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コミュニケーション

2005-09-29 00:01:05 | 
 人が別の人に”言いたいこと”を伝えるのはなかなか難しい。これがコミュニケーションの難しさであるが、最近気がついたことを一つ。

 衆議院総選挙で自民党が大勝し、民主党が議席を大きく減らした。比例代表、小選挙区並列なので、とんでもない事態は避けられたが、小選挙区だけでは全く一方的な結果であった。民主党は謀らずや、比例代表制に助けられた格好になった。

 さて、この勝敗分析をいろいろなメディアでやっているが、どんな風にメッセージを送り出したか、つまり”言いたいこと”をどれだけうまく伝える事ができたか?ということそのものについては勝敗の原因を求めていない。

 マニフェスト選挙といわれていたが、残念ながら単純に”私たちはこういう事をやります”ということを愚直に訴えるだけでは何の意味もない。

 選挙などでは顕著にわかるが、結局、メッセージを通じていかに”考えさせる”ことに成功したかがキーポイントなのだ。

 たとえば、「国にこれだけの借金があります。」「借金は返さなければなりません」「そのための施策を持っていて、それを実行できるのはxx党です。」と言ったところで、”あっそう”となってしまう。

 ところが、「国にこれだけの借金があります。」「借金は返さなければなりません」「返す為には、xxxな削減をするのです。」「削減の為には民間企業がやっている自助努力を国の事業にも求める必要があります。」「皆さんがおわかりのとおり、国であるかぎり、それを求めるには限界があります。」「よって民営化して、みなさんのやっている当たり前の努力をしてもらうのです。」「その為の政策がxxxで、それを必ずやり遂げるのはxxx党です。」

 というと、民間企業がしている努力と同じ企業努力を求めるのは良いことだ。そして色んな面で優遇されている措置が、民間企業と同様になるのは良いことだ。と自分たちの視点に立って物事を考えるようになる。

 コミュニケーションでは、結局は、相手がこちらの言い分を聞いてどう感じるか?もっといえば、こちらが感じてほしいことを感じてもらえるかということが重要なのだ。

 日本人の場合、一般にはこのあたりの、”わかってほしい”という発信を表情や言葉のニュアンス(イントネーション)などで伝えようとするし、聞き手もそれを受け取ろうとする傾向が強い。それがうまくできないと、”ひとの気持ちのわからない奴”になり、仕事のできない奴扱いされるし、”女性の気持ちのわからない人”になって振られてしまう。さらに、これが表情や言葉のイントネーションが伝えられない、メールなどだったりすると、もっと大変だったりする。

 いずれにしても結構切実な問題だったりするが、やはりポイントはその言葉や文字からあいては何をどのように感じるか?なのではないかと思う。