銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

2月29日

2012-02-29 | 経済動向
東京市場は買い優勢となりそうだ。欧米株式相場の上昇や円安進展などを背景に買いが継続しそう。また、月末ということで恒例のドレッシング買いが相場押し上げ要因になることも考えられよう。日経平均の予想レンジは9650~9850円。

28日は欧米株安・円安基調の一服、エルピーダ破たんの影響などが懸念されたが、杞憂に終わった。日経平均は一時100円超の下落から切り返しての高値引けで、7カ月ぶりの高値。地合いの強さが再認識され、まさに「押し目待ちに押し目なし」といったところだろう。東証2部指数の連騰記録は30で終わったが、今後再び上値追いの展開となるのか、調整局面入りするのか注目される。ちなみに東証2部指数の連騰記録、日経平均の反転はともに1月17日から始まった経緯があるだけに、日経平均の今後を占う意味でも、東証2部指数の動向には引き続き注視したい。寄り付き前に発表される1月鉱工業生産も注目されよう。市場予想は+1.5%で、タイ洪水による落ち込みが解消されたことが寄与するとみられている。市場予想を上回る着地となり、月末恒例のドレッシング買いが入れば、日経平均が心理的な節目の1万円に迫る展開もありうるかもしれない。

28日のNY株式相場は上昇。予想より強い2月の消費者信頼感指数の結果などを好感した。ダウ平均は前日比23.61ドル高の13005.12ドルと、2008年以来となる13000ドル台で終了した。予想より弱い1月耐久財受注や12月S&P/ケースシラー住宅価格指数の結果が嫌気された。ダウ平均は売りが先行し、一時28.69ドル安の12952.82ドルまで下落した。しかし、2月の消費者信頼感指数が市場予想を上回って1年ぶり高水準となったことから、買い優勢に。一部投資家によるウィンドウ・ドレッシングが入っているとの指摘も聞かれ、引けにかけて買いが入り、ダウ平均は2008年5月以来となる13000ドル台で終了した。NASDAQは前日比20.60ポイント高の2986.76ポイント、S&P500は同4.59ポイント高の1372.18ポイントで終了した。個別では、3月7日に新型「iPad」が発表される可能性との報道でアップルが1.8%上昇。また、事業提携の範囲を拡大させたインテルとマイクロンテクロンジーは両社とも堅調に推移した。

前日の日経平均は大引けにかけて上げ幅を拡大し、9700円台を回復した、アジア株高や円高一服などを背景に、押し目買いが優勢となった。東証1部の値上がり銘柄数は935(全体の55.8%)に達し、規模別株価指数はすべて上昇。内需関連を中心に買いが入り、指数寄与度の高いファーストリ、ファナック、ソフトバンクなどが上昇したほか、グリー、DENAなどネット関連も商いを伴って上昇した。その一方で、エルピーダ破たんの影響で関連銘柄が売られた。

日経平均株価は9722.52円 +88.59と終値ベースで高値更新。前日陰線からマドを開けてスタートしたが、早々に差し込み陽線で切り返す展開となった。RSI(9日)は前日91.7%→90.0%に低下。5日線(9630円)上を維持しており上昇継続との見方が優先だ。日足均衡表の転換線は9475円→9552円に上昇が続く見込み。短期的な上値メドは月足均衡表上の節目9900円処。日足の節目で置き換えると、昨年7月に戻り高値で形成した二山の間の安値9890円前後のネックラインまで戻るシナリオとなる。変化日候補は、2月29日、3月5日、8日、15日、21日前後となる。月足では、昨年2月高値を起点とした上値抵抗線(9200円前後)を明確に上回ることは濃厚だ。このまま高値で終えると先高期待は残り、1月の陽線に続いた2月の大陽線のあとも、3月は短い陽線なり陰線が上方で続くイメージができよう。一方、2月の遅行線の位置は2010年1月に応答しており、一時的に高値を形成した局面であることや、抵抗帯(雲)下限水準の切り上がりが、直近では2月が最も高くなることで高値形成となるシナリオも想定しておきたい。

