やっつけ映画批評!

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The NET 網に囚われた男 2017 75点

2020-08-28 12:53:30 | 映画
The NET 網に囚われた男 2017 112分
75点

北朝鮮の貧しい漁師はひょんなことから
韓国側に流されてしまう...




監督は
第69回ヴェネチア国際映画祭で
最優秀賞を
嘆きのピエタで獲得した
キム・ギドクです


共産主義の北朝鮮の人が
思いがけず不可抗力的に国境を跨いで
資本主義の韓国に入ってしまって

スパイと疑われ警察署に閉じ込められ
取調べがはじまって....

1人の、か弱い一般市民が

勝手に
共産主義と資本主義のイデオロギーに挟まれ

勝手に
北朝鮮からのスパイに仕立て上げられと

どうすることもできない

それこそタイトルのごとく

網にかかった魚のように
ただ都合のいいようにされていく様は

めちゃくちゃ理不尽なんだけど
警察の言い分も若干わかるため
理不尽じゃなくさせてしまっている

これまでの歴史
これまでの韓国と北朝鮮の関係

を浮かび上がらせていくのは
とても痛々しかったです


イデオロギーを盾に
資本主義の幸せを押し付けられ
困惑したり

北朝鮮の共産主義の押し付けに
困惑したり

ただ1人の人間が
色んなものの板挟みになって
心が壊れていくのは

見ていて
朝鮮半島分断の原因でもある
日本人として
グッとくるものがありました

ストーリーはシンプルですが
中身は骨太

イデオロギーってなに
国家ってなに
平和ってなに
幸せってなに
北朝鮮の漁師の目線から
突きつけてくる

濃厚な板挟み映画でした〜