銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

10月23日

2012-10-23 | 経済動向
東京市場は堅調な展開となりそうだ。米国株の下げが続かなかったことで買い安心感が強まる公算が高い。米国市場ではテクノロジー株が比較的堅調に推移しており、足元の円安の流れを背景に国内でも電子部品など電機・精密株が注目されやすい。一方、自動車株はトヨタの今期生産台数の下振れ報道などもあり株価の重荷となりそうだ。 国内では景気判断を下方修正するムードが強まっており、中国関連を含めた外需輸出株が相対的に優位の展開が想定される。

本日の日経平均の予想レンジは8940円-9130円。目前に迫った200日線(9047円)はさほど強い抵抗ではなく、同線から逆に上値を伸ばせるかが焦点となる。主要な上値メドは9/6安値~9/19高値までの上げ幅642円を10/15安値からの上げ幅とみた9130円処となる。3/27高値を起点に9/19高値を通る右下がりの上値抵抗線も大方そのレベルを推移している。基調に変化が生じやすいのは、10/24~25、10/31~11/2、14となる。
 一方、8月、9月高値を前に押し目形成の動きは当然予想される動き。25日線が本格的に上昇に転じるにはもうしばらく時間がかかることもあり、上記の右下がりの上値抵抗線を頭に目先的はもみ合いにとどまる可能性もあろう。ただし、10/15安値を起点として立ち上がりから「空(マド)」が生じており、上昇の持続性の長さを暗示するイメージを強く持っておきたい。

22日のNY株式相場で米ダウ平均は2.38ドル高の13345.89ドルで終了。キャタピラーが2012年通期の業績見通しを引き下げたことが重しとなったが、「iPad ミニ」と「iPad 4」を23日に発表する可能性と期待されたアップルに買いが入り相場を下支え。軟調だったキャタピラーが上昇に転じたことなどで、指数も引けにかけて上昇した。
 一方、NASDAQは前日比11.33ポイント高の3016.96ポイント、S&P500は同0.62ポイント高の1433.81ポイントで終了。円建てのCME225先物は昨晩の大証日中終値と比べ45円高の9065円、ドル建ては60円高の9080円で終えた。
 
22日の日経平均は6日続伸。円高修正が反転材料となった。東証1部の騰落銘柄数は、値上がり/値下がりともに733と拮抗。TOPIXは7日ぶりに反落となる中で、トヨタやホンダといった大手自動車株、キヤノンといった主力の外需関連株が上昇したこと、ファストリなど指数の寄与度が高い銘柄などが日経平均9000円維持の原動力となった。

トレーダーズウエブより

10月19日

2012-10-19 | 経済動向
東京市場は追加緩和期待や円安基調を受けて、小じっかりのスタートが予想される。中国の過度な景気減速懸念が後退した点なども追い風となり、日経平均は9000円を上回る場面もありそうだ。一方、9000円の目標達成感や週末で目立った材料がなく買い一巡後は利益確定売りが優勢となる公算が高い。ただ、日本株の出遅れ感が意識されており、下値では押し目買いといったイメージだろう。

日経平均の予想レンジは8940円-9020円。終値ベースで10/5の戻り高値8863円をクリアし、200日線(9042円)があと一歩に迫った。200日線は上昇基調が続いておりさほど強い節目ではないが、昨日で「上げ三空」を形成しており、9000円回復でも伸び悩む展開を想定しておきたい。短期的な上値メドは、9/6安値~9/19高値までの上げ幅642円を10/15安値からの上げ幅とみた9130円処。3/27高値を起点に9/19高値を通る右下がりの上値抵抗線も大方そのレベルを推移している。基調に変化が生じやすいのは、10/19、24~25、10/31~11/2、14となる。 

18日のNY株式相場でダウ平均は8.06ドル安の13548.94ドルで終了。10月フィラデルフィア連銀製造業指数と9月景気先行指数の結果を好感する場面もあったが、誤って取引中に決算発表となったグーグルの急落でハイテク株に売りが波及した。  NASDAQは前日比31.26ポイント安の3072.87ポイント、S&P500は同3.57ポイント安の1457.34ポイントで終了した。円建てのCME225先物は昨晩の大証日中終値と比べ10円安の8970円、ドル建ては変わらずの8980円で終えた。

18日の東京市場は大幅続伸。大引けにかけて上げ幅を拡大し、ほぼ高値圏で取引を終えた。東証1部の値上がり銘柄数は1327と全体の78.9%に達し、規模別株価指数はすべて上昇。欧米株高、円安進展などを背景に国際優良株や資源関連株などが軒並み高となったほか、追加緩和の思惑から金融、不動産株なども買われた。その一方、売買代金トップのソフトバンクは反落したほか、内需関連で換金売りに押される銘柄が散見された。

