銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

10月16日

2017-10-16 | 経済動向
日経平均は9連騰で10月負けなし、上値追いの流れが続くか
 
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1206/値下がり723と買いが優勢。決算が好感されたファストリやセブン&アイが大幅高。証券会社が投資判断を引き上げた花王に買いが入った。松屋やIDOMなどが決算を受けて急伸し、大幅上方修正発表のDDHDがストップ高まで買われた。一方、鉄鋼製品でもデータ改ざんがあったと報じられた神戸製鋼所が大幅安。イワキやジンズ、明光ネットなどが決算を材料に大きく売られた。1Qが営業赤字に転落したシンワアートには売りが殺到し、ストップ安で終えた。

業種別の騰落で見ると、先週は騰落率上位が上から空運、建設、陸運、サービス、その他金融で、下位は下から鉄鋼、保険、鉱業、石油・石炭、銀行となった。最下位の鉄鋼は神戸製鋼所の急落の影響が大きい。上位セクターには内需系セクターが多い。先週は、為替に関しては円安一服感が強まっており、当面は大型株を中心に、内需系セクターの選好が強まると予想する。中でも陸運セクターは夏場に調整を入れて9月以降に値固めが進んだ銘柄が多く、ここからの上昇余地は大きいと考える。

【来週の見通し】 堅調か。日経平均は11日に20年10カ月ぶりの高値をつけ、きょう13日には2万1000円台に到達した。注目の節目を抜けてきたことで、投資家心理の一段の改善が期待できる。大きな流れとしては、月後半の3月決算企業の上期業績発表への期待感が下支え要因となる中、観測報道など業績関連のリリースを手がかりに、個別物色が旺盛になると予想する。株高で投資家のリスク許容度が高まる中、出遅れセクターが物色され、全体の底上げが進む展開も期待できる。米国では一足先に決算発表が本格化するが、良好な内容が多く確認できれば、グローバル市場でリスク・オンムードが強まる展開も想定される。国内では22日が衆議院選挙の投開票日となるが、各種メディアでは与党の優勢が報じられている。政権安定への期待もマーケットにはポジティブに作用し、総じて下げづらい地合いが続くと予想する。

【今週を振り返る】 強い動きとなった。10日近辺で警戒された北朝鮮の軍事行動がなく、海外市場もおおむね堅調な動きが続いたことから、前週の強い流れが継続した。大型株が上昇をけん引する中、日経平均は連日で年初来高値を更新する展開。11日には約21年ぶりの高値をつけ、先高期待が一段と高まった。その後も衆議院選挙の序盤の情勢で与党優位が伝わるなど、株高を後押しする材料が出てきたことから、買いの勢いは緩まず。13日には大幅高で21000円台を回復した。日経平均は今週も負けなしで9日続伸。週間では約464円の上昇となり、週足では2週連続で陽線を形成した。

トレーダーズウエブより

10月12日

2017-10-13 | 経済動向
米国株反落は重しも底堅い展開か
 
東京市場はもみ合いか。欧州株はまちまちで米国株は軟調。米国では決算を発表した金融株が売りに押される展開。主要3指数はそろって取引時間中の史上最高値を更新したものの失速し、下落で終えた。ドル円はポンド乱高下の影響を受けたが足元では112円20銭近辺と、きのうの取引時間の水準からはやや円高といった程度の動き。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて30円高の20980円、ドル建てが65円高の21015円で取引を終えた。

序盤はSQに絡む売買で荒い動きが出てくる可能性もある。米国株は下げたとはいえ下げ幅は小幅で、決算で下げたシティグループやJPモルガン・チェースも、決算内容自体は良好であった。海外からは買い材料には乏しいものの、大きく売る材料もない。きのう決算を発表したファーストリテイリングやセブン&アイはADRでは上昇している。週末で積極的に上値を追うような流れにはなりづらいとみるが、日本株は足元の地合いの強さもあり、底堅い動きが続くと予想する。日経平均の予想レンジは20850円-21050円。

10月11日

2017-10-11 | 経済動向
IMFが世界経済の見通しを引き上げ、堅調相場が継続か
 
東京市場は堅調か。欧州株はまちまちも米国株は上昇。IMFが世界経済の成長率見通しを引き上げたことが好感され、ダウ平均は史上最高値を更新した。ドル円は米長期金利の低下を受けて111円台をつける場面があったが、足元では持ち直し、112円30銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて15円安の20815円、ドル建てが25円高の20855円で取引を終えた。

ドル円がやや円高方向に振れている点は指数の重しとはなりそうだが、米国株高を支えに良好な地合いは続くと予想する。北朝鮮に特段の動きが出ていないことも株式の買い安心感を強める。寄り前には8月の機械受注が発表されるが、内容が良ければリスク選好ムードは一段と高まるだろう。東京時間で円高一服感が強まれば、2015年の高値20952円も視野に入ると予想する。日経平均の予想レンジは20780円-20950円。

