日々、土器実測(仮)

発掘された遺物の図化作業メインのお仕事ブログのはずが、日々の徒然・スピ話ばっかりになっちゃってる日記。

写真実測

2008年07月11日 | 仕事
「写真実測」と云うものをした事があります、結構な個数、200個体以上は
やったと思います。
初めて見たのは、他県の整理室の見学に連れて行って貰った時で、なんて
楽そうなんだ!と感動したものです。
が、実際自分がやる事になったら、何か違うと云うか、たまたまそう云うやり方を
するセンターだったのでしょうが、トレースの原図にする為だけの図を作る事が
目的なら、最初からペン入れしちゃった方が時間短縮になるのにな、と思いました。
まあ「写真実測」と云っても、写真の使い方ややり方はそれぞれでしょうが、
厳密に云えば実測ではなく既にトレースなのだし、この図を元に原寸でトレース
して、全く同じ物をまた作るのです。
それに原図と云ったって、トレペに鉛筆で書いたものですから、ちょっと擦れば
真っ黒で跡形もなくなる事もあるし、保存だって利かないでしょう。
あくまでもトレースの為の図でしかないなら、トレースしたものの方が保存も利く
でしょうし、きっちり吟味して、一気にトレースのがいいと思いますけどぉ。
ただ外形がきちんとあるものは、もろトレースで行けますが、破片状のものは、
写真があろうと、ちゃんと外形を計測して図化しなくてはならないので、
普通の実測と同じです。
確かに文様はそのままトレースでいけるから、若干手間は省けますが、割付だって
しなくちゃならないし、余程大きな土器でもない限り、かかる手間ってそれほど差が
ないような気がして仕方がないのですよね。
完形品に近く、大きな土器には有益かもしれないけど、破片から起さなくては
ならないものや平均的な大きさであれば、普通の実測と変らないような。
実際やってみて、1部有益と感じた土器以外は、写真実測を楽とは思わなかった、
それが本音です(汗)。
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