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就職先「公務員になりたい」が5割超す 本当に「楽で一生安泰」なのか

2012-06-25 07:06:34 | Weblog
http://www.j-cast.com/2012/05/30133402.html?p=all

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就職活動に臨む学生にとって厳しい環境が続くなか、就活生の安定志向が顕著になってきたようだ。
就職先として公務員が人気を集めているという。
しかし近年は、公務員の採用人数減少や給与削減の話が進んでおり、自治体の中には
財政破たん状態にあるところも出てきた。果たして一生安泰な職業と言えるのか。

■リーマンショック後「公務員コース」受講生が増
人材サービスを手がけるレジェンダ・コーポレーションが2012年5月22日に発表した、
大学・大学院生の就職活動動向調査には興味深いデータが見られた。
回答した721人のうち、「公務員になりたいと思ったことがある」と答えた割合が、
半数を超える51.9%に上ったのだ。
理由として最も多かったのは「長く勤められる」で42.5%、
「リストラされない」が37.7%でこれに続く。

学生本人が希望しているだけでなく、約7割が「周囲から公務員を就職先として勧められた」
と回答。その相手は「両親」という人が72.5%と突出している。
民間企業は近年、業界大手でも業績不振に苦しむところが少なくない。グローバル化の波が
押し寄せて外国人採用を増やす企業が増えつつある。就職するのもひと苦労だが、入社後も
早出やサービス残業が当たり前、社内外の競争も激しく先行き不安というところが
少なくない。就活生やその親が、公務員なら競争が少なく勤務時間も比較的
はっきりしており、将来も安心と考えても不思議ではないだろう。

実際に、公務員を目指す若者は増加傾向にあるようだ。各種資格の専門学校・講座を
運営する大原学園に取材すると、2008年秋に起きたいわゆる「リーマンショック」の後、
公務員コースで学ぶ生徒が増えたと話す。大学在学中にいわゆる「ダブルスクール」として
受講する学生だけでなく、高校を卒業後、あるいは大学を中退した後に大原学園に入学して
公務員試験を目指す若者もいる。
18歳人口が「右肩下がり」で減り続けるのとは対照的に、同校の入学者数はアップして
いるが、とりわけ公務員を希望する受講生は多いようだ。

人材コンサルタントの常見陽平氏は、複数の大学のキャリアセンターと接触したうえで、
就活生の間で公務員人気の高まりを「明確に実感しています」と話す。
特に地方公務員が注目を浴びているそうだ。レジェンダの調査でも、公務員の中で希望する
職種のトップは「市役所・区役所職員」だった。東日本大震災を境に、大企業でも
「絶対安心」と思えなくなった就活生が、さらなる安全性を求めて公務員を目指す傾向が
強くなったという。

-続きます-


■人員削減に給与カットで「それほど楽じゃない」?
過去にも不況の際には、就職先として公務員を選ぶケースが増えたことはある。
それでも近年は、先行き不透明で未来が保障されない就職、就業環境のなかで若者の
マインドも「確かな居場所が欲しい」として公務員を選ぶ風潮が以前より強まっていると
常見氏は感じるという。

だが「公務員もそれほど楽ではありません」(常見氏)。
公務員制度改革の一環で野田内閣は2012年4月3日、2013年度の国家公務員の
新規採用者数を2009年度比で56%減とすることを閣議決定した。
これに先立ち2月には、国家公務員の給与を2014年3月末までの2年間、平均7.8%カット
する特例法が成立、4月から実施されている。地方公務員にも今後、給与削減の波が
押し寄せる可能性がある。
自治体の組織も、例えば橋下徹・大阪市長のように首長が改革を推し進めれば、
役所の職員は安穏としていられない。北海道夕張市のような「財政再建団体」では、
乏しい予算で行政サービスを維持するために職員の負担は大きいだろう。
「数十年先の国の体制がどうなるかは分かりません」と常見氏は、公務員になれば
「一生安泰」という見方に疑問を呈する。

インターネット上には、現役公務員がブログで「最近風当たりが強くなってきた」とぼやく
様子が見られる。終身雇用を望む若者は、リストラされず定年まで勤めあげられる職業
として公務員を考えるのかもしれないが、常見氏は「就職活動中に公務員のOB、OGと
実際に会って、直接仕事の話を聞くことが大切」とアドバイスする。公務員の安定性に
過大な期待は禁物、というわけだ。

-以上です-
■レジェンダ・コーポレーション http://www.leggenda.co.jp/
 2012年05月22日 2013年新卒 就職活動の意識/動向調査(4月度)
 http://www.leggenda.co.jp/news/press/20120522-01.html

一生安泰はさすがに言い過ぎではないか??
今後、公的セクターも財政難でどうなるかわからないわけだし・・・。