淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「カーリング映画『シムソンズ』。全然期待しなかったら、これが意外と面白かった」

2006年02月20日 | Weblog
 イタリアのトリノで開催している冬季オリンピック。
 現時点で「日本女子カーリングチーム」、ちょっと一次予選突破は無理のようだけれど、競合国を相手にかなり頑張っていると思う。
 カーリングは全くやったことがないけれど、僕の住む街は「カーリングの街」でもあり、この地で来春、「2007 世界女子カーリング選手権大会」が開催される。

 日本映画「シムソンズ」。
 正直に言うと、全く期待などしていなかった。
 ちよっとカーリング映画そのものに興味があったし、まあいつものように、じゃあ観てみるか、という程度だった。

 映画そのものは、偉大なるワンパターン。
 スポーツ映画に必ずある、友情、苦難、勝利、という、いつもの予定調和な展開に終始する。
 主人公は、北海道常呂町の女子高校生。
 街はカーリングによる町おこしと、町民のスポーツ振興に努めているのだが、この女子高校生、そんなことより、男子のカーラーで現在は有名になった選手にお熱で、ただそれだけのためにカーリングを始めるのだ。
 友達を丸め込み、チームを立ち上げるのだが、他のチームで浮いている選手を押し付けられ、今は漁師で身を立てる元選手をコーチに当てられてしまう。

 ベタな会話。緩い笑い。仲間同士のトラブル。猛特訓。そして大会出場。
 これまで作られた数多のスポーツ映画を、この映画も完全になぞっている。
 しかし。
 この映画を救っているものがあるのだ。
 それは・・・。
 まず、北海道常呂町の風景の美しさ。
 オホーツク海から吹き荒れる海風の音。サロマ湖の色。街の静けさ。太陽の光。そのどれもが素晴らしい。
 匂って来る。
 それから、コーチ役の大泉洋。これが抜群にいい味を出している。
 よくある駄目コーチなのだが、飄々とした演技。

 主役の加藤ローサと、チームの残る3人もまた何とも言えずにいい。
 正直に言うと、加藤ローサと藤井美菜はとてもきれい。

 いくらでも批判が出来る映画である。つまんないという人もいるだろう。
 でも、この映画を他のスポーツ映画の悪しきパターンから脱出させているのは、監督の力量に寄るところがあるかもしれない。 
 佐藤祐市。テレビの「ウォーター・ボーイズ」を演出した人。手馴れている。そして、何処となく優しさが感じられる。

 群を抜いた、素晴らしい日本映画ではない。
 でも、少しだけ、冷たい心は暖めてくれる。そんな映画だ。
 
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