京都・環境ウォッチ

いま京都で起こっている環境問題、自然環境の変化などにかかわって、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

東山の赤いの、花か何か咲いてるんですか?

2010年07月30日 | ナラ枯れ
先ほど、Dさんから電話がありました。
「ご無沙汰です。ちょっと聞きたいんですが、
あの東山で山が赤くなってるの、あれ、何ですか?
花か何か咲いているんですか?それとも枯れているんですか?」
ナラ枯れですよ、と話しました。
「ドングリの木(コナラ)が、私の調べた数字では
コナラの4割近くの木が枯れてます。
全てのコナラの4割近くの木が枯れるというのは
大変な事態です」と
本当に大変な事態で、一度学習会か観察会かやってほしいとお願いしておきました。
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吉田山での「爪楊枝を使った、『ナラ枯れ』防止の自然学」報告

2010年07月28日 | ナラ枯れ
7月に立命館大学で話してきました。
1時間半の報告でしたが、
学生の皆さん、結構関心を持って聞いてくれました。
以下が、その報告です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

爪楊枝を使った「ナラ枯れ」防止の自然学
-吉田山での爪楊枝を使ったナラ枯れ被害防止活動から-  
10712 於:立命館大学 榊原義道

1、いま、京都の森で、“ドングリの木”が枯れているーナラ枯れー写真
〇「ナラ枯れ」が止まらない
ナラ枯れ・・・ドングリのなる木(ブナを除く、ブナ科の全て)が全国的に枯れ続けている
原因は、「カシノナガキクイムシ」(キクイムシの仲間)という南方系の昆虫(資料2)
〇京都では、1991年、京都府北部の大江山で「ナラ枯れ」が発生以降、枯死が広がり続けている
〇全国では
・以前は、散発的に発生したが、数年で収束。今回は、以前のように数年で収束せず。
全国的規模で被害地が拡大し続けている-新たな特徴
  「1980年代までの間、散発的に山形、新潟、福井、滋賀、兵庫、耕地、宮崎、鹿児島の各県で被害が報告されている。この頃の被害は比較的短期間で終息することが多く、また地域的にも現在のように広域への拡大が生じることはなかった。現在のような被害の拡大が継続するようになったのは、1980年代末以降のことである」
(「ナラ枯れの被害をどう減らすか」-森林総合研究所関西支所)
・1990年前後から、新潟県や山形県、福井県、滋賀県北部、京都府北部などでミズナラやコナラの集団的枯死が目立つようになった。
・現在の全国的なナラ枯れ被害
   09年には26府県に及び、発生地域は広がっている・・・(資料1)
   宮城、秋田、山形、福島、新潟、富山、石川、福井、長野、愛知、岐阜、三重、滋賀、京都、大阪、奈良、和歌山、兵庫、鳥取、島根、岡山、広島、山口、高知、宮崎、鹿児島
   (ただし、高知県は1950年代の報告)
(三重、奈良、和歌山では1999年に発生したが、04年以降は枯死木の発生はあまり見られない。一方、06年には秋田県と愛知県でナラ枯れが確認され、広島、山口で穿孔-08年「ナラ枯れと里山の健康」)
〇「ミズナラで80%が枯死、コナラで50%が枯死」という報告も
     日本の森で広がる「ナラ枯れ」の広がり
“新型インフルエンザ”の予測をはるかに超える広がり
     新型インフルエンザ-「予想」は、総人口の25%が罹患、0.5%が死亡
   北白川瓜生山での枯死木調査から・・・・226本中、合計84本が枯死(37,1%)
-09年5月16日調査

2、「ナラ枯れ」とは何か
〇ドングリの木に、「カシノナガキクイムシ」(資料2)という5ミリ程の昆虫(キクイムシの仲間)が侵入。樹木の中で孔道を広げ、生活する。この過程で、樹木が枯れる。カシナガが運ぶ「『ナラ菌』による病気」と言われている-虫の実物示す。侵入したアラカシ示す
〇カシノナガキクイムシの被害を受ける樹種(ブナ属を除く日本のブナ科の全て)
  ブナ科 コナラ属 コナラ亜属  ウメバガシ節  ウメバガシ(常緑)
      (落葉)   クヌギ節    クヌギ アベマキ
                    コナラ節    カシワ ミズナラ コナラ
             アカガシ亜属 イチイガシ アカガシ アラカシ 
           (常緑)   ウラジロガシ シラカシ
      クリ属  (落葉)   クリ
      シイ属  (常緑)   スダジイ ツブラジイ
      マテバシイ属(常緑)  マテバシイ
*樹種により、カシナガの利用方法が異なる-コナラは辺材を利用。アラカシは心材を利用

