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差し押さえた住宅、担保価値が無いの??日本のメディアが伝えないフォークロージャ・ゲート

2010-12-03 01:00:00 | 経済投資
ウィキリークスもそうだが、日本のメディアは意図的か鈍いのかは知らないが
超重要なニュースを国民に知らせる気がないようだ。
今日はフォークロージャ・ゲート、住宅担保差し押さえに係る不正問題だ。


スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が発表したケース・シラー
住宅価格指数によると、9月の主要20都市圏の住宅価格動向を示す指数は
前月比0.8%低下した。
住宅価格が今後さらに下落する可能性があることを示唆している。
20都市圏のうち、18都市圏で住宅価格が低下した。 

 投資調査会社のギャリー・シリングのギャリー・シリング社長は
「住宅(市場)は大きな問題だ。過剰在庫が引き続き大きな問題となっている」と述べた。
 同氏は住宅価格はさらに20%下落すると予想。
価格下落に伴い、住宅ローンの残額が住宅の価値を上回る事態が多く発生し、
その結果、銀行の評価損が増えると指摘。
「こうした事態が住宅市場崩壊の次なる展開となる」と警告した。 
(ロイター)
 

世界中を不況に追い込んだサブプライム・ローン問題。
お金のない人にローンで家を買わせた。
住宅価格が上がっているうちはいい。

含み益を頼りに二件目の家を買ったり、消費に励んだりした。
しかし上がるものは下がる。
住宅市場の下落でこの人たち一斉にお手上げになった。
借金しか無いの、この人たち。
そして不動産価値が返済金総額を下回ればリターン・ザ・キー、
即ち家を借金の代わりに銀行に返せばいい。
後は銀行の問題だ。

一方これらの住宅は証券化されて世界中にばら蒔かれた。
お墨付きを与えたのが格付け会社だ。
いいものの中に悪いのが混ざっているのに格は変えない。

外から見ただけでは分らない。
アジア大会に行った日本の野球チームもWBC代表と同じ日本代表だ。
勿論名前だけでイチローもダルビッシュもいない。

そのインチキ証券を、持っていた世界中の金融機関が投げ売りした結果が例のリーマン・ショック
ともいわれる大金融危機だった。

多くの中小銀行が倒産したが、米国を始めとする政府の資金注入で危機は先延ばしされた。
一方、火の元の米国住宅市場は?
新築、中古ともに販売件数・価格共に下げ止まらない。

膿がで切っていないんだな、アメリカの住宅市場。
担保物権の再評価が進んでいない。
停滞の原因の一つが担保の問題。
差し押さえ物件に関わる不正なのでフォークロージャー・ゲートと言われている。

米国では住宅ローンを払えず、多くの不動産が差し押さえにあっている。
しかし不動産登記なるものが日本のようにガチっとできていない。
精査もせずに登録ができてしまう。

その上あまりに大量の差し押さえ物件が出てしまったため、銀行は、本来なら専門家の証明書の代わりに
素人を雇い証明書にサインさせ、裁判所に提出していました。
偽造文書だ。

不動産担保債券だと思って買っていた投資かは怒るわな。
当然投資家は銀行に対し、払い戻し請求をしている。
金融業界は偽造文書などないと逃げ切ろうとしているが全米50州の司法長官が
合同捜査し、厳しい姿勢で調査に臨むと発表。

金融業界は、投資家から買戻しを要求され、
また、差し押さえ物件も書類不備で取り返される可能性がある。
また差し押さえ物件を買っても元の持ち主に戻される可能性があるため、
怖くて買えないと購入者もいなくなり、不動産価格の更なる下落を招いているらしい。

金融危機第一幕ではメガ投資銀行が消滅したが、メガ・バンクの倒産が引き起こす
金融崩壊第二幕が迫っているのか。