「宗珉の滝」という古典落語は、名人が彫った滝の図柄の刀の鍔(つば)があまりに見事な出来栄えで、見ていると鍔から滝の水がほとばしり出てくる、という、荒唐無稽なオチで終わります。故古今亭志ん朝はこのオチの部分に差し掛かると決まって「はぁー、ばかばかしい」とでもいうようなため息を一つついておりました。
今回のお話にも似たようなオチがついております。
マホガニーは高級木材として有名です。硬い木材なのでギターのボディの裏面や側面の材料としても多用されております。ほかの木材、例えばローズウッドなどに比べてまろやかな音色が出る、とされています。
このマホガニー、いろいろと種類があるそうで、主にアフリカ大陸に自生しているアフリカン・マホガニーと称される熱帯樹は、木目がマホに似ているというだけで植物学的には実は別の種類なんだそうです。
モザンビーク国ザンベジア州モペイア郡。国道沿いにそびえるアフリカン・マホガニーは高さおよそ44メートル、基部の直径が約3mの大樹であります。
その大きさから、地域のヒトビトが信仰に近い感情を抱くようになっており、この樹を見たヒトには幸福が訪れる、と言われております。
この国道は私が仕事で農家圃場を訪問する際の通り道であり、通りかかる度に目撃しているせいか、おかげさまで私はすごく幸せな人生を送らせてもらっています。
この樹にはその他にも言い伝えがあります。
上部に葉が茂っておりますが、この葉はそれぞれ強い力で枝と結ばれており、どんな強風に吹かれても落ちることはないのだそうです。ですが、一年にたった1枚だけ、どういうタイミングかはわかりませんが、落葉するのだとか。枝を離れたその葉は何故か樹の周辺には落ちず、ひらひらと風に運ばれて遠く100キロ以上離れたインド洋上に落ちるので、誰も見たことがないんだそうです。
………。
はぁー、ばかばかしい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます