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淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

細野晴臣、鈴木茂、山下達郎によるインスト・アルバム「Pacific」。こんなんだったっけ?

2013年08月04日 | Weblog
 早く秋にならないかな、なんて思う時がある。
 冬もいいな、なんて思う時もある。
 大嫌いな季節なのに、秋と冬は。

 静かな季節、何もかもがしーんと静まりかえっている、そんな静謐な日常に戻りたい。そういう落ち着いていて何もかもがひっそりと佇んでいる、そんな日々の中に隠れていたい、そう思う。
 もちろん、夏の季節は大好きだ。
 太陽は燦々(さんさん)と輝いているし、何もかもが開放的だし、誕生日も8月なので、気分も身体もこの月ばかりは充実度が全然違う。

 でも今年の夏は、なんか、ちょっと疲れる。
 あんなに夏が来ることを楽しみにしてたのに、この喧騒から独り逃れていたいのだ。

 夏のざわめきとか、夏の騒々しさとかに、苛々が募る。
 だから、すんごく複雑な気分のまま、この真夏の季節を過ごしている。
 なんとなく精神的にも落ち込んでいるし・・・。

 1978年、ある一枚のアルバムがリリースされた。
 「Pacific」である。
 細野晴臣、鈴木茂、山下達郎によるインストルメンタル・アルバムだ。

 3人のほかにも、高橋幸宏、坂本龍一、松任谷正隆、林立夫、村上ポンタ秀一、浜口茂外也、斎藤ノブ、佐藤準、大村憲司、土岐英史など、メンバーを見ただけでその音が想像できちゃうほど、今でも日本のポップス・ロックシーンの一角を担っている(もう全員が御大化・神格化しているという噂も一部にはあるけれど)大御所たちが、この「Pacific」には加わっている。

 アルバムのテーマというかコンセプトは、タイトルでも表現されている通り、夏を意識した爽やかな「アイランド・ミュージック」である。
 その1978年の「Pacific」がこの度、リマスタリングされてリイシューされた。

 「Pacific」のジャケット写真が浅井慎平氏。
 ちょっと話が横道にずれちゃうけれど、この浅井慎平氏には何年か前にお会いしたことがあって、ある講演で来青した際、泊っていた八甲田連峰の某高級リゾートホテルまで車で迎えに行ったのだが、その時、生意気にも好きな映画の話だとか色んな音楽の話をさせていただき、その気さくな対応に感激したことを覚えている。

 「Pacific」の楽曲提供は、細野晴臣、鈴木茂、山下達郎の3人。
 当時、僕は確かLPで買って聴いていたように思う。
 でも当時持っていたアルバムはすべて中古レコード屋さんに売ってしまったので、今ではもう手元にはない。
 なので、今回のリイシューで新たに買い求めた。
 
 のちに大ブレイクするYMOヴァージョンのベースとなった「コズミック・サーフィン」と、「スラック・キー・ルンバ」、「最後の楽園」の3曲が細野晴臣の提供作品。
 山下達郎が、組曲「ノスタルジア・オブ・アイランド」(「バード・ウインド」と「ウォーキング・オン・ザ・ビーチ」)と「キスカ」。
 鈴木茂が、「パッション・フラワー」、「コーラル・リーフ」、「ノアノア」。
 全部で8曲である。

 今回、改めて聴いてみて、昔聴いた時の印象と少し違っている。
 こんなんだったっけ?

 ずいぶん、おとなしい音に聴こえる。
 昔買って聴いた時には、もっとカラッとしていて、夏らしくて、成層圏まで突き抜けるようなサウンドだった気がする。

 まるで、今年2013年の夏のようだ。
 カラッとしない、梅雨空が続く、不機嫌な夏のよう・・・。
 もちろん一曲一曲の完成度は高くて、山下達郎のヴァージョンに、隠し味的に聴こえて来る「ビーチ・ボーイズ」とか、思わずニヤッとする箇所もあるにはある。

 でも、こんなんだったっけ? アルバム「Pacific」って。

 こっちが歳を取っちゃったんだろうか。
 感性みたいなものが老いてきたんだろうか。
 なーんか、響かない。ワクワクしない。自分が描いていたイメージとしての夏だと思えない。

 というか、「Pacific」というアルバムのイメージを自分勝手に誤解していたのかもしれない。
 最初からこういうサウンド・スケープだったのかも。単なる思い込みだったのかも。

 それでも、レイドバックした、和んだ夏の緩さが「Pacific」にはある。
 それはそれで、一種の夏の雰囲気を醸し出している。
 特に細野晴臣の提供した曲に、そういう部分が多い。
 そのテイストも確かに心地いい。
 アルバムの合間に入る、波の音もそれなりに和みます。

 しっかし。
 今年の夏はなんか・・・色々と裏切られるなあ。








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