〇「ナラ枯れ」とカシノナガキクイムシの生活史(資料3)
「養菌性昆虫」(アンブロシアビートル)-カシやナラの樹木に、「ナラ菌」を植え付け、
それを育てながら生活する
カシナガの一年
・吉田山では、コナラやアラカシなどに6月中下旬から穿孔
・その後、大量に孔をあける-「マスアタック」
7月~9月に特に多い。以後も、アタックが続く(初冬まで)
一本の木で、百数十から五百箇所以上のアタック(根元を含めればさらに多い)
・越冬し、翌年の6月に大量に飛散
カシナガの結婚
・雄が穿孔(繊維状のフラスを出す)→その後、フラスは、球形のものに変わる。やがて、粉末状のものに変わる。
・交尾→数日後に産卵開始→孔道を広げながら幼虫を育てる(孔道は、住居であり畑)
・終齢幼虫は、垂直方向に個室(繭室)を形成→翌年に孔から脱出
    ・一つの孔で、平均70~80匹、多いものは700匹が脱出
〇なぜ、枯れるか?
    「菌や傷害に対する防御反応で生成した物質が、道菅内に放出され蓄積されると道菅は目詰まりをおこし、樹液は流れなくなる」「あちこちに孔が空いた状態になればそれだけで樹液流動がとまる部位もある」(ナラ枯れと里山の健康)
    ニレ立ち枯れ病「水を運ぶ菅をブロックして上にある葉をしおれさせる。菌糸が木部を進んでいくと、空気が吸い込まれ、菅の動きが止められてしまう。残って機能している部分も菌糸で急速にブロックされ、それにそって胞子が広がり、穿孔板に堆積する。それはゴミが鉄格子にひっかかって水が流れなくなった排水路のようなものだ・・・」(樹木学-ピータートーマス)
     1960年代にイギリスで猛威を奮い、3000万本中、2500万本が犠牲になった。(1920年代から40年代は穏やかだったが・・・)

3、市民団体によるナラ枯れ防止の取り組み
  〇1991年 大江山での発生(原因がわからなかった)
  〇京都市右京区京北町男鹿峠での現地調査
   ・京都府の防除方針は「枯死木の伐採」のみ。「生被害木(カシナガが侵入しているが、生きている木)では虫が死ぬ。中から虫は出ないので、これは切るべきではない」-現場で確認しても、事実と違う。
  〇京都大学芦生演習林での被害について-巨木が次々と枯れる
  〇京都市東山区東山高台寺国有林での被害発生への対応
・ 被害木の伐採を→多くなりすぎて、全木伐採は景観保全上も出来ない(国)→生被害木を放置していては、被害を抑えられない→爪楊枝と同じ太さの孔(以前にも孔の確認に使用されていた)。これを孔に詰めて、取り組んでみよう。「面白そう」→12月に、第一回「京都のナラ枯れを考える市民の集い」開く。東山の市民団体にも呼びかけ、現地調査。翌年から、東山“カシナガ駆除活動”を始める→ボランティア参加も呼びかけ(以後、06年、07年、08年、09年と続けてきた)
・ 枯死木が想定数との関係で、大きく減少した―求められるデータ

4、吉田山での検証する-「爪楊枝打ち込みでナラ枯れを防止する」
   -吉田山での06年、07年、08年、09年の活動-
①、調査の方法
作業を行いながら、カシナガの侵入穴(見つかるもの)全てを、爪楊枝でふさぐ
<データの蓄積>
  被害木の位置を地図に記入する
被害木の胸高幹周を測定する
被害木の樹種と「爪楊枝打ち込み数」を行動日とともに記入
孔の状態、発生しているフラスの状態を記録する
*07年は、アタック開始後、二日に一回、全ての被害木を観察、爪楊枝を打ち込み、記録した

②、それまで、わからなかったこと、科学的に検証されていなかったことは多い
・爪楊枝を打ち込んで「効果」があるのか?
・虫(カシナガ)は、どのように飛んでくるのか?
 「明るい所が好き」とも言われる。道路わきに被害木が多いが、なぜ?
・「老齢加熟木(太い木)を好む」というが、本当か?
・「カシナガが入らない木は、遺伝的に異なるのでは」と言われるが、本当か?
・「前年にカシナガの侵入を受けた木は、翌年侵入しない」と言われるが本当か?
  
