
気温が30度を超えた今日の青森市。
まだ、6月だというのに・・・異常である。
研究室の窓を全開にして仕事の作業に取り掛かった。
今度の土曜日は遂に「夏至」。その日を境にして昼の時間は少しずつだけれど短くなってゆくわけでして。
うーん、速い。

そんななか、最近劇場で観た映画の中でダントツだったのが、李相日監督の「国宝」だ。
この映画は良かった。
さすが「悪人」、「怒り」などの傑作を次々世に送り出してきた李相日監督である、武骨で堂々とした剛速球の映画である。
上映時間は3時間。
任侠の一門に生まれるも父と母を亡くし、歌舞伎役者の家に引き取られた喜久雄(吉沢亮)という主人公の凄まじい人生が語られてゆく。
あっという間の3時間。
とにかく素晴らしい!
ラストまでまったく息が抜けない。吉沢亮の圧倒的な名演技には溜息がもれる。
脚本が「八日目の蝉」の奥寺佐渡子。原作は芥川賞作家の吉田修一。
映画館も満員状態だった。久しぶりである、こんなに映画館が混んでいたのも。

ドラマもまたたくさん観たけれど、最近ではやはり韓国最新ドラマ「ナインパズル」だろうか。
10年前の殺人事件の唯一の目撃者であり、今は警察組織のプロファイラーとして働く主人公の女性と同僚刑事が、連続猟奇殺人事件の真相を暴いていく予測不能な本格心理サスペンスで、10年前の殺害現場に残されたパズルのピースと完全に一致する新たな別のピースが届けられる。そしてそれと同時に残酷な殺人事件が起こってゆくというノンストップ・サスペンス・ストーリーだ。
韓国ドラマにしては短い尺なので、一気に観ることが出来るだろう。
お勧めだ。

そして先日、映画館「シネマディクト」で観たのが、「片思い家族」。
東京にある古い一軒家で一緒に暮らす、美咲(広瀬すず)、優花(杉咲花)、さくら(清原果耶)の三姉妹の物語・・・ということで何の予備知識も持たずに観たのだけれど、途中から「そうきたか!」と唸ってしまった。
映画「花束みたいな恋をした」の脚本家である坂元裕二と土井裕泰監督 が再びタッグを組んだ作品で、観終わったその余韻も素晴らしい。
この映画、絶対ストーリーとか予め知らずに観たほうが絶対いい。

それから先週末、これまた「シネマディクト」で観たのが、前評判が凄く高かった映画、「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」。
ネットでの書き込みでもほぼ大絶賛で、これは観なければと思い、早速駆け付けたのだった。
主人公はパッとしない大学生活を送る小西という青年。
でも演じる萩原利久という役者があんまり好きじゃないので、最初ちょっぴり引いてしまった。
お笑いコンビ「ジャルジャル」の福徳秀介が2発表した小説「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」を実写化したラブロマンスという触れ込みで、前半観ていて、それまでの期待が大き過ぎた分、期待外れかなあと落胆していたら、途中、河合優実が登場したあたりから俄然面白くなってゆく。
ところがその一方、衝撃的な展開に呆気に取られていたら、そのラストでそれがすべて台無しに・・・。
これから観る人のためにネタバラしは出来ないけれど、このラストがなければ傑作になっていたかもしれないのに・・・残念!