銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

4月19日

2016-04-19 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は値上がり209/値下がり1696と売りが優勢。全面安のなか、若築建、ヤマックス、日本鋳鉄管などが大幅高。建設や土木、資材関連、建設コンサルなど、復興に関連すると目される銘柄には強い買いが入った。1Q業績好調観測が報じられたモバファクが急伸し、新作ゲームの好調が伝わったアクセルマークはストップ高まで買われるなど、ゲーム株の一角が強く、DWTIやシンバイオなどバイオ関連にも買われる銘柄が目立った。一方、地合いが急速に悪化するなか、下方修正発表のナガオカや今期減益見通しのレイがストップ安まで売られる展開。3Q営業減益のゲンキーや月次軟調のJフロントが大幅安となった。

円高・原油安・震災影響の深刻化と日本株にとってネガティブな材料が続出し、きょうの日経平均の大幅下落は仕方のないところ。今晩の米国株の動向が目先の方向性の鍵を握る。米国にとっては円高(ドル安)はむしろポジティブで、震災は日本の独自要因。原油の増産凍結が見送られたことに対して米国株がどのような反応を見せるか。大きく下げた場合、短期的にはグローバル市場でリスクオフの流れとなりやすく、相対劣位にある日本株には買いが入りづらい。外需を中心に主力株は敬遠され、政策期待に絡む銘柄などが消去法的に買われる展開か。

一方、米国株のネガティブな反応が限定的の場合は、押し目買いが入りやすくなると予想する。内需小型株には引き続き資金が向かいやすく、一段の円高とならなければ、外需が買われる展開もあるとみる。G20で為替介入には釘が刺された格好となったが、さらなる円高進行を日本が容認できるかというとそれも厳しい状況。震災対応も急務のなか、政府と日銀が歩調を合わせて円高阻止に向けた対策を打つ可能性もある。きょう日経平均が大きく下げるなかでもマザーズ指数がプラスで終えたのは頼もしい限りで、新興市場の堅調は引き続き日本株の下支え材料となる。日本は一気に売り材料満載となったが、グローバル市場までリスクオフとならなければ、日本株にも復活の芽は残されていると考える。

4月18日

2016-04-19 | 経済動向
東京市場は軟調か。G20では円安誘導をけん制する見方が示されドル円は急速に円高に振れる動き。産油国会合では増産凍結の合意には至らず、資源国通貨が急落している。先週の日本株急伸をもたらした円安・原油高の流れが一変しており、厳しい展開が想定される。熊本の震災長期化による企業業績への懸念も警戒材料となる。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて155円安の16605円、ドル建てが110円安の16650円で取引を終えた。日本株は先週の大幅上昇でセンチメントが急改善したにもかかわらず、はしごを外された格好となり、特に前半は売り圧力が強まりやすい。ドル円の動向が要注目で、東京時間で円高がさらに進むのか、それとも踏みとどまる動きとなるのか、それによって指数の押しの深度も大きく影響を受けると考える。ただ踏みとどまったしても、原油安の欧米株式市場への影響を見極めるまでは買いは入りづらく、きょうは終日上値の重い推移が続くと予想する。日経平均の予想レンジは16450円-16700円。

トレーダーズウエブより

4月4日

2016-04-04 | 経済動向
東京市場はもみ合いか。3月雇用統計の内容を好感して米主要3指数はそろって上昇。一方、為替市場ではドル安・円高が進行し、足元のドル円は111円80銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて20円安の16160円、ドル建てが30円高の16210円で取引を終えた。米国株高を円高が相殺する格好となり、日本株は動きづらい地合いが想定される。先週4月1日の日経平均の大幅下落は長くもみ合いを続けた後に出た動きであることから、目先は下値模索の展開となりやすい。一方、3月日銀短観が失望材料となったことで、追加の経済対策などへの期待は高まる。上値では戻り売り、下値では押し目買いがそれぞれ待ちうけており、上下に振れる場面はありながらも、先週末の終値を挟んで方向感に乏しい展開が続くと予想する。日経平均の予想レンジは16000円-16300円。

