銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

2月28日

2013-02-28 | 経済動向
東京市場は朝方から買い優勢の展開が予想される。欧米株高に加え、海外ではCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)やシカゴ・オプション取引所のVIX指数(恐怖指数)などが大幅続落となった。米金融株が買われた流れを受けて、メガバンク中心に証券や建設、不動産株などが相場をけん引か。一方、為替は円安方向に少し戻してはいるものの、25日線を割り込んでいる大手自動車株やハイテク株などの外需・輸出関連株は比較的戻りが鈍くなると想定したい。
全体的には海外株高を織り込んだあとの上値追いには、取引時間中の円安やアジア株高などの支援材料が必要であろう。大型投信の設定や月末ドレッシング買い期待、MSCIのリバランスによる買い需要など注目材料は多い。

日経平均の予想レンジは11300円-11445円。昨日は陰線安値引けとなったが、短期の上昇チャネル内を概ね維持しておりトレンドに大きな変化ではない。もみ合い基調がもうしばらく続く可能性もあるが、25日線(11192円)や基準線(11051円)の上昇基調を背景に上放れにつながるかが短期的な焦点だ。まずはきょうの転換線上昇で反発できるかが注目される。

27日のダウ平均は175.24ドル高の14075.37ドルと5年ぶりの高値で終了。一時は204ドル高まで上昇する場面があった。FRB議長による下院証言で、2016年までに失業率が6%台まで回復しない可能性を指摘し、現在の金融緩和政策で経済を支援すると示したことが好感された。また、政局混乱が警戒されるイタリア国債入札で需要が堅調だったほか、ボルカールールが完了するのが2013年下半期以降にずれこむとの報道を受け、GSやモルガンスタンレー、JPモルガンなどの金融セクターに買いが入った。
 
NASDAQは32.61ポイント高、S&P500は19.05ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ185円高の11445円、ドル建ては200円高の11460円で終えた。

トレーダーズウエブより

2月27日

2013-02-27 | 経済動向
東京市場は戻りが鈍く弱含む展開か。バーナンキ米FRB議長の議会証言を手掛かりにダウ平均は3ケタの上げ幅とはなったものの、それ以外の指数や円相場の反応はたいしたことはない。米国株高に序盤はポジティブに反応する可能性はあるが、イタリア情勢を背景とした欧州株の不安定な動きや、中国市場の調整などは気がかりだ。今晩のイタリア国債の入札なども手控え材料の要因となろう。あすは野村による大型投信の設定があり下支え要因となる一方、戻り売りが意識され上値は限定的か。

日経平均の予想レンジは11300円-11390円。短期的な焦点は25日線(11170円)や基準線(11051円)の上昇基調を背景に、もみ合い基調から上放れにつながるかどうか。一方、2/25の陽線の両サイドにマドが開いた状況で、25日線(10571円)などの下方の節目を割り込むケースなどはアイランドリバーサルの売りサインが濃厚となるため要注意だ。 

26日のNY株式市場は大幅反発。ダウ平均は115.96ドル高の13900.13ドルで終了した。12月S&Pケースシラー住宅価格指数や1月新築住宅販売件数の結果が堅調だったことが好感され、パルトグループやDRホートンなど住宅建設株に買いが目立った。また、前日の反動に加え、FRB議長が上院銀行委員会の証言で量的緩和策について継続を示唆したことから、早期に縮小・終了との懸念が払しょくされた。
 
NASDAQは13.40ポイント高、S&P500は9.09ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ35円安の11375円、ドル建ては30円安の11380円で終えた。

トレーダーズウエブより

2月26日

2013-02-26 | 経済動向
東京市場は大幅安か。イタリア総選挙を通じた財政情勢への懸念から米国株が大幅安となっており、日本株も全面安スタートが予想される。為替市場でも円売り・ドル買いの巻き戻しが一気に起きており、取引時間中を含めた円高への動きには警戒か。アジア市場の下げや欧州株安への懸念も戻り鈍くする要因になろう。JT株の政府による売り出しなども、ネガティブに捕らえられる公算が高い。

日経平均の予想レンジは11150円-11360円。上昇基調が続く25日線(11144円)や基準線(11051円)を安値で意識できるかが注目される。一目均衡表では昨日は遅行線が位置する当時1/18と同じような動き(マド開け陽腺)となり、きょうも遅行線が位置する1/21と同じ展開(陰線)となる可能性がある。そういった意味では、高値更新とはなったものの、もみ合い基調がしばらく続くとみることもできる。短期的に重要な上値の節目は2008年3月安値11691円処。変化日として重要なのは3/11-12前後となる。

