銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

3月31日朝

2015-03-31 | 経済動向
東京市場は続伸へ。米国株の持ち直しやアジア・欧州の株高などが寄り付きからの好感材料となりそうだ。みずほFGなど値ごろ感のあるメガバンクの上昇がTOPIX上昇のカギとなる。ドル円相場も1ドル120円台を回復しており、トヨタや富士重工など自動車株にも見直し買いが入る公算が大きい。一方、直近買われた内需系でも食品、医薬品株などは利益確定売りに押されそう。海外でも特に中国市場の上昇に勢いがあり、取引時間中は同市場を横目に先物主導で売買が膨らむ場面がありそうだ。年度末の取引となるため、後場の動きに注目したい。

日経平均は5日線(19525円)と25日線(19116円)の間で2日間動いたが、きょうは5 日線上に抜けていく足になりそうだ。ドレッシング買いが入る可能性はあるが、3/23に付けた直近高値(19778円)を前に上ヒゲ足もイメージできる。RSI(9日)は50%付近(3/30、48.85%)からモメンタムは強い方向にいったん動く公算が大きい。短期的な上値メドは、昨年10/17安値から12/8高値までの上げ幅を1/16安値からの上昇とみたN計算値が20093円。変化が生じやすいのは、昨年4月安値から9月高値までの「113」の日柄を10月安値から先に当てはめた4/3前後が挙げられる。 円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ160円高の19590円、ドル建ては200円高の19630円で終えた。


3月31日

2015-03-31 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり979/値下がり789と値上がり優勢。証券会社の目標株価引き上げが好感され2.7%高となったファストリの上昇が目立った。同じく証券会社の目標株価引き上げを受けたDENAが大幅反発。リースやノンバンク関連が強含み、東京センチュリーリースや芙蓉リース、アコムなどに買いが入った。味の素やカルビーが年初来高値を更新するなど、食品株もしっかりで、総じて内需株が買われる展開となった。一方、100人の希望退職募集を発表したgumiが急落し、15.5期3Q累計の連結営業利益が前年同期比減益となった三益半導体は大幅反落となった。また、株主総会通過で目先の材料出尽くし感が強まった大塚家具は25日線を割り込み、売りが優勢となった。

日経平均は先週木曜、金曜と3桁の下落となり、センチメントの急速な悪化が懸念されたが、きょうしっかり戻してきたことで、あす以降の市場心理にもポジティブな影響が予想される。心理的節目の1万9500円台を早々に回復できるかどうかが焦点となろう。物色面では決算を発表したニトリやしまむらなどの株価動向に注目が集まりそうだ。きょうはファストリが強い動きとなったが、4月2日の決算発表を前にセブン&アイも高値を更新しており、小売り銘柄に堅調な動きがみられる。企業の高水準のベア発表や足元の株高を受け、直接的な影響を受けやすいセクターとして選好は強まりやすい。また、14時発表の2月住宅着工件数で、住宅販売に改善基調がみられるかどうかにも注目しておきたい。


3月28日

2015-03-28 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり304/値下がり1507と値下がりが優勢。OLCの上昇が目立つなか、浜松ホトニクス、日本光電工業、FPG、一正蒲鉾などの分割落ち銘柄にも買いが入った。直近動意づいているインプレスHDはストップ高まで買われ、きのう新規上場の日本動物高度医療が急騰した。また、減損計上も営業利益の上方修正が好感された三井金属は3%超の上昇となった。一方、下方修正を発表したJXは売りが優勢となり、上方修正および増配を発表した科研製薬は当面の材料出尽くし感が強まり大幅続落となった。

【来週の見通し】 波乱の展開となりそうだ。高値警戒感もあっただけに調整が入ること自体は決して悪い動きではない。しかし、金曜(27日)の後場からの日経平均の急落はここ最近にはみられなかった動き。スピード調整との見方は強いが、25日線や1万9000円を割り込むと市場心理が一気に弱気に傾く可能性はあり、一定の警戒は必要と考える。週末には米雇用統計が控えている。今年に入り同指標は良好だが、それだけに早期利上げが意識されれば米国株の上値を抑える材料となりやすい。加えて、雇用統計発表日は米株市場が休場となるため、米国株の反応を見極めたいとの見方から週後半にかけては商い自体が手控えられる可能性があり、先物主導でボラティリティが高まる展開も想定される。国内では30日の2月鉱工業生産や4月1日の日銀短観などが国内景気の回復期待を高める内容となるかどうかが注目される。