2月28日

2012-02-28 | 経済動向
東京市場は売り優勢となりそうだ。短期的な相場の過熱感に加え、円安進展の流れが一服、エルピーダ破たんの影響が懸念され、利益確定売り機運が強まりそうだ。日経平均は9500円程度までの下落も考えられよう。日経平均の予想レンジは9450~9600円。

高値警戒感は日増しに強まっており、日経平均の25移動平均乖離率は+5.8%に達し、相場の過熱感を示す東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)も135%で「買われ過ぎ」とされる120%を大幅に超過している。中長期的な戻り相場は続くとみられるが、足元のスピード違反的な上昇の反動は出ても仕方がないのかもしれない。為替相場では先週末に円安が進展し対ドルで9カ月ぶりの安値をつけたが、週明けにその流れがやや一服。きっかけとなったのは、貿易統計の黒字転換とみられる。財務省が27日発表した2月上旬の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は76億3600万円の黒字(前年同期は1037億2600万円の赤字)に転換。月の上旬としては昨年10月以来、4カ月ぶりの黒字となった。輸出は前年同期比5.6%減の1兆8621億3200万円。輸入は同10.6%減の1兆8544億9600万円だった。原発停止で火力発電用の液化天然ガスの調達は膨らんだが、衣類や音響・映像機器、非鉄金属などの減少が寄与した。日銀による追加金融緩和以降に円安基調が続いていたが、貿易統計の赤字も一因だったとみられるだけに、貿易統計の改善でその流れがいったん止まる可能性はある。また、大引け後に半導体メモリーのDRAM世界3位で経営再建中のエルピーダメモリが、会社更生法の適用を申請。DRAM市況の悪化により、今12.3期に1000億円超の最終赤字になる見通しで、米半導体大手のマイクロン・テクノロジーや台湾企業との資本・業務提携を模索していたが交渉は難航。4月以降の借入金返済に充てる資金調達のメドが立たず、自主再建を断念したという。厳しい経緯状態であることは周知されていたとはいえ、3月末の臨時株主総会で優先株の買い戻しのために資本金1500億円を取り崩す議案や、マイクロンなどとの資本提携をにらんで株式の授権枠を2倍に増やす議案を付議することを決定したばかりだったことを勘案すると意外感は強そう。エルピーダの経営破たんが直接与える影響は限定的かもしれないが、過熱感が高まっていた相場に利益確定売りを促すきっかけにはなりそうだ。

27日のNY株式相場はまちまち。G20会合でIMFの資金基盤の強化が見送られたことなどが嫌気されるも、下値では買いが入り下げ渋った。ダウ平均は前日比1.44ドル安の12981.51ドルで終了した。メキシコで開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、欧州債務危機の収束にはいっそうの資金が必要と示されたにも関わらず、ユーロ圏の金融安全網の拡充を前提としたIMFの資金基盤の強化が見送られた。これを受け、リスク回避の動きが強まり、ダウ平均は売りが先行。一時100.36ドル安の12882.59ドルまで下落した。一時は先週末の終値を上回る水準まで回復したものの、13000ドル台では売り方の圧力が強く、小幅下落して終了した。NASDAQは前日比2.41ポイント高の2966.16ポイント、S&P500は同1.85ポイント高の1367.59ポイントで終了した。個別では、マイクロンテクノロジーが7.7%上昇。競合のエルピーダメモリーが会社更生法を申請したことにより、同社のシェアが拡大するとの見方が高まった。一方、GSがコンビクション・バイへ投資判断を引き上げたディズニーは0.8%高となった。

前日の日経平均は一時9700円台を回復する場面もあったが、上値は重く徐々に上げ幅を縮小。大引けにかけて下げに転じ、安値圏で取引を終えた。為替相場の円安が一服したことで、利益確定売りが優勢となった。東証1部の騰落状況は上昇793/下落730と値上がり銘柄数が若干多く、規模別株価指数は小型のみ下落。国際優良株などが買われた一方、資源関連などが利益確定売りに押された。