25日のダウ平均は216.40ドル安と急落。序盤は81.01ドル高まで上昇する場面もあったが、イタリアの財政再建が懸念され14000ドルを大幅に割り込んで終えた。イタリア総選挙で減税と反緊縮財政を掲げるベルルスコーニ陣営が上院で優勢との見方や、再選挙の可能性が伝わり、売り圧力を強める結果となった。NASDAQは45.57ポイント安と大幅安、S&P500は27.75ポイント安で終了した。
 
円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ465円安の11185円、ドル建ては455円安の11195円で終えた。

クロージング

2013-02-22 | 経済動向
新規失業保険申請件数の悪化や量的緩和策(QE)の早期縮小・終了の可能性が警戒され、米市場では利益確定売りが出やすいセンチメントとなった。この流れを受けて東京市場も終日軟調に推移するかに思われたが、先物主導で後場は堅調に推移した。売買代金上位につけた金融株は軟調ながら、ファストリやファナックといった指数の寄与度が高い銘柄が相場を押し上げた。TOPIXは小幅高、東証1部の値上がり銘柄数が573にとどまっているところから、日経平均の上げ幅ほど地合いの強さは感じられなかったが、売買代金が5日ぶりに2兆円を回復したことは前向きに捉えられる。

来週はもみ合いから上放れの展開とみている。日経平均は2/6の高値(11498.42円)、2/20の高値(11510.52円)と11500円付近で頭打ちとなっている。一方、サポートラインとみられる25日線(11113円)は切り上がってきており、上下ともに節目に近づいていることから、日米主要会談明けとなる週初の動きが方向性を探るうえで重要視されよう。TPP交渉に関して条件付き参加、農業関係者への配慮につながるような内容が出ればポジティブな反応がみられそうだ。為替やシェールガスに関する話題も気になるところ。また、週内にも決まるとの声がある日銀総裁人事については、どの候補者が総裁に就いても金融緩和の流れに変化はないといわれているが、元財務次官の武藤敏郎・大和総研理事長に決まった場合は、他の候補者よりも金融緩和に積極的でないとして短期的に失望売りが広がる可能性がある。経済指標では、国内で1月鉱工業生産、1月住宅着工・建設受注(28日)、1月労働力調査・有効求人倍率(1日)、海外では米1月新築住宅販売件数、米2月消費者信頼感指数(26日)、ユーロ圏1月消費者物価指数、米10-12月期国内総生産(28日)、ユーロ圏1月失業率、ユーロ圏2月消費者物価指数、米1月個人所得・個人支出(1日)などが注目される。


2月22日

2013-02-22 | 経済動向
東京市場は欧米株安や円高を受けて軟調な展開が予想される。売り一巡後は買い戻しが予想されるが、昨日同様に取引時間中は先物売りと円買いを絡めた取引が主導する可能性が高い。中国市場も弱い展開が予想され、裁定解消売りなどの影響で下げ幅を広げる場面もありそう。信用買い残の積み上がった銘柄などには売り圧力が強い。
 一方、通信や小売セクターなどの内需株への下値買いは継続しそうだ。エービーシー・マート(2670)、ニトリHD(9843)、しまむら(8227)、吉野家HD(9861)など円高メリット株の反応も試されそうだ。

日経平均の予想レンジは11140円-11290円。1/24安値を起点とした右上がりの下値支持線や、一目均衡表の転換線(11287円)などを終値・ザラ場ベースで維持できるかが焦点となる。遅行線が位置する当時の局面は株価がもみ合った経緯があり、足元も同様、目先はもみ合いの推移にとどまる可能性は高いといえそう。一方、RSI(9日)は48.0%まで低下した。1/23安値時に付けた46.5%を下回ると、調整色を強める可能性が高まる。

21日のダウ平均は46.92ドル安の13880.62ドルで終了した。発表された経済指標がまちまちの結果となるなか、ダラス連銀総裁がQE3の効果について懐疑的な見方を示すなど量的緩和策の早期縮小・終了の可能性が高まり警戒感を誘った。引けにかけて下げ幅を縮小したものの、素材やハイテク、金融セクター中心に下げ相場全体の重荷となった。
 
NASDAQは32.92ポイント安、S&P500は9.53ポイント安で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ50円安の11270円、ドル建ては30円安の11290円で終えた。

トレーダーズウエブより