銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



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あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

10月31日

2013-10-31 | 経済動向
東京株式市場は方向感に乏しい展開か。米国株の上昇一服や日銀金融政策決定会合の結果待ちのスタンスから、前日終値を意識した展開が予想される。一方、ドル円相場が円安方向への持ち直していることで主力株の一角が買われる公算が大きく、指数の下支え要因になる。ガンホー株の急落をきっかけに主力のゲーム関連株に連想的な売りが波及した。エナリスやアドウェイズなども軒並み安となっており、新興株全体に売りが波及する警戒感が出てきたところだ。一方、12月は1年間のなかでも、大型株の上昇パフォーマンスは良好である。新興株から主力株に上手くバトンタッチできるかが、11月前半にかけての注目処となろう。

日経平均株価の予想レンジは14430円-14520円。

25日線(14381円)の下落が続くなかで伸び切れない公算が高く、14500円を挟んでもみ合いが予想される。前日の陽線と並ぶ足が形成され、あすの5日線(14359円)の強い上昇で一段高をイメージしたい。週足の一目均衡表では、遅行線が当時の株価に接近しており、逆転の売りサイン(遅行線が当時の株価を下回る)を回避できるかの正念場。今週から2週続く転換線(14112円)上昇で、反発基調を強められるかがポイントとなる。

30日のNY株式相場は上昇一服。ダウ平均は前日比61.59ドル安の15618.76ドルで終了した。FOMC声明では月間850億ドルの資産買い入れ額は維持され、「縮小開始前にさらなる証拠を待ちたい」「経済は緩やかなペースで拡大を継続」と発表された。市場予想通りの結果に材料出尽くしムードが広がり、一時105.83ドル安まで下落する場面があった。
 
NASDAQは前日比21.72ポイント安、S&P500は8.64ポイント安で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ30円高の14570円、ドル建ては50円高の14590円で終えた。 



10月30日

2013-10-30 | 経済動向
東京株式市場は反発が予想される。米ダウ平均が史上最高値を更新したことで、日本株に対する出遅れ感が意識されそうだ。円高一服も買い方の心理的な支援材料となる。一方、米FOMCの結果を前に最後まで上昇が続く展開は想定しづらく、日経平均で14500円以上からの上値は重くなる公算が大きい。ただ、米FOMCの結果はある程度織り込まれており、取引時間中は上値を伸ばす場面はあるだろう。堅調な業績内容でもネガティブな株価の反応に警戒感はあるが、持たざるリスクを感じ始める頃合いでもあり、投機筋以外にも指数先物で手当てする動きが強まりそうだ。
 新興国経済で恩恵を受けそうなセクターよりも、目先的には通信サービス・電気機器・精密セクターなどIT関連株への注目度が高まる局面だろう。

日経平均株価の予想レンジは14440円-14530円。

5日線(14344円)が下げ止まるタイミングに入っており、一目均衡表では転換線(14443円)に値する直前の大陰線(10/25)の高値を早期に上回る動きなどが必要な局面である。週足の一目均衡表では、遅行線が当時の株価に接近しており、逆転の売りサイン(遅行線が当時の株価を下回る)を回避できるかの正念場。今週から2週続く転換線(14112円)上昇で、反発基調を強められるかがポイントとなる。ただし、11月第3週(11/18~22)には基準線が下げに転じるリスクがある点には注意が必要だ。基調に変化が生じやすいのは、11/7、14-18などがある。

29日のダウ平均は終値ベースで史上最高値を更新した。前日比111.42ドル高の15680.35ドルで終了。米10月消費者信頼感指数が市場予想より弱かったものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和政策が維持されるとの見方から、買い優勢の展開が続いた。
 
NASDAQは前日比12.21ポイント高、S&P500は9.84ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ145円高の14485円、ドル建ては170円高の14510円で終えた。 

クロージング

2013-10-29 | 経済動向
売買代金首位のコマツは、業績下方修正がネガティブサプライズとなった。資源価格の低迷により、鉱山向けの機械需要が中南米、オセアニア、インドネシアを中心としたアジアなどで期初想定を大きく下回る水準で推移。建設機械などの販売数量の減少に加え、産業機械他部門では需要が低迷しているワイヤソーの在庫にて、将来リスクに対する損失などを見込み、14.3期の営業利益予想を3050億円→2100億円(前期比1%減)に減額した。この決算を受けて、野村では、鉱山機械が下げ止まるまでは利益が変動しやすく、株価が上がりにくいと想定。レーティングを「Buy」→「Neutral」、目標株価を2780円→2350円に引き下げた。また、ゴールドマンサックスでは、鉱山機械の事業環境悪化が早晩解消される見込みはなく、今期大幅な数量増を遂げた日本は来期に反動減へと転じると予想。投資判断を「買い」→「中立」に、目標株価を2700円→2300円に引き下げた。先行きも厳しいとの見方が多く、株価は終始安値圏で推移した。