*カシナガのアタックを観察し続ける(爪楊枝を打ち込み続ける)ことを通じて、物を見続ける
   “行”のよう
カシナガの“カオス”のような行動(飛翔)を、「アタック」を通じて観察できる

5、06年、07年の取り組みから
「吉田山での2年目のナラ枯れ被害の拡散と爪楊枝を使ったカシナガ駆除活動」
(ブログ:「京都・環境ウォッチ」参照)
  〇2006年に吉田山でナラ枯れ被害発生-被害木8本(枯死木1本)
  〇07年の取り組み
・5月から観察-6月末からアタック開始。作業と観察は、6月30日から12月27日まで、全ての被害木に対し、2日に一回打ち込み。記録する
記録用地図と書き込み表を示す
・範囲-今出川通、南は吉田神社、東西は吉田神楽岡町と吉田上大路町の住宅地で囲まれた林域
〇07年のナラ枯れ被害木の広がり(図1,2,3)
   尾根の一本のコナラから発生-5月27日、06年被害木のコナラ(S0)に新たな穿孔
   6月16日に行った「吉田山ナラ枯れウォッチング」でも新しい穴3個
   6月30日、コナラ(S0)にカシナガの穿孔が見つかり、吉田山での集中的なアタック開始
    7月には、(S0)の周辺や南部の06年被害区域付近で新たに被害が発生
8月にはさらにその周辺にアタックが拡大
10月以降、大量の穿孔は収束
12月4日、07年の最終の小規模なアタックが東北部で確認
・カシナガによる被害の広がり方(07年)は、「カオス的拡散」でなく、「集中的拡散」
   「観察の中で明らかになった07年の被害拡散の形態は『集中的拡散』である。カシナガのアタックが、吉田山のあちこちに存在する穿孔可能なコナラやアラカシに対し、まばらな『カオス的飛散』の形態で行われるのか否か、明らかでなかったが、観察の中で、カシナガの穿孔が、広範に疎らに行われるのでなく、ある被害木への集中的形態をとりながら進行していくことが明らかになった。07年の集中的アタックは、被害木の数メートル横に同様のコナラがあっても、一見、見向きしない状況で進行した。」
〇コナラとアラカシで異なる初期のアタック(爪楊枝打ち込みの条件下でのカシナガの集中)
    (図4)-比較的大量のアタックが行われた樹木への、初期の穿孔数の推移
    コナラへの指向(嗜好)性が、アラカシよりも強い傾向が見られる
    コナラの分布とアラカシの分布
    日本の森林帯-暖温帯(シイ・カシ林)、冷温帯(ブナ林)、亜寒帯
     中間温帯-
  〇結果:被害は、コナラ、アラカシ、シイに発生。新たな被害木は30本、枯死木2本(他一本が  
別の要因で枯死)
  
6、08年の取り組みから
  〇6月1日から12月29日までの期間で、吉田山で発生した全ての被害木に爪楊枝を打ち込み、観察・記録した。08年の新たな被害木は、126本に達した。観察は、「全ての被害木を2日に一回観察する」から、全ての被害木の早期に発見し、爪楊枝の打ち込み・観察を行った。
  〇結果は、新たな被害が、コナラ107本、アラカシ17本、シイ2本で発生し、枯死木はコナラ3本となった。
  〇爪楊枝打ち込みの効果を、他区域と比較して明らかにするため、左京区北白川瓜生山登山道周辺のナラ枯れ被害地で、被害の実態を調査した。北白川瓜生山の登山道周辺の被害地は、吉田山と同時期(2006年)にナラ枯れ被害が発生したが、07年夏の被害発生以降は、爪楊枝打ち込みが全く行われていない区域
  〇ナラ枯れによる枯死率についての、吉田山と北白川瓜生山登山道登り口付近との比較
 北白川瓜生山の登山道周辺のナラ枯れ被害調査
・09年3月-調査は、沢沿いの瓜生山登り口から最初のこぶ周辺まで、尾根の両側の全てのコナラについて実施
・被害の有無、枯死しているか否かについて調査、記録
・調査本数は226本-伐倒処理後の切り株も含め、エリア内の全てのコナラが対象
・1本(株)毎に「生被害」「枯死」「被害未発生」を確認し、胸高周囲(根元周囲)を記録
・結果、09年3月段階での生被害木は92本、枯死木・伐倒処理済み株は49本(それ以外に3本は被圧による)、被害未発生木は82本
・一方、この期間(06年~08年)の吉田山のコナラの全被害木数は128本であり、同枯死木数は5本
●北白川瓜生山:全コナラ被害木における枯死率-(34,0%) 49÷144
●吉田山   :     〃        -(3,9%)  5÷128
「侵入木への爪楊枝打ち込み作業が、コナラの枯死率の大幅な減少に寄与していることは、明らか」