トレーダーズウエブより

10月18日

2012-10-18 | 経済動向
東京市場は買い優勢となりそうだ。欧米株高、円安進展を背景に買い戻しの流れが継続しそう。日経平均は目前まで迫った25日移動平均(8876円)を奪回できるか否かが焦点となるが、これをあっさり突破できれば騰勢を強めて9000円の大台回復も視野に入ってこよう。また、中国では9月鉱工業生産、9月小売売上高、7-9月期GDPなどの発表が予定されており、これがどのような着地となるかも相場のカギを握りそうだ。日経平均の予想レンジは8750~8900円。

足元の円安進展が買い戻しを誘発している。要因としては、米国のマクロ指標が底堅いことや、スペインが金融支援要請に近づきつつあるとの観測でユーロ圏の債務危機が悪化するとの懸念が和らいだことなどがあるとみられる。さらに、日銀が月末に追加の金融緩和に踏み切ることを先取りしている側面もありそうだ。日銀が金融緩和に踏み切る際は、金融株や不動産株の上昇が顕著となる傾向がみられるが、足元では大手不動産株が堅調で三菱地所が7カ月ぶりに年初来高値を更新したほか、三井不動産、住友不動産も年初来高値圏で推移。東証REIT指数にいたっては連日で高値を更新し、1年4カ月ぶりの高値圏まで上昇している。ただ、事前の緩和期待が強いと実際に日銀が追加緩和に踏み切っても織り込み済みとなる可能性もある。そのため、今後の不動産株や金融株の値動きから市場の追加緩和の織り込み具合を確認したい。

17日のNY株式相場は小幅続伸。軟調な決算を発表したインテルとIBMが重しとなったが、堅調な住宅指標の結果などが下支えた。ダウ平均は前日比5.22ドル高の13557ドルで終了した。ダウ平均は売りが先行した。16日夕に発表されたインテルとIBMの決算が軟調な内容だったほか、本日発表されたバンカメの決算も相場の重しとなり、一時82.88ドル安の13468.90ドルまで下落した。しかし、堅調な住宅指標の結果を好感し、住宅建設株に買いが入ったほか、トロイカとギリシャで新たな措置に合意し、ギリシャに対する次回の救済資金支払いへの期待が高まったことが相場を下支えした。なお、当日はIBMがダウ平均を80ドル近く押し下げた。NASDAQは前日比2.95ポイント高の3104.12ポイント、S&P500は同5.99ポイント高の1460.91ポイントで終了した。個別では16日夕に軟調な決算を発表したインテルは2.5%安、IBMは4.9%下落した。一方、住宅建設株ではDRホートンが4.2%高、KBホームが8.7%高、レナーが2.2%高などとなった。

前日の日経平均は大幅高で寄り付き、その後は高値圏でのもみ合いが続いた。欧米株高を背景に買い戻しの流れが続いた。東証1部の値上がり銘柄数は1265(全体の75.2%)に達し、規模別株価指数はすべて上昇。地合い好転で国際優良株や資源関連株などが軒並み高となったほか、出遅れ感の強かった日本製紙など紙パルプ株が大幅高。売買代金トップのソフトバンクは大幅続伸した。その一方で、インテルの決算発表を受けて半導体関連の一角が売られた。

日経平均株価は8806.55 +105.24円と3日続伸。月初にもみ合ったレンジとあって戻り売りも強く、100日線(8802円)を意識した展開となった。RSI(9日)は43.5%→51.1%まで上昇。引けまで大きくだれることなく買い優勢のまま取引を終え、先高期待をつなげるムードが残った。抵抗帯(雲)上限や基準線、25日線、75日線などが集中する8860円~8890円処を上回ると、10/5の戻り高値クリアにもつながり、下げ否定のポジティブな値動きが助長されることになる。強いパターンのイメージとは、10/15安値を起点にN字波動を形成(いったん押しを入れる)しながら、200日線越えや、7/25安値と9/6安値を通る右上がりの上値抵抗線まで反発が続く想定となる。上値抵抗線に到達までの時期にもよるが、9/6安値~9/19高値までの上げ幅642円が10/15安値からの上げ幅として生じた9130円処までのリバウンドがイメージできよう。基調に変化が生じやすいのは、10/19、24~25、10/31~11/2、14となる。一方、足元は節目が集中していることや、遅行線の逆転状況(弱気シグナル)が続く可能性も高い。マドをともなった上昇が底割れ懸念をしばらくは払拭すると思われるが、上げ下げを繰り返しながらでも下値固めの値動きとなるかが焦点となる。当面で注意が必要なのは、200日線(9039円)の傾きと今後の推移である。あと半月程度で200日前の水準が今年1月から急速に上昇した局面に応答するようになる。足元のように安値水準でもたつく動きが続くと200日線は再び下げに転じやすくなり、株価は同線を戻りの限界として、一段安につながるシナリオが想定できる。それを回避するためには、200日線を早く上に抜け出す必要がある。

