おかんのネタ帳

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幻住庵にて

2009-07-29 23:05:02 | 湖国日記
今日も、蒸し暑い日でしたね。
でも、少し青空が見えたので、洗濯と掃除、いつもより多い目に?しましたよ!
湿気があるから、しっかり乾いたような気はしないんやけど。
ホンマは、お布団も干したいのに・・・

で、行かねばならないところがあるんで、朝から動いてました。



まずは、石山の「幻住庵」

「奥の細道」の旅を終えて大津に滞在していた松尾芭蕉が、
大津の門人の奨めで、約4ヶ月間過ごした小庵ですね。
のちに、ここでの生活を『幻住庵記』に記したことで知られています。

以前は、隣にある近津尾神社境内に跡碑と句碑がひっそりと立っていただでしたが、
平成3年(1991)10月に芭蕉没後300年記念事業「ふるさと吟遊芭蕉の里」の一環で復元されました。

雨上がりです。駐車場から登っていくと、
うっそうとした林の中に続くこけむした石段が、滑りそうでコワイのなんのって!
でも、そこには芭蕉が炊飯に使ったという「とくとくの清水」があり、
今も水がこんこんと湧いていました。『幻住庵記』にも記してある清水です。



ここは大津市が維持管理している庵ですが、月曜日がお休みで、
火曜日から6日間、地域の方が交代で管理しているそうです。
今日も、年配のおじさんがおられました。
気軽にお声をかけてくださったんで、
いろいろお話をさせてもらいましたよ~。



毎年、毎年10月第1日曜には幻住庵芭蕉祭が開かれ、お茶席があったり、
句会があったりするらしいです。
地元の晴嵐小学校の生徒にも俳句を詠んでもらうらしく、
参詣道には子どもたちの読んだ句が書いてある短冊がたくさんぶら下がってました。



思わず、笑えてくる俳句もいろいろあって、楽しいですよね。

庵は山手にあるので風がそよいできます。意外と涼しい~
駐車場からうっそうとした木々の中を登ってきたけど、
麓は車もたくさん通る幹線道路もあって住宅地が広がる地域です。
管理人のおじさんとも話してたのですが、
旧来からの住人よりも、新興住宅地の人口が増えているところで、
木々の間からは、湖岸の住宅地に建つ大きなマンションが見えています。

芭蕉さんが暮らしてた時は、本当にナニもなかった山やろし、
琵琶湖周辺の景色が美しく見えたんでしょうね。

「先ず頼む 椎の木も有り 夏木立」

芭蕉さんがここを立ったのは7月23日。
『幻住庵記』の結びの句は、まさに今の季節を詠んでますよね。

「ここを訪れる人は多いですか?」 とおじさんに聞くと、
時々、バスで女性の団体さんが来はるそうです。

「ここと、叶匠寿庵(和菓子で知られるお店)の
寿長生の郷(すないのさと)とかを巡るツアーがあるらしいですよ」

あると思います!

庵は萱ぶきのこじんまりとした建物です。
今年少し萱ふきをやりなおしたとかで、周辺の木々もキレイに手入れされています。
芭蕉ゆかりの品があるというのではないけど、この地に滞在したことは紛れもない事実。

石碑だけではゆかりの地であることも忘れ去られてしまうけど、
建物が復元され、守り、後世に伝える人たちがいることに感心しましたね。

「秋の芭蕉祭に、また来てください」

雨上がりの蒸し暑い昼下がりに、人気のない小さな庵に、
オバサンがひとりでふらっと来て、とりとめもなく?おしゃべりして行くって、
おじさん、どう思わはったかしらねぇ~?

ま、退屈しのぎにはなったかな? (苦笑)





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