7、09年の取り組みから
〇09年は、被害木が前年の4倍化すれば、400本以上のなることが予想されたので、人が一定の人数で対処する方向で取り組んだ。全ての被害木を発見し、少なくても一度は爪楊枝打ち込みが行われるように取り組んだ。
〇09年年度の吉田山における新たな被害木はコナラ、アラカシで、10月28日現在(422本)、10年5月の時点で(481)本となった。06年以降、吉田山での新たな被害木の拡大は、毎年約4倍化の勢いで推移してきたが、09年の被害も、同様の規模となった。
〇被害木の広がりは、局地的な全面占領状態に
  拠点確保から、陣地拡大、そして全面占領状態に
  吉田山では東斜面や、ほぼ100%に被害
〇枯死木は、コナラ38本である。
〇本年の枯死木の増加は、被害木の量的拡大にボランティアの作業量が、物理的・時間的に十分対応できなかったこと、8月のナラ枯れ防止にとって重要な時期に作業が実施できなかったことが影響していると考えられる。被害発見時にすでに枯死というケースが少なくなかったことは、その一端を示している。
<07年、08年、09年の吉田山での取り組みと生被害木・枯死木の推移>
      被害木の総数 新しい被害木 枯死木     打ち込み数  枯死率
06年   8       8     1              12.5%
   07年   35      30     2(別要因で1) 8799     6.6%
   08年   152     126     3      17000     2.5%
   09年          481    38              7,9%

 〇「カシナガの侵入を受けた木には、カシナガは二度と侵入しない」か
-生存侵入木が増えれば、大量枯死を克服できるか?-虫と木の力を借りて森を守るということ
 06年から07年の「前年被害木」の翌年の状況(表1)
 07年から08年の「前年被害木」についても、同様の状況が出ている
 前年、比較的早い時期から大量アタックを受けたコナラ-翌年アタックが少ない
 前年、遅れて少量のアタックしか受けなかったコナラ-翌年早期からアタックが行われる
      一昨年被害木S6の場合-一昨年、一定量のアタックがあり、昨年はほとんどアタックがなかったが、今夏、240ほどの穿孔あり。10年も一定のアタックが行われている
       アラカシへのアタックあり
      -少なくても、「再アタックはない」は間違い

9、日本の森で広がる「ナラ枯れ」の異常と原因をどう考えるか
“新型インフルエンザ”の予測をはるかに超える広がり
     新型インフルエンザ-「予想」は、総人口の25%が罹患、0.5%が死亡
     一方、コナラ(北白川)を見ても、被害率62%、致死率21%は異常な被害の広がり
北白川瓜生山での調査から―総数226本中、枯死木52本(ナラ枯れ原因が49本―21.6%)、
生被害木92本(40.7%)-62,3%に被害-被害なし82本(36.2%)
     09年、さらに枯死が広がる-同じエリアで、新枯死木が35本
        226本中、合計84本が枯死(37,1%)-09年5月16日調査
   自らが生活する樹木を大量に枯死させながら広がる「ナラ枯れ」の異常性
  