日経平均株価は9633.93円 -13.45と4日ぶりの反落。高寄り陰線ほぼ安値引けとなったが、5日線(9578円)上を維持しており上昇継続との見方が優先となろう。RSI(9日)は前日93.9%→91.7%に低下。日足均衡表の転換線は9421円→9475円に上昇が続く見込み。陰線が続かず、早々に陽線で切り返せるかが注目される局面だ。短期的な上値メドは月足均衡表上の節目9900円となる。一方、マドを伴わない「三陽連の高値引け」から、終値ベースでは高値更新が続かなかった。2009年3月安値~2010年8月安値までの日柄(363日)の対等日(2/23)前後からの折り返しの可能性も。そのケースでは9300円処のマド埋めや、25日線(9103円)などが最初の主要な下値メドとなる。月足均衡表上の基準線(9771円)近くまで上昇したこともあり、十分に警戒したい。昨年2月高値を起点とした上値抵抗線(9300円処)を明確に超えてきており、3月に向けては、遅行線が当時の転換線と接する水準(9904円)まで伸びる可能性がある。一方、2月の遅行線の位置は2010年1月に応答しており、一時的に高値を形成した局面だ。足元の勢いからも2月は同様に高値を形成しやすいと予測できる。抵抗帯(雲)下限水準の切り上がりが、直近では2月が最も高くなることも高値形成をイメージしやすい。変化日候補は2月29日となる。

トレーダーズウエブより


クロージング

2012-02-24 | 経済動向
日経平均は心理的な節目の1万円台を回復するか否かが最大の焦点となりそうだが、あっさり回復すると昨年7月につけた震災後の高値(10207円)が意識されそうだ。足元で上昇が顕著な新興市場では、ジャスダック平均、東証2部指数がすでに震災後の高値を更新しているだけに、日経平均も追随できるか注目したい。日銀の追加金融緩和を契機にした円安進展が続いており、日本株の見直し買いが続く公算が大きいだろう。中長期的には上昇トレンド入りしたとみられるが、短期的には過熱感が日増しに強まっているのも事実。日経平均の移動平均乖離率は25日で+6.4%、75日で+11.1%と高水準でスピード違反的な感が否めない。また、相場の過熱感を示す東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は138%超と、昨年7月中旬以来の高水準に達している。騰落レシオは、一定期間の値上がり銘柄数の合計を値下がり銘柄数の合計で割った指標で、100%が中立の状態、120%以上で「買われ過ぎ」とされ、この水準をはるかに上回っているだけに、きっかけ次第では利益確定売りに押されることも十分考えられる。今回の上昇相場に乗り遅れて買わざるリスクを意識し始める投資家も多いとみられ、押し目は絶好の買い場になるかもしれない。

来週も欧州市場の動向が相場のカギを握りそうだ。欧州中央銀行(ECB)は29日に3年物資金供給オペ(LTRO)を実施する。昨年12月の初回オペでは、過去最大の4890億ユーロを市中銀行に供給したことで資金繰り不安が解消された経緯がある。今回は前回を上回る供給額になると見方もあり注目されている。大量の資金供給に繋がるLTROは、実質的な量的緩和と捉えられているが、ドラギECB総裁はLTROが複雑であることや経済や銀行システムへの影響を踏まえ、ECBは新たな3年物オペ実施について予断は持っていないと述べており、今後実施するかどうかは不明。日米欧が金融緩和に舵を切り、新興国でも中国が予想外のタイミングで預金準備率の引き下げを実施するなど、過剰流動性相場の色彩を強めているが、足元の急ピッチな相場上昇はECBによる2度目のLTROを先取りした感も否めない。今回で打ち止めとなれば、過剰流動性期待がやや後退し、利益確定売り機運が高まることも考えられるだけに、マーケットの反応が注目されよう。

