淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

工藤千夏:作・演出の借景芝居「A面・B面」、それから青森港に流れたねぶた囃子のことなど。

2009年07月27日 | Weblog
 夏が、ほんの少しだけ、この街に顔を覗かせた。そんな、蒸し暑い日曜日。

 僕は、8時に目を覚まし、またいつものようにコンビニエンス・ストアに新聞を何紙か買うために自転車に乗って、起きかけの朝の街へと繰り出した。

 朝食を摂り、あとは部屋に籠もって、第141回芥川賞を受賞した磯崎憲一郎の「終の住処」を読む。
 とても短い小説なので、一気に読み終え、また暑さでムンムンする街中へと出た。

 午後は、ひたすら原稿書きに終始。
 夕方、「青森屋台村さんふり横丁」まで。
 今日は、ここで画期的な芝居が繰り広げられるからだ。「借景芝居 A面・B面」である。
 その作・演出を手掛ける工藤千夏さんに会う。

 実は、次の土曜日から再開する(高校野球で「ゆきのまち考現学」が2週間休載されたのである)コラムに、工藤千夏さんの「借景芝居 A面・B面」を取り上げるためである。

 夜の7時半からの公演を観る前に、ちょっと話を伺う事と、載せる写真を確認しようと会ったら、「5時からの公演と7時半からの公演、つまりA面とB面を観ていただくと、その全貌がよく解ります」と言われ、「それじゃあ、両方観ます!」ということになり、一旦家に戻って、すぐに引き返して5時の回から観る事に。

 いやあ。
 とても素晴らしかった。
 詳細は土曜日の朝日新聞青森版をご覧になっていただきたいのだが、最後はマジでぐっと来た。

 開演前に、少し時間があったので、ぶらりと近くの青森港まで散歩した。
 日曜日の夕暮れ時。
 でも夏の時間帯なので、まだとても明るい。

 僕は、夏のこの時間帯が大好きだ。
 夕方5時ぐらいから、日が沈む7時過ぎまでの静謐な時間が、一年で一番好きだ。
 時間が止まったように感じられる。
 何もかもが、ゆったりと流れ、夜の帳が落ちる前のとても芳醇で美しい時間・・・。

 自転車を漕ぎながら、八甲田連邦からゆったりと海に流れ込む堤川の先端にある、公園のベンチに座り、蒸し暑い夕暮れの大気の中に独り漂った。
 時々、海からの涼しい風が頬を撫でる。
 釣り人たちが糸を垂らしている。子どもたちの歓声も夏風に乗って聞こえて来る。
 携帯電話が突然鳴り、懐かしい人からの声をベンチで聞いた。

 遠くから、ねぶた囃子も聞こえて来た。
 そうか。もうすぐ祭りがこの街を覆い尽くすのだ。そして、そのあとには、寂しい秋が待っている。

 7時半の回の前に、夕食を摂るため、また帰宅。
 その途中、今度の衆議院選挙に出馬が予定されているN氏とばったり。
 道の真ん中で、しばしの立ち話。
 ・・・ふーん。大変なのね、どちら様も。

 7時半の回は、友人たち5人と待ち合わせ。
 建築家TさんとSさん夫妻、哲学者S氏に、版画家のHさん。
 全員一同に会すなんて、本当に久しぶりだ。

 7時半の回を観て、芝居の全てを理解した。
 勿論、別々に観たとしても、とても面白い仕立てにはなっているけれど・・・。

 本当なら、ここから演出者も交え、大宴会が開催される運びとなっているのだけれど、今日中に原稿を仕上げなければならないのと、どうしても車を使う必要があり、泣く泣く飲み会をパス。

 夜の10時過ぎ、車を運転していたら、雨がぱらぱらと降って来た。
 今夜も雨かあ。
 明日からまた仕事だね。ああ、やだやだ。



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