〇原因と対策
    森林総研などが考える<原因と対策>
「里山放置説」-里山に手が入れられなくなり、老齢木が放置されているから
・「大径木が被害を受けやすい」(森林総研関西支所12p)
「今までの調査事例を通して、被害木は、樹齢が40~70年、直径の大きな木が株立ちになっている事例が多い」
・里山林も変化する中で引き起こされた現象
   「地球温暖化現象の影響も指摘されることがあるが、社会的要因を無視して環境要因のみを強調すると、『被害を減らすのは不可能』という結論に陥ってしまう」と、温暖化の影響については否定的
・里山林の放置は危険―「更新」が効果的―「伐採」が重要
〇国と京都府、京都市の対応
・枯死木の伐採が中心-伐採木は薬でくんじょう
・府(府研究者)は当初、「生被害木では、虫は死ぬ。中からは虫はでないので切るべきでない」
・現在、木の根元にスカートのように厚手の合成樹脂フィルムをはかす方法も一部採られている
・薬剤の樹木への注入
〇北山の自然と文化をまもる会の考え
・「里山放置説」については「疑問」を呈している
当初から、「なぜ、和歌山、鹿児島から北に広がらないか?」
・実際の現場調査から-カシナガは「高齢の大径木を好んで繁殖」というが、実際の現場では、小径木などから広がる場合もあるし、被害発生から3、4年後の「局地的占領」期になれば、大小ほとんどどの木にアタックが行われる(吉田山)
「カシナガは高齢の大径木で好んで繁殖し、1930年~50年代の報告にも『50年生以上の老齢樹に被害がでた』と書かれている」(森林総研12p)と、書かれているが・・・
被害木の全木調査(吉田山)から見える事例は、それとは異なる
・里山に「高齢な大径木が残っているから」被害が広がっているのでなく、別の要因で、カシノナガキクイムシの大量発生が起こっていることが、「甚大なナラ枯れ被害の拡大」を引き起こしている
〇著しい環境変化が起こっている中での生態学-生物層が短期間に大きく変化している

〇コナラやミズナラなどの大量死が引き起こす環境破壊
・治山治水
・異常気象(乾燥や豪雨)と結びつくことの危険
・温暖化との関わりでは、「吸収源」が「排出源」になる
・生物の絶滅
・景観
  
最後に-今、身近な森の中で起こっていることに、触れて、感じて・・・考えてほしい。
自然から人間へのメッセージ
  〇吉田山でのナラ枯れ防止活動
7月17日(午前10時半~昼まで)
      7月19日(午前10時半~午後も作業-4時まで)
 7月24日(同上)
 8月1日(同上)
(カナヅチ持参・午後まで作業する場合は、弁当・飲料水:吉田山山頂公園トイレ前集合)
  




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吉田山 枯死木は88本

2010年07月26日 | ナラ枯れ
吉田山のナラ枯れ
西側斜面を中心に急速に枯れているが
計測し地図上に打ち込みつつ
南西から公園北、東斜面、北斜面など視認しながら数えてみた。
合計88本。
今経験しているのは、全面占領期のカシナガの攻勢なのだと思う。
西斜面でも今年のアタックは、ほぼ100%のコナラ、アラカシなどで発生するのではないか。
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吉田山ーカシナガ猛攻

2010年07月20日 | ナラ枯れ
17日に続いて、19日
爪楊枝を使って、吉田山ナラ枯れ防止作業を行った。
17日は4人、19日は10人
参加いただいた皆さん、
暑い中、ありがとうございました。
作業は、
17日は山頂公園付近、19日は今出川鳥居近くの西側斜面で
昨日は、午前・午後の作業でした。
2日間で50本程の被害木に爪楊枝処理をしましたが、
さすがに突然の35度近くの暑さには参ったなぁ・・・

今年のカシナガ
その”猛攻”はすさまじく
7月1日、葉が縮みはじめていたと思ったら、もうどんどん枯死しており
作業の拡大が求められます。
昨日は、土曜日の「みんなで考えよう、生物多様性」のセミナーに出席していたAさんが参加してくれて
若手の参加は大歓迎です。
次回は、8月24日午前10時半(吉田山山頂公園集合)から
ご参加をお待ちしています。
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京都市の温暖化対策条例改正ー木の文化を大切にするまちについて

2010年07月14日 | 地球温暖化
地球温暖化防止京都ネットワークで、
現在、京都市が進めている「地球温暖化対策条例」の改正に関わる
提言づくりを進めています。
―森を再生し「木の文化」を大切にするまちーに対応する部分を担当しているのですが
取りあえず、私案としてまとめたのが以下のものです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
京都市の「地球温暖化対策条例」改正など、「中間とりまとめ」について
ー森を再生し「木の文化」を大切にするまちー

