9月17日、京都市議会に請願を出してきました。
松井市長が、8月21日「地下水や財政負担などへの影響に強い懸念」を表明し
「現時点では(延伸計画について)極めて慎重な判断にならざるを得ない」と語っていることに対して
ぜひ、京都市議会としても同様の「強い懸念」を表してほしいというもの。
9月24日の本会議、その後、委員会で議員の皆さんの議決が行われますが
これ、注目です!
北陸新幹線延伸計画の縦断案(市内3案)について、京都市議会の、強い懸念表明を求める請願
【請願趣旨及び理由】
8月7日に北陸新幹線京都市縦断案(3ルート)が公表され、8月21日には、これについて松井孝治市長のインタビューが掲載(京都新聞)されました。私たちは、今回の市長のインタビューを歓迎します。
松井市長は、「地下水や財政負担などへの影響に強い懸念を示し」「現時点では(延伸計画について)極めて慎重な判断にならざるを得ない」と語っています。京都の地下水の重要性について、「千年以上にわたって食文化や伝統工芸など様々な文化を形作ってきた」とその重要性を述べ、地方自治体が支払う財政負担について、「相当の金額になると思う」「長期間にわたって財政を圧迫する」と述べています。
京都市長は「市民にとっての便益と負担を考え」こうした表明をされました。こうした中で、京都のまちと環境・地下水や京都市財政に与える多大な影響を及ぼす北陸新幹線延伸計画の京都市内縦断案に対して、京都市議会がその良識を発揮され、同計画に対して同様の「強い懸念」や「断念」を表明されることを強く願います。
私たちはこの間、京都市議会各会派の皆さんと意見交換を進めてきましたが、現在の巨大トンネル計画には、多くの皆さんが危惧の念を持たれています。京都の地下を巨大トンネルで貫く現計画には、4.8兆円から5.3兆円(将来の物価上昇を見込んだ場合)の巨額の税金投入が求められること、完成予定が「20~28年後」など、事業の必要性は、すでに説得力を失っています。
先の鉄道運輸機構の調査では、莫大な掘削土砂について、その量とともに、その30%が環境基準を超えた重金属を含むことが明らかになっています。ただでさえ処理の展望がない掘削土砂ですが、その30%は最終処分地が必要な要対策土です。水の汚染や大災害の引き金になることが危惧されます。京都の地下水の汚染や枯渇に強い心配の声が広がっています。巨大トンネルが地下を横切る桂川や宇治川、鴨川などの流量の減少、枯渇も心配です。
京都の地下を巨大トンネルで貫く北陸新幹線延伸計画は“無理筋の計画”です。この計画の断念は、京都市民の強い願いです。計画推進を憂慮される京都市議会議員の皆さんが、松井市長の表明を受けて、市議会としても「北陸新幹線京都市縦断案への強い懸念」を表明されるよう、ここに請願するものです。
【請願項目】
北陸新幹線延伸計画の縦断案(市内3案)について、
京都市議会の、強い懸念表明を求めます
2024年9月17日 京都市議会議長 西村義直様
請願団体:北陸新幹線延伸計画の環境アセスメントの一旦停止を求める会