
バングラデシュで日本人が殺害され、ISを名乗る組織が犯行声明を出したとのこと。先の国会で安保法制が強行採決されて
2週間余り、最も危惧していた事件が早くも発生した。農業関係のプロジェクトで国際貢献活動に従事されていた男性らしい。
安倍総理が言う積極的平和主義の名の下で世界の安心安全に貢献するべく集団的自衛権を行使出来るようにするということの
負の面が早速出たと解釈せざるを得ない。国連PKO(平和維持活動)にも積極的に自衛隊を派遣することを宣言する裏返しは
IS組織を敵に廻し、そのことで危険が増すことは既にPKO活動への参加国がテロ攻撃に遭っている事実が証明している。
この次は国連PKO活動で派遣される自衛隊員が戦闘に巻き込まれて命を失うという事態が早晩来るであろうと心配している。
私たちが集団的自衛権行使を容認する安保法案に反対して来た大きな理由がここにもあった。結局は紛争解決に武力に対しては
武力で対抗するという手段では本質的な解決にならないということを歴史が証明しているのである。集団的自衛権行使を可能にし、
そのことを後ろ盾した軍事力強化で抑止力が増すことなどあり得ない。平和主義の日本人から戦争に加担する国日本人へと変えて
しまった危険は計り知れない。
今回の国連総会においても潘基文事務総長自ら現状の国連安保理に戦争を抑止し、世界の安全を維持する力も無いし機能が働いて
いないと嘆いて訴えている。正にその通りである。常任理事国5か国が裏で敵対している中では必ずどこか1国が拒否権を発動し、
何も決められない構図に成り下がっている。そんな腐りきった国連に安倍総理は日本の常任理事国入りを目指してアジア・アフリカ
各国にカネをばら撒いて支援を求めているが永久に無理だと思う。
所詮今の国連は第二次大戦の戦勝国のためのいわば偽りの国際連合国組織なのである。もう日本はアメリカに次いで2番目という
大きな拠出など止めるべきである。何故常任理事国でもない日本がそんなに多額のカネを出す必要があるのか。
中国やロシアなど常任理事5か国が一番沢山出すべきではないのか。敗戦国ドイツもそんなに出していないというではないか。
早々に戦争法案を廃案にして改めて日本は「憲法9条を守り、専守防衛に徹する。そして粘り強い平和外交手段で紛争解決する」と
世界に宣言するべきである。未だ間に合う。
今月1日には「防衛装備庁」を発足させ、武器の輸出や他国と共同開発を行うとのこと。時代錯誤も甚だしい。どこまでも恐ろしい
安倍政権は早々に退陣して貰わないとそれこそ国民の安全が益々脅かされる。うかうか海外旅行もできなくなる。
第二の犠牲者が出ないことを祈っている。