国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

「電通と原発報道」なんだカネだけか、日本。

2012-07-26 01:00:00 | 備忘録


第四の権力マスコミ。
それを支配するのが巨大広告代理店デンパク(電通・博報堂)。
なかでも電通。

ネットでは評判の悪い電通だが検索してみる限り批判本はとても少ない。
ここにもタブーがある、ということなのか。

戦前と特務機関、満鉄調査部の伝統を引き継ぎ国民洗脳を受け持つ、
ってなことかな、と思って読んでみたが陰謀でもなんでもない。
つまりは日本のタブーはカネ・カネ・カネ。

3000億円のテレビ売り上げを支えるのはわずか3億円の電波料。
この国民の財産を支配し寡占企業に恩を売るのが総務省の電波利権。
そこのお世話で商売をしているのがテレビ局。

官僚の悪口はテレビではほぼ皆無にならざるを得ない。

自動車会社が新車販売のスポットCMを一か月流すと5億の収入がテレビに入る。
支払っている電波料に釣り合わないこと甚だしい。

電通はテレビのゴールデン枠を自分で買い取っている。
テレビ局にとってはお客様だ。
しかも支払サイトはクライアントの支払いに先んじる。
つまりは金融業でもある。

更に広告主が倒産してもテレビ局は放送代を取りっぱぐれない。
保険屋でもある。
テレビ局の安定経営に欠かせない存在だ。

そんな電通でも頭が上がらないのがクライアント。
パナソニック、花王、トヨタ、ドコモ、シャープ、アサヒビール、東京ガス、AU、三菱自動車に東電の十大広告主。
巨大クライアントの批判はテレビ画面ではご法度だ。

これらのクライアントはカネの力を後ろ盾に広告会社を支配する。
値引き要求を含め泣かされる弱者はここでは広告会社。

しかし単なる使用人ではないのが電通の凄いところだ。
クライアントの意向を代行してネガティブ・ニュースの芽を摘む。
放送局の営業に圧力をかけ悪いニュースのダメージを最小限にするのも彼らの役割だ。

新聞(クロスオーナーシップが許される日本ではテレビの親会社)で言えば悪いニュースの扱いは朝刊より夕刊、一面より二面。
メディアがカネで支配されている。

そして不祥事が起きれば危機管理を代行する。
会見の服装、資料の充実など取り仕切る。
そしてお詫び広告とブランド回復キャンペーン。

政経塾の生みの親、パナソニックは横暴で有名なクライアントのようだがJALもひどかったようだ。
テレビを支配する電通でも時には御用商人扱いする大企業が多い中、異色のクライアントがある。

出稿料ランキング7位の東京ガスと10位の東電。
名だたる全国区の企業に交じってローカルの地域独占会社。
ストレートな広告は必要なはずもない。

当然、魂胆がある(笑)。
そしてこの人たち、値切らない。
ありがたいお客様だ。
神様と言っていいだろう。

出所はもちろん総括原価方式による電気代、ガス代の設定。
つまりはいくらコストがかかっても痛くも痒くもない。
最近で言えば値上げ幅を8%に抑える(爆笑)というやつだ。
それどころかコストが高いほど利益が増える仕組み。
僕らが神様の出資者だ。

ここでもカネの力だ。
そのカネの出所は我々一般消費者だがこれはサイレント・マジョリティー。
権力を持つのはラウディー・マイノリティー。

そんな電力会社が広告料を増やしたのがもんじゅのナトリウム漏れの1995年、東海村臨界事故の1999年。
電通の指南でニュース番組のスポンサーになり人気キャスターを誑し込んだ。
インチキが見つかったタウンミーティングを企画するのも電通。

今回の原発パブコメも同じこと。
各地の意見聴取会でのヤラセが問題になっている。
単純な話だ。
電通や博報堂の得意分野。
今回は博報堂らしいね。
しかしデンパクが表立って批判されることはない。

東電の広告料は原発のネガティブイメージを払拭する口止め料。
反原発論者の小出や広瀬は文殊事故以来画面から消えた。

その後は知っての通りだ。
3月12日の事故以来の新聞・テレビ。
御用学者を使っての「メルトダウンしていない」「放射能は危険でない」「避難の必要はない」...

原発には東芝、日立、三菱重工らが461社が名を連ねる「一般社団法人原子力産業協会」もついている。
巨大クライアント群だ。
彼らの名前は原発事故とは結びつかないように工夫されている。
報道番組で名前聞かないでしょ。

異常な話だ。
「閉ざされた言語空間」を作ったのはカネの力か。
なんだ、つまらない社会だなあ。

アメリカは違うよ。
もっと戦略的だ。
メディア支配は同じカネだが確信犯だ。
The CFR Controls American News/Media



日本は企業もメディアも電通そして官僚さえも、それぞれがその日のカネを追いかけて最善を尽くしている。
だから反社会的行動に対する自覚がない。
集団的無意識で行動している。
これやったら何かまずいよなあ、という自明性だ。
自主規制が身についている、というよりその枠の中でしか考えられない社畜。

アメリカが羨ましいわけでは全然ない。
しかし、やっぱりつまらない話だなあ。

三島由紀夫が予言したような空っぽな国になったのかもしれない。

このまま行ったら「日本」はなくなつてしまうのではないかといふ感を日ましに深くする。
日本はなくなつて、その代はりに、無機的な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであらう。



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5 コメント

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相変わらずの (yumi)
2012-07-27 10:50:51
地質調査、流石ですね(笑)

ちょいとご無沙汰しておりましたが
ちょこちょこ拝見してました

陰謀論ってのも出所はお金と権力ですもんね(笑)

あさましい人間に踊らされてる今の世の中に
染まって空虚な人間になら無い為に
中身補充ですね
ギアー引いたり歌ったりして

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Unknown (yumi)
2012-07-27 10:52:20
あ、引いちゃ駄目だ!!弾かなきゃ(笑)
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スッカスカですな (taku)
2012-07-27 14:09:58
なんだか空虚な人間が多いね、特に最近。
補充しましょう。
ギター轢かないよう(笑)。
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Unknown (ねぶた)
2012-08-03 09:50:40
「日本は企業もメディアも電通そして官僚さえも、それぞれがその日のカネを追いかけて最善を尽くしている。
だから反社会的行動に対する自覚がない。」
全くその通りだと思います。
拝金教?Money至上主義、この流れこそが日本をここまで悪くしてしまったのだと思います。
反原発デモなような民衆の動きや素晴らしい発言をする若い世代が増えている事に一縷の望みをかけています。

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Unknown (taku)
2012-08-07 09:54:51
カネじゃない話もしたいですね。
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