海杉ブログ 木材を中心に書き残したいことを投稿します

日々、気づいた事、エクステリアウッドのテクニックを書き綴ります。やりたい時、書きたい時だけ、疲れるので笑笑

国産材の未来

2007年11月07日 08時33分30秒 | 木材
もう、数年前、(10年は経っていない)林業者の集まりに呼ばれていきました。

椎茸栽培をしている林業者が、「中国産に押されてもうだめだ」地元のスーパーにいくと「椎茸が袋いっぱいにつめても100円」の札を見て、涙を流したそうです。

私は、「消費者になんて言って売ってるんですか?」と尋ねました。

実は、椎茸を作っている当時の林業者は、消費者と対話をしていなかったのです。

労務費の安い中国で椎茸を生産して日本に輸出する価格とまじめに税金を納め、子どもを大学までやり、保険や生活費をこの椎茸で生み出している価格に消費者にきちんと説明するべきだと話しました。

途上国では、さらに安い賃金の子どもたちを労働者として雇い、就学の機会を奪って生産される食品がたくさんあります。中国製品の全てがそうだと言う必要はありませんが、「間違いなく、自分たちの椎茸は、品質にもこだわり、安全で自分たちが作ったもの、この価格で子どもたちに学校に行かせている」と言ってください。

そのあと、すぐに国産と称した中国産の椎茸の偽証問題がニュースで流れました。

20年前、海杉は、日本茶の缶やペットボトルで売りに出されるとは思いませんでした。でも、消費者は、絶対、外国産の日本茶は、飲まないでしょう。メーカーにもこだわりがあります。もし、外国で作られたお茶が国産と称して販売されたら多分、その会社はつぶれるでしょう。

牛肉や椎茸など偽証された食品が次々登場しましたが、日本茶に関しては、生産者やメーカーの努力が実ったと思います。

国産材に牛肉のようなトレサビリティを求めることは、困難でしょうが、消費者にきちんと説明して理解してもらう努力を怠ってはいけません。木材・森林だけは、次の世代にきちんと残さなければ成らない使命が私たち今の世代にあるのです。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
森林認証 (トニー)
2007-11-09 09:12:11
森林認証でがんばっている方々がいます。
システムは別として・・・。
思いは、想いは、海杉さんと同じです。
煎茶はがんばっていますが、価格が上昇しないので(木材と同じ)大きな課題となっています。
茶生産業も林業と同じ、効率性を求めると共同化とか法人化とかの方向なのでしょうか。
九州にもおいしい煎茶があります。知覧とか八女とか。でも、出荷価格は、海外産品ベースになってしまう。たぶん、価格面で苦しんでいる。買い手(商人と消費者)はうれしいだろうけど・・・。でも、生産者があきらめれば、最終的にしっぺ返しを食うのは、商人であり、消費者です。私も、自分が生産しているもの以外の物を買い時には気をつけていきたいと思います。でも、衣料品とかは、難しいですね。
返信する
トニーさま コメントありがとうございます (海杉)
2007-11-09 17:51:02
トニーさま

コメントありがとうございます。
今まで日本は、デフレでした。物の価値がなく、現金を持っている人の勝ちだったのです。

でも、必ず、モノを生産する人の方が、価格を決める側に立ちます。この繰り返しなのです。ただ、多くの生産者は、いままで、価格が自然に上がる現象に安心していたのです。消費者のニーズを捉えようとしない姿が、今の生産者にあるのです。もちろん、多くの努力をしている生産者もいます。

ここで問題なのは、努力をしていれば必ず報われるのかということです。海杉は、どんなに努力をしていても無駄な労力をしている方がたくさんいるのではと考えます。砂漠で何十メートル掘っても水は出てきません。水の出そうな場所に井戸を掘るこれが一番の近道です。

海杉は、買い物をする時に考えます。海杉自身がどのようにしたら、その品物を手に取るのか。

案外、井戸の水は、自分が一番知っているものなの課もしれません。
返信する

コメントを投稿