国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

消えた老人でなく、存在しない一億(?)の人たち

2010-12-09 01:00:00 | 社会、マスゴミ、教育
日本の最高齢者は113歳の木村次郎右衛門さん。
明治か、江戸か、いかにも古そうな名前だ。
OOツバサ翁や、XXマオばあさんもいつか「平成」な名前になるのか。

昔108歳の泉重千代さん(だったか)というおじいさんが最高齢だった時。
「好きな女性のタイプは?」と尋ねられ「年上の人」と答えたとか。
長生きしますな、この手は。
真正天然ボケ、か。

消えた老人に関はし、把握していない政府の怠慢を追及する声がメディアから上がった。
これについては前に書いてみた。

もっときちんと把握しろというのが世の中の意見らしい。
私は反対だが理由は繰り返さない。

しかし日本のような戸籍制度は世界ではかなり異質と言ってもいいほど厳密なようだ。

中南米や東南アジアの諸国の中には、そもそも戸籍そのものが存在していない国があったりするらしい。
住民台帳らしきものがあっても、データは杜撰。

そんな国の選挙では数字の操作は簡単だろうな。
アメリカではブッシュを勝たせる不正(?)は大変だった。

日本の民主党員・サポーター票も......
おっと、証拠もないのに犯罪を作ってはいけない(地検特捜部じゃあるまいし)。

中国にしてもそうだ。
都市部には膨大な数の無戸籍者が流入しているがその正確な数は把握できない。

成り上がり国家中国ではたった1%の家庭に富の半分近くが集中し、貧富の格差が大きい。
5月に従業員の自殺続出で発生した台湾資本の電子部品メーカー「富士康」のストライキは、
ホンダやトヨタの部品工場へと波及した。

出稼ぎ労働者によるストライキ風潮の幕を開けとなり、現在も各地でストライキが続いている。

中国でも権利意識が高まってきており、要求は給料から、労働環境、福利厚生にも及んでいる。
貧富の差が広がれば当然の成り行きだ。

ストライキを起こしたのは、いわゆる「新世代農民工」達らしい。
農業がほとんどできないことから「新世代」と定義される16歳から30歳の世代で。
1.5億人の出稼ぎ農民工の60%を占めているとのことだ。

安価な農民工による「中国製造」の経済モデルはに限界が迫りつつある。
インドを始め世界には貧民がまだまだうんといる。
人件費が上がれば工場は出て行く。

当然の成り行きで、輸出型の経済から内需型へ変えて行こうと言う意図も感じられる。
中国政府による労働運動取り締まりが以前より緩やかだとか、報道が比較的自由だという指摘もある。

本当のところはわからない。
英米流グローバル経済が喧伝されたが、今伸びている国は大体において国家資本主義だ。

経済も政治も統制されている。
そして地下経済が発達している。
報道もコントロールされている(これは先進国も同じだが)。


さて消えた老人でなく存在しない人たちの話。
地下で蠢く人たち。

中国で一人っ子政策が打ち出されてきてからすでに30年が経過した。
そして、ちょうどこの期間に生まれたのが「新世代農工民」だ。

1組の夫婦が産むことが許される子どもは1人。
2人目が産まれると罰金が課されたり、税金などの面で不利になるようになっている。

特別な富裕層でない限り、高額の罰金を払うことなど出来ないため、予定外に産まれてきた子供たちは非合法的存在として、
無国籍者となって中国社会の裏社会で生きる。

中国政府もマスコミもこの無国籍者の存在については触れようとしないが、ここ数年間の「富士康」の
100人を超す自殺者の中に多くの無国籍者がおり、それが今回のストライキの発端になったのではないかと言われている。

中国の国家統計局の報告によると、一人っ子政策を30年間続けてきた結果、中国の人口は4億人抑制することが出来たらしい。
農村部などで誕生した2人目以降の子供たちの中で、やむを得ず裏の社会に売られた子供たちの数は、
1億人以上に達していると言う説もある。

本当のところはわからない。
しかしもし1億だとしたらすごくね?

中国、インドが12-3億、アメリカが3億人。
インドネシア、パキスタン、ブラジル、バングラ、ナイジェリア、ロシア、日本、メキシコが1-2億。

その次が中国産の無国籍人。
か。

中国式カーストの最下層で、ある意味中国労働市場の秘密兵器だ。
住所も名前も特定できない幽霊たちの逆襲が始まるのか。

中国の前途も平坦な道のりではなさそうだ。