kyoの今日を楽しく☆

趣味の陶芸・食べ歩き・映画鑑賞などを通じて毎日を楽しく充実して過ごせたらと思っています!

イサム・ノグチ庭園美術館

2007年04月14日 11時49分39秒 | 旅行
今回の旅行の計画を立てる中で、
「オーベルジュ・ドゥ・オオイシ」から
車で約15分程のところに・・・

「イサム・ノグチ庭園美術館」があることが判明!
ここには行って見たいと思っていたものの
事前予約制ということと、場所がイマイチ分からなかったということで
当初は予定には入っていなかったのですが・・
そんなに近いのなら、是非~と思って早速調べてみました。

火・木・土という週3日しかOPENしていないということでしたが
幸い、オーベルジュに泊まった次の日は、土曜日!

これはラッキー♪

予約は往復ハガキでのみということでしたが
なんとか予約が取れてほっ!

朝10時の回に予約しておいたので、タクシーで駆けつけると
既にたくさん人が集まっている!(約40人ほど)

今日は人数が多いということで、緑のシールの人は住居部分からの見学
オレンジのシールの人は、工房と展示蔵からの見学ということで
半分づつ交互に見ることに。

私達は、オレンジ色だったので・・
まずはアトリエの方から~。
初めて庵治石の産地である香川県の牟礼町を訪れた際に
いたく気に入った彼は
1969年、五剣山と屋島の間にあるこの地にアトリエと住居を構えた。
その際、まずは庵治石で石垣を作って囲み、その中をアトリエとしたとか!

そのサークル内には、沢山の作品が屋外ですがそのまま置かれています。
イサム・ノグチは、その配置にも厳しく、
製作途中はバラバラに置かれていたものを
高齢になった際に、いつ自分が死んでも大丈夫なように
全てを並べ替えたらしい!

その作品には、「I・N」のサインが入ったものと入っていないものがあって
サインの入ったものを完成品、
入っていないものを未完成品と位置付けているらしい。

確かに、まだ削る印が入ったままになったものもあるっ。
移築してきた蔵は、工房として使っていたようで
実際に使っていた道具などもそのまま置かれているっ!

整然と整理された道具達を眺めていると
製作にも厳しかったといわれる彼の後姿が見えるようにも感じられます。

サークル内には、数々の彫刻作品が並べられているのですが
ひとつとして同じ形はなく
様々なデザインの仕事に携わっていたからか・・
形が今の時代でも、とてもモダンに感じられます。

なんだか『潔さ』を感じるのです。

隣には、「エナジー・ヴォイド」を雨風から守る為に
酒蔵を移築してきたと言われる展示蔵が。
思ったよりも大きい蔵だった為、他にも何点か作品を置くことになって
展示蔵としたらしい。

エナジー・ヴォイドは、思っていたよりもかなり大きく
迫力がありましたっ。
こういう作品は石膏で何回もミニサイズで試作品を作ったり
構造計算をして緻密に作られているらしい。

係員さんが、質問があればどうぞ~とのことだったので
気になっていたことを・・・
「石の彫刻など、かなり大掛かりなものが多いので
 イサム・ノグチさん一人でされていたんですか?」

「先生が石の彫刻を始められたのは、65歳を過ぎてから。
 どんなに小さい作品でも重過ぎるので一人では動かすことも出来ません。
 地元の石屋の息子さんだった石の作家である和泉正敏をパートナーとして
 その和泉さんのお弟子さんなど沢山の人と共に製作活動をしていたんですよ」

有名な和紙で出来た照明の「あかり」などは
もっと前の作品だそうで、
普通は歳を重ねると軽いものなどを製作していく感じがするのに
どんどん重いもの、大きなものにチャレンジしていく方だったらしい!

と30分ぐらい経ったところで、チェンジ!
今度は、「イサム家」と呼ばれる
制作活動の際には住居として使っていた建物や
小高い丘全体を彫刻庭園として作りあげた場所を案内してもらいました。

お家は、愛媛県のとある豪商の武家屋敷で有形文化財だったのに
取り壊されることになったということで
移築を熱心に勧められて・・始めは嫌がっていたノグチ先生も
その当時では、日本で初めてだったのではと言われる
床暖房やお湯が出るようにボイラーなども完備するということで
承諾したとか。

こういう建物に椅子を持ち込む生活はしたくないけれど
私はアメリカ育ちなので、畳に正座というのはしんどい・・
ということで、生まれた畳の部分から一段下げて座れるようにしてある!

残念ながら、中に入ることは出来なかったのですが
外から覗くと、有名な「あかり」が柔らかい光を放ち
石の作品なども展示されていて・・
でも物の少ないすっきりとした空間に、
日本家屋の良さを改めて感じました。

そして、住居の横から石を積み上げて階段にしてある部分から
登っていくと、ノグチ先生が一番お気に入りだという
小高い丘の頂上に立つことが出来ます。
屋島の海を眺めることが出来て、隣の山では石を切り出す音が響いてくる
この環境を気に入っていたとか。

本当に良い季節に来たようで、ほととぎすが鳴く声や
すずめのさえずる声などが聞こえ
山々と海を眺めることが出来、素晴らしい景色を観ることが出来ましたっ。

この場所は、聞いたり写真で観るだけでは感じられないものがある!
来て良かった~。


イサム・ノグチ庭園美術館
〒761-0121
香川県高松市牟礼町牟礼3519
Tel. 087-870-1500
Fax. 087-845-0505


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