一方、フジクラやキーエンス、日立国際といった好決算銘柄は買いがしっかり入っており、内容を精査した選別物色が前日よりも一層強まった印象を受ける。引け後に発表された決算ではファナックが注目を集めそうだ。13.4-9月期の売上高は前年同期比18%減の2161億円、営業利益は同26.5%減の748億円。主力のFA部門は堅調に推移したものの、ロボット部門とロボマシン部門が大幅に落ち込んだ。これを受けて、14.3期の売上高を4983億円→4304億円、営業利益を1848億円→1478億円に減額修正。業績不安は事前から伝わってものの、市場予想(売上高4561億円、営業利益1607億円)を下回る見通しが嫌気される可能性が高い。指数の寄与度が高いだけに、明日の相場の動向を左右する銘柄となりそうだ。

10月25日

2013-10-25 | 経済動向
東京市場は米国株の上昇を受けて買い優勢のスタートか。一方、ドル円の1ドル97円台が定着しつつあるムードが上値を抑える要因となり、買い一巡後は方向感に乏しい展開が予想される。決算銘柄に資金が集中しやすく、週末要因や来週のFOMCなどを控え、全体的には盛り上がりに欠けよう。主力株への物色はまちまち。新興株の上昇で潤った短期資金が東証一部などに属する中小型株へシフトしており、伸び悩む指数を横目にきょうも幅広い物色が予想される。

日経平均株価の予想レンジは14395円-14540円。

転換線(14536円)から25日移動平均線(14439円)のレンジ推移が想定される。10/8安値(13748円)を起点とした上昇波動は、14200円~14300円処をサポートにして、直近高値(14799円)更新につながるN字波動を描いてくる可能性はある。一方、6月安値(12415円)と8月安値(13188円円)付近と直近安値(13748円)を通る下値支持線に向けて再び調整が入るシナリオも想定しておきたい。そのケースでは、5月高値から急落したときにサポートになった100日移動平均線(13957円)が足元は上昇局面に入っているため、上記の下値支持線と重なる意味でも再びサポート水準として意識されるだろう。ただし、もち合いが長引けば上振れ期待同等の下振れリスクは残る。

24日のNY株式市場でダウ平均は反発。前日比95.88ドル高の15509.21ドルで終了した。中国10月HSBC製造業PMIが市場予想を上回ったことから、中国での需要回復が期待された。米新規失業保険申請件数が市場予想より悪化したものの、カリフォルニア地域でのシステム障害が続いている影響との見方から、相場への反応は限定的だった。
 
NASDAQは前日比21.89ポイント高、S&P500は5.69ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ65円安の14415円、ドル建ては30円安の14450円で終えた。 



10月23日

2013-10-23 | 経済動向
東京市場は堅調な展開が予想される。米雇用統計の発表を通過したことで日本株の出遅れ感を意識する買い物が増えてきそうだ。ドルの先高期待はやや後退しており、むしろ日経平均先物とユーロ円の動向に着目か。米金利低下で新興国市場の上昇、円安が絡んでくれば、上値を試す場面も見られる公算が高い。ただし、顕著な売買代金の増加は見込みづらく、業績面の材料や指数は値がさ株頼みだろう。

日経平均株価の予想レンジは14750円-14920円。

転換線(14249円)の強い上昇をきっかけに9月高値(14817円)、強いては7月高値(14953円)以降の抵抗線を上回れるかが焦点となる。早期に上に抜け出せないと25日線の上昇が止まり、一目均衡表では遅行スパンの逆転を伴う日柄調整が11月頃まで長引く可能性が高まる。短期的な上値メドは、6/13安値(12415円)~7/19高値(14953円)までの上昇幅2538円を、8/28安値(13188円)から当てはめた15726円処が予想される。基調に変化が生じやすいのは、10/24、11/7、14-18。

22日のダウ平均は前日比75.46ドル高の15467.66ドルで終了した。発表が遅れた米9月雇用統計で非農業雇用者数が市場予想を下回ったものの、現行の量的緩和(QE)政策が当面継続するとの期待感が先行する格好となった。一時は125.90ドル高まで上昇する場面があったが、15500ドルの節目が上値で意識された。
 
NASDAQは前日比9.52ポイント高、S&P500は10.01ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ60円高の14770円、ドル建ては105円高の14815円で終えた。