書名 功名が辻
著者 司馬 遼太郎
発行社 文春文庫
発行年 2005年2月10日
頁数
価格
2006年1月から始まったNHK大河ドラマ「功名が辻」と
原作では、山内一豊の妻の千代の母:法秀尼と
忍び望月六平太の関係が異っていた。
浮世とは、生きて戦うしか仕方がないところじゃ。
逃げずに浮世の主人になれ。
随処に主となれ。
随処に主トナレというのは、いつ、どの時期、
どの場所、どの瞬間でも、つねに自分が客観情勢の
主人でいる、ということで、客観情勢のドレイに
ならない、ということだ。
それによって、はじめて心の自在を得る、つまり、
何者にも束縛されない智恵と心魂を得るということだ。
崩れるものなら崩れ去るがよい。
もともと無一物で生まれて来た。
いまさら うろたえることは、ないではないか。
肉体さえ、いずこから来た自分の生命の仮り着にすぎない。
去ればいずこかえ去る。
女運ということがある。
連れそう女房の持ってうまれた運の光で男の
一生は、左右されるのだという。