徒然写真帳

郡上でX人で始めたブログです。管理人の転居により、下呂、美濃、岐阜、恵那、下呂を経て一宮発のブログに!

ヒガンバナ

2019-10-01 20:03:53 | Weblog
 今朝の散歩中、濁川の土手にヒガンバナが咲いているのを見かけました。
 こんなところにあったんだと思い写真を撮りました。
 今年は暑さのため開花が遅いと言われています。私も確かにそうだなと思ってみています。
 ヒガンバナは不思議な植物で彼岸の頃に突如花径が伸びてきて花が咲き、花が終わったあとは根生葉で冬を越すという性質をもっています。
 有毒植物であり誤食するとひどく嘔吐するそうですが根茎には良質なデンプンを含み毒抜きをして救荒植物となったとされています。
 そんな話、飛騨地方のお年寄りにしたところ、こんな毒のあるものを食べるか!と言われたことからすべての地域で使われていたわけではないことが分かります。
 その一方で根茎を磨り潰したものを小麦粉に混ぜ足の裏に張って解熱、あと炎症した箇所にシップしたという民間療法について教えてもらいました。
 今では観賞するしか用途がないですが様々な利用がされていたようです。
 救荒植物としてのヒガンバナは宮本常一氏が書かれた土佐源氏の中で不味かったと記されているため積極的に好んで食べられていなかったことが想像できます。
 食、薬用以外には有毒植物であることから農地の周囲に植えて獣害を防いだという記述を見かけることがありますが、これは食べなければすむだけの話でにわかに信じられませんし、岐阜や西濃方面で一面に広がるヒガンバナをみると農地を守るために植えられたようにみれませんので獣害対策としてのヒガンバナの利用は信じていません。
 救荒植物としての利用は地域によっては利用されていないのですが有毒植物であるため他のデンプンを多く含む植物と比べて動物に食べられないため、解毒技術さえしっかり持っていれば飢饉になった時に確実にデンプンをとることが無く飢えをしのぐことができただろうと思っています。
 ただ、堅果種子が多いブナ帯文化のある地域はリスクを犯してまでヒガンバナからデンプンを採る必要が無かった思うので照葉樹林帯の文化なのだろうと最近考えています。
 こういった視点で書かれた論文は無いかな~と思っていますが恐らくないことでしょう。
 あと、話が随分変わりますが新見南吉さんの書かれたゴンギツネのゴンが撃たれ死んでしまうという悲しい結末となる最後の挿絵にヒガンバナが書かれていたのを鮮明に記憶していて悲しい気分になるためヒガンバナの花が好きになれないのです。(管理人)

  



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