【今週を振り返る】 上昇一服で動きの荒い展開となった。週前半は前週までの強い地合いが継続し、日経平均は1万9700円台を回復した。一方、米国株が早期利上げ懸念の高まりやアナリストの投資判断引き下げを受けたテクノロジー株の下落などから弱含んだ。日本株も大台の2万円を前に高値警戒感も強まったことから徐々に上値の重い展開に。3月配当落ち日となる27日は早々に落ち分を埋める強い動きをみせたものの、先物主導で売り崩される格好で後場から急落した。日経平均は週間で274円の下落、週足ベースでは10週ぶりにで陰線を形成した。

【来週の予定】 国内では、2月鉱工業生産(30日)、2月毎月勤労統計調査(31日)、3月調査日銀短観、3月新車販売台数、法人税の実効税率引下げ(4月1日)、10年国債入札(2日)など。 決算発表は、しまむら、ニトリHD、大光、WNIウェザー、象印(30日)、シベール、ハニーズ、スター・マイカ、ニイタカ、日本エンタ、USEN、ユニオンツール、ライトオン、宝印刷、日プロセス(31日)、キユーピー、7&iHD、平和堂、ナガイレーベ、西松屋チェーン(4月2日)、あさひ、ジンズメイト、ハイデ日高、ウィズ、オンワードHD、ヤマトインタ、タカキュー(3日)などが予定している。

海外では、欧州各国が夏時間入り、フランス県議会選挙第2回投票(29日)、米2月個人所得・個人支出、米2月中古住宅販売仮契約(30日)、ユーロ圏2月失業率、ユーロ圏3月消費者物価、米1月S&Pケース・シラー住宅価格指数、米3月シカゴ購買部協会景気指数、米3月CB消費者信頼感指数(31日)、中国3月製造業PMI、米3月ADP雇用統計、米3月ISM製造業景況指数、米3月新車販売台数(4月1日)、米2月貿易収支(2日)、米3月雇用統計(3日)などが注目される。 なお、4月3日は聖金曜日で米・英・香港はじめ多くの市場が休場となる。

3月26日

2015-03-26 | 経済動向
東京市場は米国株安を嫌気し、ハイテク株中心に売り優勢の展開が予想される。全般的には配当権利付き最終日となるが、目先の下落懸念から買いは入りづらそう。アジア株も下げが予想され、先物主導で下げ幅を広げる場面がありそうだ。 個人の資金は材料性の強い銘柄へ偏る一方、日銀によるETF買いが入る可能性が高いことや、下げない日本株をみてきた買い方の押し目買いが予想される。TOPIXをベンチマークとする年金資産の配当落ちの影響をなくす先物買い(市場推計1950億円~2000億円)が引けにかけて入る可能性もあり、後場にかけて下げ渋る展開はあろう。ただ、それでも戻らなければ相場の転換点と判断してもよさそうだ。 年度のドレッシング買い(お化粧買い)は来週は入るだろうが、きょうは上記の先物買いが見られなければ、後場終盤で見切り売りが広がる展開なども想定しておきたい。

円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ175円安の19475円、ドル建ては140円安の19510円で終えた。

2月25日

2015-03-25 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり719/値下がり1005と値下がり優勢。きのうストップ高となったエーザイが連日の大幅上昇となり、全体相場を下支えした。業績修正を発表した国際帝石は減損計上による純利益の下振れよりも営業利益の上振れが好感され買いが優勢。業績上方修正を発表した古河機械金属やセントラル硝子は大幅上昇となった。ゲーム株が総じてしっかりのなか、ミクシィは5%高と大幅に上昇し、昨年12月22日以来約3カ月ぶりに5000円台を一時回復した。一方、業績下方修正を発表した日本車両やGSユアサは売りに押される展開となった。また、きょうはマザーズ市場に3社が新規上場した。そのなかでRSTECHは初値が公開価格割れと厳しいスタートとなったものの、安寄り後は買いを集めた。

3月決算銘柄の権利取りの動きはそろそろ一巡し、物色はその先を意識した展開へと移りそうだ。26日(木)に統一地方選挙・10道県知事選の告示(投開票は4月12日)を控え、きょうの株式市場では選挙関連銘柄と目されるイムラ封筒が急騰し、建設や不動産株にもしっかりの動きがみられた。介護や農業、マイナンバー、特区、カジノ関連など、テーマ性のある銘柄などの銘柄が注目を集めやすいと考える。また、きょうの引け後にはファナックがSR(Shareholder Relations)部の新設の新設を発表した。株主との対話姿勢に転じるとの観測報道で株価は大きく上昇したが、観測に沿った格好で会社側から具体的な動きが出たことで、改めて同社の変化を評価する動きが出てくるかどうかに注目したい。きょうも日経平均は下げるなかでも底堅さはみせており、上昇基調は継続している。海外市場の後押しがあれば、高値更新もじゅうぶん可能であろう。