山崎永幸の「共犯者」(新潮クライムファイル)を読んだ。
凄まじいというしか、ほかに表現が浮かばない。
一心不乱に、そして一気に読み終えた。
読み終えたあとも、まだ胸の辺りに、そのあまりにも衝撃的な内容の余韻が残っていて、中々消えてくれないので困ってる。
山崎永幸の「共犯者」(新潮クライムファイル)を読んだのには、わけがある。
それは、園子温監督の映画「冷たい熱帯魚」を観たからだ。
この映画を観てしまったことで、なんとも言えない奇妙な違和感というか、嫌悪感というか、怒りというか、絶望というか、人間に対する見方までがこれまでとは大きく変わってしまった。
山崎永幸「共犯者」(新潮クライムファイル)は、実際に起こった「埼玉愛犬家連続殺人事件」を詳細に書き連ねている。
山崎永幸は、このおぞましい猟奇連続殺人事件の一部共犯者でもある。
本人なのだ。
つまり、自らが関わり、目撃したおぞましい事件の一部始終をこの本の中で克明に再現しているのだ。
当時、「週刊新潮」に連載されたものを「共犯者」として大幅加筆したということだけれど、本人が執筆したのではなく、聞き書きしてゴースト・ライターがまとめたという話もあり、その代筆者は、「水曜の朝、午前3時」を書いた作家蓮見圭一だと言われているが、真偽のほどは定かではない。
そしてこの山崎永幸「共犯者」(新潮クライムファイル)は、もう本屋で買うことが出来ない。
絶版した。
なので、買って読むことは不可能だ、基本的に。
先日、ネットの「アマゾン」で見てみたら、何と古本の「共犯者」が約8,000円で売られていた。
僕は、図書館でやっと借りて読んだ。
これからこの山崎永幸の「共犯者」を読もうとしたら、図書館を探して見つけ出すしかないだろう。
既に置いていない図書館もあるかもしれない。
僕は、先に映画を観てから本を読んだので、映画ではフィクションだった箇所や、それから実際に行われていた残虐行為がとてもよく分かった。
やはり、映画はあくまで「埼玉愛犬家連続殺人事件」をベースに据え、園子温監督の独自の解釈や主観が入っているので、最終的には「別物」と捉えたほうがいいだろう。
いいだろうとは思うけれど、また別の視点から考えると、園子温監督による映画としての「冷たい熱帯魚」の凄さが、改めて再確認されたようにも思えてくるのだ。
凄いわ、やっぱり映画「冷たい熱帯魚」。
ここで観てない人に対して表現するのはとても難しいけれど、映画の中で人肉を切り刻む黒沢あすかに、「お前は今日から俺の女だ」と凄む吹越満へ、「うん」と微笑みながら肯く時の、その恍惚たる女の表情の凄さといったらもう・・・。
それから、義理の娘に暴力を振るわれ夫との満たされない生活に苛立っている、吹越満の妻である神楽坂恵が、殺人鬼であるでんでんに迫られる際の、女を洗いざらい解放する艶めかしいまでの大胆たる仕草といったらもう・・・。
話は少し脱線してしまったけど、山崎永幸の「共犯者」もまた、真実を語っている(と思う)事での直球たる凄惨さと痛みを内包している。
ズルズルと猟奇殺人に加担したことへの無念と、主犯たるペットショップ経営者とその妻の異常なまでの性格と行動が、圧倒的な迫力で語り尽くされてゆくのだ。
この本もまた凄いわ。
なんなんだ、これはいったい。
この事件は本当にあった話なのかよ。嘘だろう。あり得ないよ、あまりに強烈過ぎて・・・。
そんなふうに自問自答しながら、最後まで一気に読み終えてしまった。
スリリングでパワフル。
それに書き手が巧いから、読みやすい。
しっかし、未だに信じられません。
本当に、これは現実に起こった事件なんだよね?
凄まじいというしか、ほかに表現が浮かばない。
一心不乱に、そして一気に読み終えた。
読み終えたあとも、まだ胸の辺りに、そのあまりにも衝撃的な内容の余韻が残っていて、中々消えてくれないので困ってる。
山崎永幸の「共犯者」(新潮クライムファイル)を読んだのには、わけがある。
それは、園子温監督の映画「冷たい熱帯魚」を観たからだ。
この映画を観てしまったことで、なんとも言えない奇妙な違和感というか、嫌悪感というか、怒りというか、絶望というか、人間に対する見方までがこれまでとは大きく変わってしまった。
山崎永幸「共犯者」(新潮クライムファイル)は、実際に起こった「埼玉愛犬家連続殺人事件」を詳細に書き連ねている。
山崎永幸は、このおぞましい猟奇連続殺人事件の一部共犯者でもある。
本人なのだ。
つまり、自らが関わり、目撃したおぞましい事件の一部始終をこの本の中で克明に再現しているのだ。
当時、「週刊新潮」に連載されたものを「共犯者」として大幅加筆したということだけれど、本人が執筆したのではなく、聞き書きしてゴースト・ライターがまとめたという話もあり、その代筆者は、「水曜の朝、午前3時」を書いた作家蓮見圭一だと言われているが、真偽のほどは定かではない。
そしてこの山崎永幸「共犯者」(新潮クライムファイル)は、もう本屋で買うことが出来ない。
絶版した。
なので、買って読むことは不可能だ、基本的に。
先日、ネットの「アマゾン」で見てみたら、何と古本の「共犯者」が約8,000円で売られていた。
僕は、図書館でやっと借りて読んだ。
これからこの山崎永幸の「共犯者」を読もうとしたら、図書館を探して見つけ出すしかないだろう。
既に置いていない図書館もあるかもしれない。
僕は、先に映画を観てから本を読んだので、映画ではフィクションだった箇所や、それから実際に行われていた残虐行為がとてもよく分かった。
やはり、映画はあくまで「埼玉愛犬家連続殺人事件」をベースに据え、園子温監督の独自の解釈や主観が入っているので、最終的には「別物」と捉えたほうがいいだろう。
いいだろうとは思うけれど、また別の視点から考えると、園子温監督による映画としての「冷たい熱帯魚」の凄さが、改めて再確認されたようにも思えてくるのだ。
凄いわ、やっぱり映画「冷たい熱帯魚」。
ここで観てない人に対して表現するのはとても難しいけれど、映画の中で人肉を切り刻む黒沢あすかに、「お前は今日から俺の女だ」と凄む吹越満へ、「うん」と微笑みながら肯く時の、その恍惚たる女の表情の凄さといったらもう・・・。
それから、義理の娘に暴力を振るわれ夫との満たされない生活に苛立っている、吹越満の妻である神楽坂恵が、殺人鬼であるでんでんに迫られる際の、女を洗いざらい解放する艶めかしいまでの大胆たる仕草といったらもう・・・。
話は少し脱線してしまったけど、山崎永幸の「共犯者」もまた、真実を語っている(と思う)事での直球たる凄惨さと痛みを内包している。
ズルズルと猟奇殺人に加担したことへの無念と、主犯たるペットショップ経営者とその妻の異常なまでの性格と行動が、圧倒的な迫力で語り尽くされてゆくのだ。
この本もまた凄いわ。
なんなんだ、これはいったい。
この事件は本当にあった話なのかよ。嘘だろう。あり得ないよ、あまりに強烈過ぎて・・・。
そんなふうに自問自答しながら、最後まで一気に読み終えてしまった。
スリリングでパワフル。
それに書き手が巧いから、読みやすい。
しっかし、未だに信じられません。
本当に、これは現実に起こった事件なんだよね?