狙いは日本の闘争意欲空回りへの誘導
バ監督は
「例えば日本は相手にFKを与えすぎる。
闘争意欲があり過ぎるのだろう」と指摘しているが
ピム監督は冷静にそれを計算している。
武蔵の教えは、鏡にうつすかのように水面に月を写しとる。
心乱れさせず、相手をあるがままに把握する。
このやり取りの勝負はいかに
11日のゲームの成り行きを静かに見てみたい。
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吉田山 冬も穿孔

2009年02月10日 | ナラ枯れ
冬期も、月に2回ほどは吉田山に通っている。
この写真は「繊維状のフラス」
例年、6月末から7月、
オスの集中的なアタックが始まる季節に
一番多く見られるフラスが
あちこち見られる。
なかには、センイフラスを放出しながら凍死しているカシナガも。
一定のアタック木では、新たに粉状のフラスを出す新しい穴が
1月(3日と9日)の観察で増えており
この時期もカシナガの新しいアタックが
数は少ないが、起こっている。
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京都 梅小路公園に水族館?

2009年02月06日 | 環境
えっ?京都市の公園つぶして水族館?
地元の京都新聞では
連日投書欄にこれへの「反対」の声が載り、
京都では大きな話題になっています。
先日京都のまちづくりや環境問題に関わるメンバーが集まり
以下の懇談会開催を決めました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

梅小路公園に水族館? 問題を考える市民懇談会のお知らせ
 
市民のいこいの広場、梅小路公園に「水族館」をつくる構想が出されています。昨年7月にオリックス不動産が「構想」を京都市に提案、門川京都市長は「第三者機関・市民などの意見を聞き、方針を決めたい」として、「同構想検討委員会」を設置するとともに9月から10月にかけて市民意見を募集しましたが、市民意見は7割が反対。しかも、この意見の全体は、共産党市会議員団行った情報公開で初めて明らかになり、さらに市長にも、「検討委員会」の委員にも、それは届けられていませんでした。
今回の「懇談会」では、水族館構想の全容と経過、この間の市議会などで明らかになった内容などを報告、参加者で自由に意見交換を行います。
皆様のご参加をお待ちしています。    

日時:2月14日(土) 午後2時~4時半           
会場:梅小路公園 緑の館(和室)
 交通機関:京都駅から徒歩15分
 市バス京都駅前(33.205.208系統)→梅小路公園前
 緑の館は、大宮通の入り口から入って西へ、中央  
広場を越え、朱雀の庭の西側にあります。   
 
報告1:梅小路公園水族館計画について
   まちづくり市民会議からの報告
報告2:「構想」の概要とこの間の経過について
   日本共産党京都市会議員団からの報告

主催:“梅小路公園に水族館?”問題を考える懇談会実行委員会
連絡先:まちづくり市民会議(市民共同法律事務所内)
    
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「SOS」との関わり

2009年02月03日 | 貧困・格差問題
3日の毎日新聞「記者の目」で、
中部報道センター中村かさね記者が
「SOS黙殺では悲しすぎる」と書いている。
「小さなコミュニティーの中で寄り添って生きる外国人労働者」に比べ
「生まれ育った国にいながら、社会から孤立し、政治からも突き放されている日本人の失業者の孤独」、その背景には「冷たい社会と政治がある」・・・ 
「『希望なんかない』というSOSを黙殺するな」と訴えている。

先日の日曜日の夜、青年たちと
京都駅周辺を歩いた。
初めてなので一緒に回ってほしい、と頼まれて
午後9時前から、「お握りを配っているんですが・・」と声をかけながら
4人で、約1時間ほど、京都駅周辺を二周した。
青年たちは前日に様子を見てまわり、集合時間を決め
近所のオバちゃんに、お握り50個を握ってもらい、ホカロンを持って
八条口でもう寝る準備をしている人、
まだ構内を歩いている人など、次々と話しかけた。
大阪から自転車でやってきたという人は
「京都も仕事ないやろうなー。今度は奈良に行ってみようと思ってるんや」と。
京都の炊き出しなどの場所を話したが
初めてで地理がよくわからないと言う。
二周目の時に、八条口で出会った若者は、
一ヶ月勤めたパナソニックで突然首を切られ
二日後に、寮から出てくれと言われたそうだ。
ひどい会社だなー、と意気投合して話し込んだ。
明日は彼女を頼って青森に行くとのことだった。
年金の支給日が待ち遠しいというオッちゃんは、お握りを渡すと
「ありがとう、ありがとう」と、とても喜んでくれ
握手までしてもらって、こちらが逆に嬉しくなってしまって
七つも八つも、お握りを受け取ってもらうことになった。
ホテルの仕事が月に4回しかなく、もっと働きたいという。
月2万円ほどの安いアパートを探して、
なんとかすみかを確保したいと言われていた。
階段の脇にねぐらを確保していた人も
「ほんと、助かるわ」とお握りを受け取ってくれたが
日曜日は行政が行っているパンの支給もなく、皆、お腹が空いている様子だった。
話を聞くと、皆さんここに集まってくるのは、
午後10時半とか11時半を過ぎ
寝るにも、シャッターなどが閉まってからでないと、それもかなわない。
人の目に晒され、仕事からも追し出され、それでも周りに気を遣いながら
ここで夜を過ごす。
毛布が足らないとも言われた。
駅の外の、吹きさらしのビルの隙間にうずくまる人もいる。
青年たちは、今度はもっと皆に呼びかけて、こんな活動をしたいと言っていた。
かかわりの壁はそんなに高くない。少し手を差し伸べてみたら、回りはじめると感じている。



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