joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

映画 『終わりで始まりの4日間』

2007年06月09日 | 映画・ドラマ



2004年に本国で公開されたアメリカ映画『終わりで始まりの4日間』(原題“Garden State ”)を観ました。主演は本国ではコメディ俳優として有名なザック・ブラフ、ヒロインにナタリー・ポートマン、共演はピーター・サースガードなど。

この映画の脚本と監督も主演のザック・ブラフがこなしたそうです。元々彼が大学時代に書いた脚本を映画にしたとのこと。

あらすじは… ロサンゼルスに住む26歳の駆け出し俳優アンドリューは、故郷ニュージャージの父から、母親がバスルームで溺れ死んだという知らせを受け、生まれた土地へ帰ります。そこで彼は昔の友達や、風変わりな女の子との出会いを通して、自分が子供の頃に失った感情を取り戻していくことに…

いい映画というのは、概して、登場人物にこちらが感情移入できる場合が多い。この映画も観ていてジーンとさせられます。ただこの映画が他と異なるのは、なぜ自分がこの映画にジーンと来るのかがすぐには分かりにくいところにあるのではないでしょうか。

とてもよくできた映画なのですが、なぜこの映画がこれほどにまでいい映画になったのかは、簡単には分かりません。それぐらい人間の気持ちの微妙な機微をとらえている映画なのだと思います。

幼い頃の事件をきっかけに感情を失った若者が、故郷で“負け犬”として暮らしながらも人間的な感情を奥底に隠し持っていた親友や、自分に対して正直すぎる女の子と出会い、自分の中に“何か”を発見していきます。

アメリカの若者たちの行き詰った感情が、この映画ではとてもよく描かれているように思いました。同時に、彼らが実は望んでいる救済も、この映画はとても鮮やかに描いているように思います。