2月24日

2012-02-24 | 経済動向
東京市場は買い優勢となりそうだ。欧米株式相場の上昇を受けて、買い先行の展開が予想される。ただ、短期的な過熱感が高まっているうえ、週末要因で利益か確定売りが出やすいとみられ、上値も重そう。きょうは2月決算銘柄の権利付き最終日のため、配当・優待狙いの買いが入るか注目されよう。日経平均の予想レンジは9500~9650円。

東証2部指数が1.4%高で28営業日続伸し、ジャスダック平均は震災後の高値を更新するなど、新興市場の上昇も顕著。やや息切れ感のみられる主力株から中小型株へのシフトで、買いの回転が効いている状況となっているようだ。短期的な過熱感は日増しに強まっており、いつ調整に転じても不思議ではないが、「押し目待ちに押し目なし」の状態がしばらく続くのかもしれない。東証が23日発表した2月第3週(13~17日)の投資部門別株式売買動向によると、外国人投資家は8週連続で買い越し。買越額は前週比2.3倍の2406億円となり、昨年7月第1週(2898億円)以来、約7カ月半ぶりの高水準を記録しており、外国人投資家主導の株高だったことが確認された。とはいえ、過度な楽観論は禁物だろう。22日に発表された2月ユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)、1月米中古住宅販売件数が市場予想を下回る着地になったほか、イタリア紙による、と欧州委員会が2012年ユーロ圏のGDP伸び率予想を-0.3%(昨秋時点は+0.5%)に下方修正する見通しと報じた。イタリアは-1.3%(従来は+0.1%)、スペインは-1.0%(同+0.7%)、ドイツは+0.8%(同+0.6%)、フランスは+0.4%(同+0.6%)に引き下げられる見込みだという。足元の株高は欧州不安の後退に加え、世界的な景況感の改善を背景としているだけに、このような指標が相次ぐ形となれば利益確定売りを誘発しかねない。

23日のNY株式相場は反発。P&Gのコスト削減計画を好感したほか、IBMにテクニカル的な買いが入り、指数をけん引した。ダウ平均は前日比46.02ドル高の12984.69ドルで終了した。ダウ平均は売りが先行し、一時56ドル安の12882.67ドルまで下落するも、新規失業保険申請件数の予想より強い結果が下支えした。また、P&Gが今後4年で100億ドルのコスト削減計画を発表すると、事業再構築への期待で同社株に買いが入ったほか、軟調な決算を発表したHPが売られる一方、IBMに買いが入るなど、テクニカル的なトレードもみられた。P&GとIBMが指数をけん引し、一時57.41ドル高の12996.08ドルまで上昇した。 NASDAQは前日比23.81ポイント高の2956.98ポイント、S&P500は同5.80ポイント高の1363.46ポイントで終了した。個別では、100億ドルのコスト削減計画を発表したP&Gは3.1%高。年次株主総会で配当開始に含みを持たせたアップルは堅調に推移した。

2月23日

2012-02-23 | 経済動向
東京市場は売り買い交錯となりそうだ。折からの高値警戒感に加え、欧米株式市場が総じて軟調だったことから利益確定売り圧力が強まりそうだが、為替市場で円安が進んでいるため下値は限定的か。強弱感の対立から前日終値圏でのもみ合いが予想される。日経平均の予想レンジは9500~9600円。