トレーダーズウエブより

4月3日

2016-04-04 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は値上がり70/値下がり1860と売りが優勢。18年度に売上高を10兆円へ拡大する目標は取り下げたパナソニックが急落。業績悪化の日本板硝子が大幅反落したほか、電子部品株や自動車、電機セクターなどの主力株が軒並み売られた。一方、日本郵便の在宅患者向け薬宅配で提携と報道のメディカルシステムネットワークがストップ高となったほか、ビットコイン取引所運営の米Paywardへ出資する覚書を締結したと発表したマネーパートナーズグループが大幅高。セルロースナノファイバーの商業生産を2017年4月から始めると発表した中越パルプは大商いとなり、年初来高値239円に迫る場面があった。

【来週の見通し】 良くも悪くも波乱含みの展開か。米3月雇用統計の結果を通じて、足元まで上昇が続く米主要指数の反応が気掛かりだ。ダウ平均やS&P500は年初からの急落前の高値近くに戻していることや、ナスダック指数は三尊天井を形成した際のネックラインの上値のフシまで戻した。つまり、材料次第ではいつ反転下落に転じても不思議ではなく、その動きに日本株が追随する展開となると短期的にはネガティブなシナリオが想定される。このところ注目度が低下している上海総合指数のさえない動きも注意が必要となる。 週末は4月限オプションSQ算出日で、それまでは薄商いのなか思惑的な売買が相場を左右しやすい。日経平均はもみ合い相場を下回ったことで、外部環境次第では変動幅が予想以上に大きくなるシナリオも想定しておきたいところだ。 一方、名実ともに新年度相場に入った。ゆうちょ銀行など大口投資家の資金流入が期待できることに加え、下値ではGPIFなどの買いが入る。当面は財政政策や追加緩和期待が心理的な下支え要因となる一方、企業業績の利益下振れリスクを背景に日本株を売り続けてきた海外投資家の動向がカギを握る。 日経平均株は25日線を下回り、もみ合い相場からいったん下放れる格好となった。心理的節目の16,000円~16350円処はサポートになりやすいが、短期的には調整が長引く可能性が高くなった局面といえる。週明け早々に反発に転じ、反発の大きさ次第では直前のもみ合いレンジに復活する可能性も小さくない。下値メドは1/21安値(16017円)処、1/21安値から2/1高値(17905円)までの上昇幅(1888円)を3/14高値(17291円)からの下落幅とみた15403円処などが考えられる。15403円処までの調整でおさまれば下値固め(二番底)の範ちゅうだが、2/12安値を下回ると下値模索につながる公算が大きい。

【今週を振り返る】 日経平均は買い先行のあとは週後半にかかて下げ幅を広げた。権利付き最終日の28日は円安一服で17000円を割り込む場面があったが、引けにかけては権利取り狙いの買いやTOPIX主導で上昇基調を強める展開となった。29日は配当落ちの影響で下げて始まるも、三井不や住友不など不動産株が強い動きとなり、全般的に底堅く推移した。一方、米追加利上げを慎重に進めると強調したイエレンFRB議長の講演を好感して米主要3指数が上昇したものの、30日の東京市場は円高進行で日経平均は4日ぶりの17000円割れ。年度末となった31日は欧米株高を好感して買い先行だったが円高への動きが上値を抑え、後場はお化粧買いへの思惑も後退し、日経平均は25日線を割り込んで取引を終了。名実ともに新年度相場入りとなった4月1日は3月調査の日銀短観の悪化で景気への不透明感が強まり、主力大型株が軒並み大幅安。日経平均は今年4番目に大きい下げ幅となり、約1カ月ぶりの水準に落ち込んだ。

トレーダーズウエブより