銀右衛門文庫の経済動向

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12月11日

2015-12-11 | 経済動向
5営業日陰線も値幅調整は進む、SQは反転の契機となるか
 
東証1部の騰落銘柄数は値上がり232/値下がり1617と売りが優勢。そーせいGが商いを伴ってストップ高となったほか、カイオムもストップ高、トランスジェニックやペプチドも大幅高と、バイオ関連が大賑わいとなった。上方修正発表のTOWや証券会社が目標株価を引き上げたアリアケなども買われ、軟調相場でも好材料の出た銘柄には株価も鋭い反応を示した。一方、証券会社が目標株価を引き下げた横浜ゴムやメッセージが大幅安。決算軟調なミライアルやシーシーエスなども大きく売られた。きのう初値を持ち越したラクスは公募価格比3.3倍の初値をつけたが買いが続かず急落し、制限値幅いっぱいまで売られた。また、ネオジャパンや鎌倉新書、インベスCなど、直近上場株も売りが優勢となった。

12月に入り初日(1日)に2万円を回復した日経平均は、その約1週間後にはあわや1万9000円割れと荒れた動き。きょうは寄り付きから大きく下げたが、終値は始値を下回る水準で、これで12月4日から5営業日連続で陰線形成と、取引時間中の動きが弱い。きょうに関しては欧米市場は下げたといっても米NASDAQ総合を除けばそれほど大きな下げではなく、為替の動きだけで一気に下に持って行かれた。

ただ、値幅を伴った下げは続いているものの、ここ3営業日の東証1部売買代金は2兆円台前半と大きく増えているわけではなく、下げ方もパニック的な売られ方ではない。良くも悪くも海外次第の地合いではあるが、値幅の調整も進んでおり、FOMC前にメジャーSQが転機となって売り方の買い戻しが強まる可能性もあるとみる。きょうの下げでも1万9000円台は保ったこともあり、海外市場や為替に極端にネガティブな動きが出なければ、あすは戻りを強める展開を予想する。

東京市場はしっかりか。欧州株はまちまちの動きで米国株は上昇。原油安が続いているが、米国ではエネルギー株が買い戻されるなど、株式市場への影響は限定的となりつつある。円建てのCME225先物は大証日中終値と比べて30円高の19040円、ドル建ては95円高の19105円で取引を終えた。原油安を悪材料視せず下落が一服した米国株の動きはポジティブ材料で、日本株も買い優勢の展開を予想する。ただし全体的にはFOMCをいよいよ来週に控えた週末で積極的な売買は限られそう。メジャーSQで序盤はやや荒い動きとなる可能性はあるが、個別の材料にも乏しく、模様眺めで小動きの展開を予想する。予想レンジは19000円-19200円。

トレーダーズウエブより