淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

映画「ゼロ・グラビティ」。確かにアルフォンソ・キュアロン監督の演出は凄いけど・・・。

2013年12月27日 | Weblog
 お正月映画は、「永遠の0」がいいらしい。

 最初は完全にノーマークだった。
 予告編も何度か映画館で観たけれど、それほど食指は動かなかった。月並みなお涙頂戴映画に見えたし、戦争映画というのも少し引いていた原因である。

 ところが、各誌大絶賛。
 百田尚樹の同名ベストセラー小説を、ジャニーズ「V6」の岡田准一が主演、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズの山崎貴が監督している。
 興行成績も「永遠の0」がトップということなので、なるべく時間を見つけて観に行くことにしようと思っている。

 それにしても今年のお正月映画、大本命と言えるような断トツぶっちぎりの映画がない。
 日本映画では「永遠の0」、そして洋画だったら「ゼロ・グラビティ」といったところだろうか。
 こっそり観に行きたいと思っているのが、アニメ「ルパン三世VS名探偵コナン」だけど・・・。

 洋画の本命は何と言っても「ゼロ・グラビティ」だろう。
 アカデミー賞でもエントリーが確実視されていて、色んな映画雑誌でもその評価は高い。
 なので、とにかく早く観に行きたくて、居ても立ってもいられなかった。
 すんごく期待した。

 そして遂に観ました、映画「ゼロ・グラビティ」。

 監督デビュー作「天国の口、終りの楽園」(面白かった)、それから「トゥモロー・ワールド」や「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」を撮った、あのアルフォンソ・キュアロン監督が、果てしない宇宙空間に突然投げ出されてしまった宇宙飛行士の極限状況を描く。

 まず最新VFXが凄い。
 冒頭、地球を見降ろす宇宙空間で作業をするサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーの2人を、舐め回すようにノーカットの長回しで撮るのだが、これがまず素晴らしい。

 美しい地球と、無機質な宇宙船と、その周りを動き回る2人が絡んで、とても艶めかしいのだ(こういう表現も何ですが、画面に色気が蔓延しているのである)。

 その作業中、いきなりアメリカ・ヒューストンの管制から緊急避難のアナウンスが入って来る。
 ロシアが、自国の衛星を破壊した結果、その宇宙ゴミが飛び散って他の衛星も連鎖して破壊され、その膨大な量の宇宙ゴミが凄まじいスピードで接近しているらしく、船内に直ぐに避難するようにとの緊急指示だった。

 スペースシャトルに乗り込んでいた女性エンジニアのストーン博士(サンドラ・ブロック)と、宇宙飛行士のマット(ジョージ・クルーニー)は、緊急避難命令直後に襲って来た宇宙ゴミの衝突で宇宙空間へと放り出され、船内に居た数人の同僚スタッフたちもまた、衝突によって破壊されたスペースシャトルの中で全員死んでしまう。

 酸素が残り少なく、地球との交信手段もまったく断たれてしまい、たった1本のロープでつながっているだけの2人は、宇宙空間の中に取り残され、絶体絶命の状況へと追い込まれる・・・。

 映画に出て来るのは、たった2人だけ。
 サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーである。
 上映時間は約90分間。
 この凝縮された時間の中で、2人の脱出劇が緊張感の中で繰り広げられてゆく。

 脚本は、アルフォンソ・キュアロン監督と、監督の息子であるホナス・キュアロンの共同執筆だとか。
 ある限られた状況下でのサバイバル物語を、よくここまで広げて濃淡をつけ、緊張感溢れる映画にしたものだと思う。さすがである。

 画面は美しいし、最新VFXは凄いし、サンドラ・ブロックの迫真の演技も素晴らしい。
 ただ、観る前の期待が余りにも膨れ上がっていて、最初から最後まで圧倒的な緊張感を強いられることを予め覚悟していたのだけれど、実際の作品に触れたら、それほどでもなかったというのが正直な感想だ。

 もしも、まったく予備知識なく、映画「ゼロ・グラビティ」に接していたら、もっと別な感想を抱いたとは思う。

 うーむ。映画は難しい。
 もちろん、面白い映画ではあったけど・・・。






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