2010年7月14日 
2030年の社会像について
 この部分の議論は、どの項目をみても“しごく当たり前”に見えてしまうが、逆に議論の深まり方がこれでよいのかと思う。審議会を傍聴していても、ほとんど意見が出されていなかった。
この項は、「『木の文化』を大切に」という抽象的内容に引っ張られ、これが温暖化対策にどう大きく貢献するか、それが十分解明されていない点に、議論が盛り上がらない大きな原因があるのではないか。
「社会像の提起」で第一に語られるのは、2030年の「森の再生」「森に親しむ」「森の恵みの還元」、それによって「文化の醸成」「産業の振興に積極的に取り組んでいる姿」である。しかし、本来提起すべき問題は、こうした抽象的な“像”ではなく、それを構築するための柱となるべき政策提起であり、それに基づく「社会像」の転換である。
重要なことは、2030年、まち(社会)の一定部分は「鉄」ではなく「木材」に取って代わっている「社会像」である。そこに向けて「木材を生かした新産業」が、環境・産業政策転換の中に位置づけられ、それが、大きく伸張している姿である。狭いエリアの「地域産材」だけでなく、国産材をいかしたまち・家づくりが、京都での先進的な新たな産業づくりの中で位置づけられる必要がある。これは、素材(木材)の成長から材の生産・活用にいたる一連の過程であるとともに、その材の多面的な活用(単に材を“材”として生かすだけのものでない活用)、また当然「補修」という材の命の社会的継承過程を包含するものとなる。これはもちろん、それに関わる技術の継承・発展を含むものであり、これらを通じて新たな雇用拡大と産業の転換過程と対応する。
「中間とりまとめ」では、2030年の社会像の第二に、こうした内容が触れられているが、「京町屋の知恵を生かした新たな建築の促進」など、地域産材の活用がここに矮小化かされたものになっている。木材を活用した新たな環境産業の創出と京町屋の項は分離し、上に述べた「木材を生かした新産業の創出」を、もっと前に押し出すべきである。

木造建築物の拡大、地域産木材の需要拡大
木造建築物の拡大、地域産材の需要拡大を進める上で重要なことは、当然、そのネックとなっている部分の突破であり、それは「活用の仕組みづくり」と「財源」だろう。
公共施設への木材利用の義務化は重要で、地球温暖化防止京都ネットワークの議論でも、京都市役
所内の市民待合室壁面などへの杉材利用などの具体的提案が出された。現段階で、小学校や体育館の木造建築物に転換など、公共建築物での現段階での「需要」見通しを具体的に明らかにすることは、計画的促進のためにも、目標を明示化する上でも大切となる。
こうした取り組みは、新設の学校や庁舎などでは当然数が限られる。温暖化対策とも結びつけ、新設の公営住宅の増築することや、既存の公営住宅改修の際の「温暖化防止」仕様への転換も重要となる。
マンションや戸建の住宅などを、温暖化防止仕様に改修するために、専門的な相談にのれる「温暖化対策診断・相談員」が重要になる。こうした相談員を、専門家やNGOとも協力体制を組み、増やしていくことが求められる。

財源確保と排出源対策の強化
財源確保の上で、京都府や京都市において、温暖化ガスの最大の排出源となっている関西電力へ
の規制強化が重要となる。
現在、関西電力舞鶴石炭火力発電所が行っている「木質バイオマスの混焼」は、平成20年度の6万トン、その全てが海外からの輸入で賄われている。京都に、大量の間伐が必要な森があるにも関わらず、輸入品の方が安いからと、大量のエネルギーを使って海外から輸入するやり方は、全く合理性を欠くき、関係者からも苦情の声が聞こえている。こうしたやり方を変え、府内や近郊の材を活用するような仕組みを作れば、京都産材の循環的利用への力にもなる。そもそも温暖化対策において、関電石炭火力など大規模排出源での計画的・直接的排出規制が強く求められており、大量排出源での2020年、2030年の削減目標を定めること、あわせて、目標が達成できない場合、不足分を買い求めてでも達成する仕組みの導入を具体化すれば、それは財源確保に役立つ。