トレーダーズウエブより

10月17日

2012-10-17 | 経済動向
東京市場は買い優勢となりそうだ。欧米株高を背景とした買い戻しの流れが続きそうだが、戻り待ちの売りも多いとみられ買い一巡後に伸び悩みそう。企業業績に対する不透明感が根強く、上値追いの展開は期待しにくい。引け後に決算発表した米インテルが時間外取引で下落していることも重しになりそうだ。日経平均の予想レンジは8650~8800円。

先週末から急落していたソフトバンクが大幅反発したことが投資家心理の改善に繋がったとみられるが、大型買収に際して新株を発行しない意向を示したことを受けての買い戻しの色彩が強そう。米格付け会社のS&Pは、ソフトバンクの長期会社格付けを引き下げ方向の「クレジット・ウオッチ」を継続すると発表し、有利子負債調達による買収資金負担と米スプリント社のキャッシュフロー創出力がソフトバンクよりも低いことを勘案すると、ソフトバンクの財務状況が悪化する可能性が高いと指摘。買収が完了する2013年半ばをめどにクレジット・ウオッチを解除する方針で、その際に現在の格付け「BBB」を投機的水準に引き下げる可能性が高いとしている。再びソフトバンク株が下落する形となれば、投資家心理の悪化のみならず、指数寄与度が高いため相場全体に影響を及ぼしかねず、今後の動向も注視したい。この日は為替市場で円が下落し、対ドルで1カ月ぶりの安値をつけたことが買い材料視されたが、その背景としてはソフトバンクが米社買収に絡んだ円売りドル買いとの見方があり、持続性には疑問符が続く。水準的にも9月日銀短観で示された2012年度の大企業製造業の想定為替レート(1ドル=79円06銭)に届いておらず、依然として厳しい状況には変わらないだろう。

16日のNY株式相場は大幅続伸。スペインによる支援要請観測が高まったほか、米企業決算に関する期待が相場をけん引した。ダウ平均は前日比127.55ドル高の13551.78ドルで終了した。ダウ平均は買いが先行。スペインの金融当局者が支援要請を検討していたと発言したことを受け、スペインの支援要請が近づいているとの期待が高まった。また、ドイツはスペインがESMの予防的信用枠から支援を受ける可能性を排除しないとの一部報道も買い安心感を誘った。IBMやインテルなど取引終了後に決算を発表する企業に先回り買いが入り、指数は引けにかけて一段高となり一時132.14ドル高の13556.37ドルまで上昇した。NASDAQは前日比36.99ポイント高の3101.17ポイント、S&P500は同14.79ポイント高の1454.92ポイントで終了した。個別では23日にイベントを開催すると発表したアップルは2.4%上昇。「iPad mini」を発表するとの見方が高まった。また、CEOが更迭されたシティは1.6%上昇。新CEOのコーバット氏の手腕が期待された。

前日の日経平均は後場に上げ幅を拡大し、8700円台を回復した。為替市場で円安が進展したことを手掛かりに、買い戻しの流れが強まった。東証1部の値上がり銘柄数は1164(全体の69.4%)に達し、規模別株価指数はすべて上昇。地合い好転で国際優良株、資源関連株などが軒並み高となったほか、相場の底入れ期待から証券株なども買われた。また、ソフトバンクが大幅に反発し、他の通信株にも買いが波及した。

日経平均株価は8701.31 +123.38円と大幅続伸。転換線(8684円)目前に伸び悩む場面があったが、上方のマド埋めに向けて上値を伸ばす展開となった。RSI(9日)は29.7%→43.5%まで上昇。直近10/5の31.9%を上回ったことで目先の底入れを疑う局面である。6/4安値と7/25安値を通る下値支持線上を起点に折り返す格好となり、反発力が試される局面だ。一方、いったん先週の下げで9/5安値を下回ったことで、戻りは8700円台前半までにとどまる公算が高い。8700円台後半からは節目が集中していることや遅行線の逆転状況が続く可能性が高く、よほどの好材料でもない限りは、しばらくは戻り売りをこなさないと上が軽くならない状況が続きそう。上げ下げを繰り返しながらも下値固めの値動きとなるかが焦点となる。基調に変化が生じやすいのは、10/19、24~25、10/31~11/2、14となる。当面で注意が必要なのは、200日線の傾きと今後の推移である。あと半月程度で200日前の水準が今年1月から急速に上昇した局面に応答するようになる。足元のように安値水準でもたつく動きが続くと200日線は再び下げに転じやすくなり、株価は同線を戻りの限界として、一段安につながるシナリオが想定できる。それを回避するためには、200日線を早く上に抜け出す必要がある。

