アスカはシンジのことが気になって仕方がない。しかし、それをどう表現していいかわからず、つい意地悪ないい方をしてしまう。
とりわけ、シンジが綾波レイに話しかけているのが気になる。
エレベーターで綾波と一緒になったとき、思い切って聞いてみたら「碇君といっしょにいると、ポカポカする」と言われて、頭にくる。反面、ちょっと気持ちが落ち着く。
綾波が主宰する食事会の日が、3号機試験の日と重なることを知り、自らテストパイロットになることを申し出る。
テストに向かう途中、綾波からお礼の留守電をもらい、ちょっと嬉しく思う。
という「破」のエピソードは、ファンの間で当時何度も話題になったのでしょうね。。
状況を変えれば、今でも普通の中学生の間で取り交わされるようなやり取りですが、なんだかとても愛おしいし、ちょっとうらやましい感じもします。
僕は中高と男子校だったので、そういう、淡いクラスメートとのやり取りなんていうのは経験したことがないのです。
「シン・エヴァ」にも平和なエピソードが織り込まれていますが、そういうところが好きでね。。戦闘シーンはいいから、そういう話ばかり見ていたい気もします。
ヒカリが言っていたように、毎日おなじ暮らしが続いていてほしい。。
ただ、この子たち、というよりこのドラマの登場人物たちは皆、なにかしら心に傷を負っていますよね。。
シンジは言うまでもないけど、アスカも、どこか不器用で自分をうまく表現できない。綾波の設定はなんだかわからないところもあるけど、「破」ぐらいまでの段階ではやはり不器用さが目立つ。
それと、この子は非常に殺風景な部屋(402号室)に、ひとりで暮らしている。シンジも、中2なのに一人のときが長かったらしく、見かねたミサトさんが自宅に引き取ると申し出たりしている。
実は連休中に別のアニメ「スーパーカブ」を見たのだけど、このドラマの主人公も、ごく普通の女子高生なのに、団地で一人暮らしをしている。
毎日お弁当にご飯と、レトルトの牛丼や親子丼を持って行って、教室でチンして食べている。
ちょっと不思議に思って、wikiで調べてみたら、設定では「父親は幼い時に死別、母親も高校入学と同時に失踪し、頼れる親族もなく一人ぼっち」となっていた。そりゃあ、なんとも・。
こりゃあなんだ、いまの子供たちをめぐる環境はそれほど厳しい、ってことか・。
と、思ったけど、どうなんでしょうね。昔から主人公がみなしご、という設定のドラマはたくさんあるしね。野比のび太くんや磯野カツオくんとかのほうが、ドラマでは例外的なのかな。