「森林の適切な保全」
京都市は「『木の文化』を大切にするまち」を掲げているが、今、京都の森では、カシノナガキクイムシによるナラ枯れや、マツノザイセンチュウによる松枯れが大きな問題となっている。こうした、森での樹木の大量枯死に、行政トップがもっと関心を持つべきである。現実に起こっている「森林環境の劣化」に、市民の関心を高める取り組みの強化は、温暖化防止のまちづくりにとって、具体的な生きた環境教育ともいえる課題であり、積極的取り組みが求められる。

以上

                              
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「消費税とファスト政治」と、有権者と変化

2010年07月05日 | 日本ウォッチ
「毎日」の風知草
「政治も報道も、世論調査に振り回されている」と
山田氏は、これは”病的”で急ぎすぎだと指摘する。

「こんなに急いでいいのだろうか・・・
この速度は速すぎて間が抜けている
苦しみも怒りも不公平も絶望も
すべては流れていく風景
こんなに急いでいいのだろうか・・・」

この10年、世論調査が「電話方式」への転換で多発され
そのデータを突きつけられた政治家は
テレビスタジオで声をからしている、とのこと。
最後に、その「ファスト政治」に惑わされずに、政治家は言葉を持ち、気迫を持てとまとめている。

昨日、ある学生と、この一年余の政治の激動を話した。
昨年の衆議院選挙での民主党政権の誕生、
そこで生まれた鳩山首相が小沢幹事長とともに退陣
菅新政権は、公約にもなかった「消費税10%増税」を
政治公約クーデターのように持ち出し、
結果、一旦は60%以上をしめていた内閣支持を急降下させている。
消費税増税への賛成の声は、
当初は反対を上回っていたが(賛成49%-反対44%-6月12、13日)
これも、反対48%ー賛成39%へと逆転した。

確かにスピードは速いが、この変化を作り出しているのは国民の怒りであり、
何とかしたいという、政治への思い
決して、たびたびの世論調査が世を振り回しているのではなく
振り切れるような世論調査を生み出しているのは国民のエネルギーだ。

”ファスト政治”と言われる中で、確かにテレビの影響は大だし
市民(有権者)の選択が、感覚的・表面的と、氏は危惧しているのかも知れない。
しかし、形をなす変化は、一本の螺旋状の道ではなく、
無数の変化の、その狭間で具現化している。
上から目線で「『ファスト政治』から抜け出す気迫」を論じるより
地べたにいる人間と、もっと混じったほうがいいのではないか。

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内閣支持続落ー一週間で48から39%に下落

2010年07月05日 | 日本ウォッチ
「朝日」の3、4日の世論調査
「菅内閣の支持率は39%で、1週間前の6月26、27日に実施した前回調査の48%から大きく下落した。不支持率は40%(前回29%)」
「内閣支持率は、菅内閣発足直後の6月8、9日の調査では60%だった。発足から約一ヶ月で支持率がこれだけ大きく下落するのは異例だ」と。
菅氏だから支持は17%から7%に下落、
カンのラベルは、もう色あせてきた。
政策面から不支持は、6%から16%に増加
この「政策面」は、明らかに「消費税10%増税」
法人税減税とセットの消費税増税
結局、”強いものをさらに強くすれば日本はよくなる”という新自由主義政治の民主党版
ここへの批判が、民主党政権を誕生させたのに
この道を歩めば、支持が落ちるのは当たり前
新聞の下段、週刊誌の広告欄を見ると
「週刊ポスト」
「菅首相は、間違いなく2年後『消費税10%』を強行するつもりだ!」「年末の税制改正で『10%』明記→来年の国会で法改正→・・・」「・・・自民と『増税大連立』も」の見出しが躍っている。
菅首相が、「自民党が提案している10%を一つの参考にしたい」(6月17日)と
わざわざ自民党の名を出して発言したミソは
「大連立」なのだろう。
消費税10%増税へ、民主主流派(現)と自民党との大連立
これは、国民の願うものとは、
違う!
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デイゴが咲かない