トレーダーズウエブより

10月16日

2012-10-16 | 経済動向
東京市場は買い優勢となりそうだ。欧米株高を背景に買い戻しの流れが続きそうだが、景気減速や企業業績に対する不透明感が根強く、上値は重そう。朝方の買い一巡後は伸び悩む公算が大きいだろう。日経平均の予想レンジは8500~8650円。

中国税関総署が13日発表した9月の貿易統計によると、輸出は前年同月比9.9%増(8月は2.7%増)の1863億5000万ドルと、市場予想(5.5%増)を上回る伸びを記録し、単月ベースの輸出額として過去最高を記録。輸入は2.4%増の1586億8000万ドルで、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は276億7000万ドルの黒字となり、中国の過度な景気減速懸念は後退したようだ。ただ、今回の輸出増は大型連休前の駆け込み需要など季節的な要因が押し上げたとの見方もあり、10月にその反動が出る可能性も否定できない。また、中国の日本からの輸入は8月の11.4%減に続き、9月も9.6%減と大幅に減少。尖閣諸島を巡る日中関係の緊迫化で、自動車や家電など日本製品の不買運動の影響が反映されたとみられる。トヨタなど自動車大手の中国での9月新車販売が前年同月比で急減したことが話題になったが、足元でも改善の兆候がみられないことを勘案すると、今後も日中貿易は1割前後の減少が続く可能性があり警戒したい。

15日のNY株式相場は上昇。9月小売り売上高の結果やシティの決算を好感した。ダウ平均は前日比95.38ドル高の13424.23ドルで終了した。ダウ平均は買いが先行。予想より強い9月小売売上高の結果を好感し、ダウ平均は買いが先行した。また、シティグループの堅調な7-9月期決算の内容を受け、金融セクターに買いが広がったほか、足元で大きく売られていた半導体セクターにも買いが入り、指数は引けにかけて一段高となり一時108.81ドル高の13437.66ドルまで上昇した。NASDAQは前日比20.07ポイント高の3064.18ポイント、S&P500は同11.54ポイント高の1440.13ポイントで終了した。個別では7-9月期決算の内容が好感されたシティが5.5%高。一方、201億ドルでソフトバンクへ身売りを発表したスプリント・ネクステルは0.7%下落した。また、スプリントによるクリアワイヤ買収の可能性が意識されるなか、クリアワイヤは16%急騰した。

前日の日経平均は後場に入り上げ幅を拡大し、8600円に迫る場面もみられた。円高一服で主力株を中心に買い戻しが入った。東証1部の値上がり銘柄数は994(全体の59.2%)に達し、規模別株価指数はすべて上昇。国際優良株、資源関連株などが総じて堅調に推移し、自動車や建機などの上昇が目立った。その一方、内需関連株が軟調で大型買収のソフトバンクは財務への負担懸念から大幅続落となり、日経平均を15円程度押し下げた。

日経平均株価は8577.93 +43.81円と5日ぶりの反発。一時8500円を割り込む場面があったが、6/4安値と7/25安値を通る下値支持線上が安値のポイントとなり切り返した。 RSI(9日)は20.4%→29.7%まで上昇しており、直近で10/5の31.9%を上回ると目先の底打ちシグナルとなる可能性はある。一方、先週の下げで9/5安値を下回ったことで、反発局面となっても8700円台前半までの戻りに目先はとどまる公算が高い。8700円台後半からは節目が集中していることや、遅行線の逆転状況が続く限り、なかなか越えられそうにない。6/4安値から安値を切り上げる展開が続き、上げ下げを繰り返しながらも下値固めの値動きとなるかが焦点となる。主要な下値メドは、7/25安値~8/23高値までの上げ幅812円を、9/19高値から下げ幅でとった背反値8419円処となる。当面で注意が必要なのは、200日線の傾きと今後の推移である。あと半月程度で200日前の水準が今年1月から急速に上昇した局面に応答するようになる。足元のように安値水準でもたつく動きが続くと200日線は再び下げに転じやすくなり、株価は同線を戻りの限界として、一段安につながるシナリオが想定できる。それを回避するためには、200日線を早く上に抜け出す必要がある。 基調に変化が生じやすいのは、10/19、10/31~11/2となる。

トレーダーズウエブより