10月5日

2017-10-05 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は値上がり597/値下がり1341と売りが優勢。ビール株に資金が向かい、アサヒGHDやサッポロHDが大幅上昇。クロマグロの完全養殖に関する日経新聞の記事を手がかりに、フィード・ワンや日本水産が値を飛ばした。上方修正発表のリーバイスや証券会社の新規カバレッジが好感されたKOAなども大幅高。一方、きのう急伸のジャパンディスプレイは大きく売られる展開。エスプールは決算が売り材料となって急落し、下方修正を発表したファステップスなども弱い動きとなった。きょうは3社が新規上場したが、大阪油化は高い初値をつけた後も買いが入ってストップ高、公開価格割れのMSコンサルはもみ合い、ウェルビーは初値は高かったがその後は失速と三者三様の動きとなった。

日経平均はきのう同様、米国株高を受けて買い先行から失速しながらも、下げ渋って終値ではプラスを確保した。両日とも引け間際の買いが指数を押し上げている。個別では直近急伸銘柄の多くが利益確定と思われる売りに押されており、高値圏にある日経平均も調整が入っておかしくない局面。9月前半までの地合いであれば、きのうときょうは下げていたのではないかと思われる。また、手がかり難の地合いでも、新興市場は弱かった。幕合いつなぎ的な資金は新興市場ではなく、ニッチな水産・農林セクターに向かい、日本水産の株価を押し上げることで指数の上昇に貢献した。日経平均採用銘柄を中心に、大型株優位の流れが一段と強まりそうな雰囲気がある。あすに関しては、三連休前に加えて米雇用統計を控えた週末で、連休明けの10日は北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日と衆議院選の公示日が重なるなど、相場のかく乱材料が満載。引き続き様子見姿勢の強い展開を予想する。とはいえ、今週はこれらを意識しながらもきょうまでしっかりの動きが続いた。また、連休明けは不透明感の払しょくから、比較的強い動きも期待できる。大きな動きがあるとすれば上方向の可能性が高く、意外高の展開も想定しておきたい。

トレーダーズウエブより

10月4日

2017-10-04 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1172/値下がり759と買いが優勢。証券会社の投資判断引き上げを受けてアドバンテストが7%超の大幅上昇。マクロミルもリポートを手がかりに急伸した。仮想通貨関連が賑わい、フィスコやインフォテリアなどが商いを伴って大幅高。ベインキャピタルによるTOBに賛同の意を示したアサツーDKの株価は、TOB価格を上回る上昇を見せた。一方、クリエイトSDHや象印マホービンが決算が売り材料となり大幅安。下方修正発表のしまむらは前場は下げ渋ったものの後場に売り直された。連日騰勢を強めていたGNIはきょうは一転大きく売られる展開となった。

日経平均は大幅高で年初来高値を更新した。上げ度合いの割には値下がり銘柄は結構多く、東証一部の売買代金も2兆円台前半とやや盛り上がりには欠ける。ただ、テクニカル的には2015年高値の20952円まではそれほど大きな抵抗はなく、ここからはスルスルと上昇が続いても不思議ではない。米国株のように過熱感をさほど強めることなく息の長い上昇が続くのかもしれない。米国ではきのう発表されたISM製造業景況指数は非常に強い内容となった。今晩は新車販売台数が注目されるくらいだが、あす以降もISM非製造業景況指数や製造業受注、雇用統計など今週は指標発表が多い。ドル高・円安基調は維持される可能性が高く、あすはきょうの反動があったとしても底堅い展開を予想する。下はきょう上回った節目の20500円が一定のサポートになるだろう。物色ではキーエンスや安川電機など、海外投資家が好みそうで、かつ、右肩上がりの基調が続く銘柄が相場のけん引役になると考える。また、不動産株のあすの動きは要注目。直近では日経平均が高値を更新した9月21日に、やはり三井不動産や三菱地所が特段の材料なく急伸しており、安値圏で間を置かず強い陽線が2本立った。今年は期待を裏切る動きが続いているが、そろそろ本格的に戻りを強める可能性がある。

10月4日について

東京市場は堅調か。欧米株はそろって上昇。良好な地合いが継続した。米国では自動車販売の好調が確認されたことなどが買い材料となり、主要指数の最高値更新基調が続いた。ドル円は小動きで足元では112円80銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて75円高の20675円、ドル建てが105円高の20705円で取引を終えた。

良好な米国の経済指標を確認しながら米国株の強い上昇が続いており、日本株も高値更新が続くと予想する。きのう節目の20500円を難なく突破し、きょうも外部環境は良好であることから、先高期待は高まりやすい。ドル高の勢いがやや弱まっている分、値動きとしては落ち着いたものになりそうだが、売り込みづらい相場環境の中、20500円より上での値固めが進むと考える。日経平均の予想レンジは20600円-20800円。