2010年07月04日 | ナラ枯れ
3日の「朝日」
「デイゴの花が咲き乱れないー成長阻むハチ席巻」
「沖縄県・八重山諸島や鹿児島県・奄美大島で、ここ数年デイゴの花が咲かない状態が続いている」そうだ。
あの加計呂麻島「諸鈍集落」の85本は、「今年ひとつも咲かなかった」とのこと。
原因と見られるのはデイゴヒメコバチ
これが卵を産み付けると、若葉や枝が虫こぶ状態となり、光合成が出来なくなって衰える、
と考えられている。
「国内では05年に石垣市で初めて確認され、宮古島や沖縄本島を経て、瞬く間に広がった」そうで、
あちこちの虫害、大いに要注意。
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テレビ討論、逃げる菅ーこれはア菅

2010年07月03日 | 日本ウォッチ
本日の朝日5面
「テレビ討論 首相逃げ腰」
「新党続々 つるし上げ懸念」
「1党対8党の議論は、議論ではない」って
その場その場で、いつも自己保身・安全確保に汲々するから
バタバタと、無様な姿をさらけ出す。
選挙で、「各党党首討論」など当たり前のことでしょう。
逃げずに受けたらどうか

菅首相には
身を捨ててこその、
腹を固めた諦念が見られない。
いつも、自身のまわりの情勢ばかり、きょろきょろ
都合が悪くなると言い逃れが目立つ。
サッカー日本代表は
「ヘタはヘタなりに闘う」と
自己を見切った闘いは、それなりの力を発揮した。
本当に世の中を変えるのなら、
もう少し達観して進んでほしい。
「テレビ討論で、首相逃げ腰」なんて
みっともないでしょう。
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京都市温暖化対策条例改正案ー「マイナス25%削減」目標挿入を提案

2010年07月02日 | 地球温暖化
6月24日の京都環境審議会第二回地球温暖化対策推進委員会に続き
30日に、同市の第二回環境審議会が開かれた。
市の温暖化対策条例の改正が主な議題だったが、
そこで懸案になっていた
「2020年度の温暖化ガスの削減目標」が
推進委員会の議論を受けて、提案された。
「1990年比で、マイナス25%削減」
実はこの目標「明示」
4月16日の第一回環境審議会では、目標は「新計画において設定」とされ
条例で掲げることは避けられてきた。
私たちは、「低炭素のまち・京都を考える懇談会」や市のパブリックコメントで
この目標未提示を大きな問題と指摘したが、
この一ヶ月間で”ヴァージョンアップ”された。

「2030年度に40%削減を実現するためには、その中間年である2020年度時点においては、25%削減を実現していることが望ましい。このため、中間目標として、2020年度に25%削減を目指すべきである」(京都市地球温暖化対策条例の見直しに係る基本的な考え方について答申ー案)と提案文書では書き込まれた。
推進委員会で市は、
挿入することになった理由をのべたが、
それは
「この間のパブリックコメントや意見交換で、2020年目標を明記したほうがいいという多数の意見をいただいた。この意見を踏まえて」
とのことだった。
目標の明示は大事なことで、条例に書き込まれているのといないのとは大違いだ。

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吉田山 カシナガの猛アタック始まる

2010年07月02日 | ナラ枯れ
吉田山西側での
カシノナガキクイムシの猛アタックが始まった。
多くは、30日から7月1日
吉田山では、カシナガが侵入する”対象木”が減ってきて
1本の木への集中が激しくなっているように見える。
放置すると枯死が起こりやすくなるかも知れない。
7月17日には午前10時半から爪楊枝を使ってのナラ枯れ防止の活動を行うが
沢山の人に参加を呼びかけたい。
集合:山頂公園トイレ前
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すぐにジャンプする、GOOブログ

2010年07月01日 | Weblog
※記事編集中に別の画面(他のメニュー/プレビュー画面からのテキスト・画像リンクなど)にジャンプすると記事の内容が失われます。ご注意ください。
と書いてあるが、
「投稿」のスイッチオンで
すぐに、別にジャンプしがちな
「GOOブログ」
これ、何とかしてほしいね。

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週刊ポスト「消費税10%」で日本は崩壊するーこの記事、話題沸騰

2010年07月01日 | 日本ウォッチ
週刊ポスト(7月9日)の「消費税10%増税」を取り上げた記事
あちこちで話題になっている。
「菅直人総理、嘘をつくな!
『消費税10%』で、日本は崩壊する」
「国民から搾り取っておいて、
『法人税』減税って、どうゆうことだ!」も面白い。
この間、一貫して張られている「官房機密費」キャンペーンも重要
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