日経平均は6カ月半ぶりの高値をつけたが、円安要因が大きい。日銀が追加金融緩和に踏み切った14日以降に円安基調が続いており、円は対ドルで昨秋に政府・日銀が大規模介入を実施した際の安値(79円55銭)に続き、ついに心理的な節目の80円まで下落した。12月日銀短観で発表された大企業・製造業の2011年度下期の想定レート(77円90銭)を勘案すると、企業業績が回復する角度が高まったといえよう。ただ、心理的な節目の80円台をつけたことで達成感が漂う可能性もあり、今後も円安基調が続くのかどうか注視したい。また、東証2部指数が27営業日続伸で最長記録を更新するなど、中小型株の上昇も顕著。主に個人投資家が主戦場とみられ、足元の株高で急速に投資余力が回復しているようだ。17日申し込み時点の信用取引の評価損益率(信用取引で株式を買った投資家の含み損益の度合いを示す)は-10.29%と8週連続で改善し、昨年3月の東日本大震災発生前の水準(-7.33%)まで改善した。足元の相場環境が良好なだけに、上値追いの展開が続く可能性が高いものの、往々にして投資家が強気一辺倒に傾くと相場が天井をつける可能性もあるだけに慎重かつ大胆な投資スタンスが望まれよう。

22日のNY株式相場は下落。住宅指標の結果を受け売られる場面がみられたが、英FT紙の米金融政策に関する報道により下値では買いが入った。ダウ平均は前日比27.02ドル安の12938.67ドルで終了した。格付け会社フィッチがギリシャの格付けを「CCC」から「C」へ引き下げると発表したが反応薄。ダウ平均は買いが先行した。ただ、買い材料に乏しいなか、上値は12ドル高程度と限定的だった。1月中古住宅販売件数の結果が予想より弱かったことから、50ドル超下落する場面がみられた。しかし、英FT紙が、FRBが実施しているオペレーション・ツイストが延長される可能性があると、報じていたことから、金融緩和観測から下値では買いが入り、下げ幅を縮小させた。NASDAQは前日比15.40ポイント安の2933.17ポイント、S&P500は同4.55ポイント安の1357.66ポイントで終了した。企業決算を発表した企業では、慎重な見通しを発表したデルが5.8%下落。また、キャンセル率が増加し、赤字を計上した住宅建設のトールブラザーズは5.2%安だった。

前日の日経平均は後場に先物主導で上げ幅を拡大し、9500円台を回復した。アジア株高や円安進展を背景に全面高の様相を呈した。東証1部の値上がり銘柄数は1492(全体の89.1%)に達し、規模別株価指数はすべて上昇。円安進展を背景に国際優良株が買われたほか、内需関連なども堅調に推移。東証2部指数は27営業日続伸となり、最長記録を更新した。

日経平均株価は9554.00円 +90.98と反発。終値ベースで9500円台に乗せ、高値更新で取引を終えた。5日線(9424円)上を維持しながら早めに一段上に抜け出す格好となり、さらに上昇を加速させる可能性が高い。RSI(9日)は前日83.2%→86.7%に上昇。25日線(8995円)からのかい離率はプラス6.2%に拡大した。終値ベースで6.0%以上かい離した局面は2009年12月にあるが、当時は6.0%に達したあとも、そこから500円程度上昇した経緯がある。足元も株価上昇とともに25日線の上昇が続くため、両者のかい離は極端に広がることはないが、日足均衡表上では抵抗帯(雲)の上限と下限の推移が大きく変わってくることに加え、抵抗帯(雲)のネジレのタイミングでもあり反転に注意したい。反転のケースでは、200日線(9043円)上で短期線(25日線)の接近を待ちながらも、値固めができるかが焦点となる。2月は5営業日を残すだけとなった。月足均衡表では終値ベースで、転換線(9171円)処まで押し戻される展開は有りえる。ただ、昨年2月高値を起点とした上値抵抗線(9300円処)を明確に超えてきており、基準線(9771円)や遅行線が当時の転換線と接する水準(9904円)まで、3月に向け伸びる可能性はあろう。一方、2月の遅行線の位置は2010年1月に応答しており、一時的に高値を形成した局面だ。足元の勢いからも2月は同様に高値を形成しやすいと予測できる。抵抗帯(雲)下限水準の切り上がりが、2月でいったん頭打ちとなることも高値形成をイメージしやすい。残り5営業日で9900円まで上昇し、頭打ちとなるシナリオも現実的になってきたようだ。

トレーダーズウエブより