銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

6月27日

2014-06-27 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり863/値下がり746と値上がり優勢。主力銘柄では、燃料電池車を2014年度中に日本で市販すると発表したトヨタがしっかり。アイフルやケネディクスといったリフレ関連株に短期資金が流入。三菱UFJが目標株価を引き上げた富士通は年初来高値を更新した。配当権利落ちのキヤノンやブリヂストンなどは軟調。新興市場銘柄では日本通信やミクシィなど下げが目立つ中、上場3日目のフリークアウトは堅調に推移した。売買代金は1兆7340億円と4営業日連続で2兆円を下回った。個別で買いが入ったところでは、水素ステーション関連として三菱化工機や中国工業などが人気化。自社株買いを発表した戸田建設が年初来高値を更新した。一方、株主優待の権利落ちでPGMは大幅安。前日まで2日連続ストップ高となっていた日本MDMは利益確定売りに押された。

米株高を除くと材料に乏しく、朝高後は円高基調やテクニカル的な過熱感、明日発表される5月失業率・有効求人倍率や5月全国消費者物価指数を見極めたい市場参加者に手控えムードが広がった。相場の膠着感が強まったことで主力大型株よりも中小型の材料株物色への意識が高まっているところに、トヨタが2014年度中に燃料電池車を日本で市販するとのニュースがうまくはまった感がある。岩谷産業を筆頭に燃料電池・水素ステーション関連株が軒並み上昇。新興市場銘柄に下落が目立つだけに、短期資金が一気にシフトしてきたようだ。日経平均ボラティリティー指数は16.31と、2011年2月10日につけた16.16以来約3年4カ月ぶりの低水準を記録。週末を前に明日も小幅な値動きが想定され、燃料電池関連株の人気が継続するか注目したい。

東京市場は小安い展開となりそうだ。日経平均株価の予想レンジは15200円-15350円。米株市場の下落や為替市場でやや円高が進んでいることが重しとみられる。寄り付き前に発表される5月失業率・有効求人倍率や5月全国消費者物価指数が市場予想を下回る内容となれば、週末を控えていることも重なって手仕舞い売りが加速する可能性がある。外部環境などから本日も主力大型株に買いを入れにくい状況で中小型株優勢の相場が想定され、前日人気化した水素ステーション関連株のほか、1Q決算が出始める小売株などが注目を集めそうだ。

26日のNY株式相場は反落。米セントルイス連銀総裁の発言を受けて、早期利上げへの警戒感が浮上したことが嫌気された。ダウ平均は前営業日比21.38ドル安の16846.13ドルで終了した。 NASDAQは前営業日比0.71ポイント安の4379.05ポイント、S&P500は前営業日比2.31ポイント安の1957.22ポイントで終了した。 円建てのCME225先物は日中終値と比べ10円安の15310円、ドル建ては15円高の15335円で終えた。

6月25日

2014-06-25 | 経済動向
東京市場は売り優勢の展開となりそうだ。日経平均株価の予想レンジは15200円-15350円。カタリスト不足で下落した米株市場が重しとなるほか、サッカーW杯で日本代表がグループリーグ敗退が決まったこともセンチメント悪化につながるだろう。昨晩閣議決定した政府の新成長戦略は、既に伝わっていた内容と同じでサプライズがなかった。期待されていた法人実効税率は現行の35%程度から20%台に引き下げる方向性を打ち出したが、明確な期間を示していないため、相場上昇の起爆剤とはなりにくい。軒並み下落しているADRの動向から大型株に買いが入れにくい状況で、前日と同様に中小型株が選好される可能性が高い。初動段階にある3Dプリンター関連、ポジティブなニュースが散見されるバイオ関連などが人気化しそうだ。

24日のNY株式相場は下落。好調な経済指標を背景にプラスに転じる場面もあったが、高値警戒感から買いは続かず、安値圏で取引を終えた。ダウ平均は前営業日比119.13ドル安の16818.13ドルで終了した。 NASDAQは前営業日比18.32ポイント安の4350.36ポイント、S&P500は前営業日比12.63ポイント安の1949.98ポイントで終了した。 円建てのCME225先物は日中終値と比べ60円安の15340円、ドル建ては30円安の15370円で終えた。

6月24日

2014-06-24 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり929/値下がり715と値下がり優勢。主力銘柄では、連日で年初来高値を更新したアイフル以外は軟調なものが多く、20日の株主総会で目新しい材料が出なかったソフトバンクが下落。トヨタが6000円台を割り込み、独ダイムラーとメキシコで小型高級車を共同生産と報じられた日産も後場に下げに転じるなど、自動車株の下げが目立った。新興市場ではサイバーダインや日本通信、ユーグレナなどが買われ、ミクシィが売られた。売買代金は1兆8216億円と3営業日ぶりに2兆円を下回った。個別で買いが入ったところでは、ゴールドマンが強気のスタンスを継続したオリンパスが約4ヵ月ぶりに年初来高値を更新したほか、オリックスが買収する方針を固めたと報じたアークはストップ高。一方、高血圧症治療薬「ブロプレス」の臨床研究や販促に不適切な関与が伝わった武田薬品、自社株買いの完了で材料出尽くしとなったアマダなどの下げが目立つ。

米株市場での高値更新や中国の経済指標の好転が下支えとなったが、イラクやウクライナ情勢への懸念、原油高や円高、明日発表予定の政府による経済財政運営の基本方針や成長戦略を見極めたいとの姿勢が商い手控えムードを強めた。売買代金2兆円割れとなると短期資金は値動きの良い中小型株へシフトしており、明日も政府発表をにらみながら材料株物色が中心となるだろう。主力株では原油高のメリットを受けるとの思惑から資源・エネルギー関連などに矛先が向かいそうだ。

東京市場は小安い展開となりそうだ。日経平均株価の予想レンジは15250円-15400円。米株市場に目立った動きがなく、カタリスト不足の中で利益確定売りが出るとみられる。ただ、投資余力が増した個人投資家が下値で買いを入れることが想定され、値幅の狭い動きから次第に様子見ムードが強まると考える。ADRは総じて軟調で主力株に買いが入れにくい状況といえ、前日相場と同様に中小型株で値動き良い銘柄に短期資金が集中するだろう。今日上場するフリークアウトをはじめ、27日までに5社が上場することから直近上場銘柄に再び関心が集まりそうだ。

23日のNY株式相場はまちまち。発表された住宅関連指数への反応は限定的となり、高値警戒感による利益確定売りが上値を抑えた。ダウ平均は前営業日比9.82ドル安の16937.26ドルで終了した。 NASDAQは前営業日比0.64ポイント高の4368.68ポイントとなり、約14年2カ月ぶりの水準まで上昇。S&P500は前営業日比0.26ポイント安の1962.61ポイントで終了した。 円建てのCME225先物は日中終値と比べ30円安の15320円、ドル建ては変わらずの15350円で終えた。

6月18日

2014-06-18 | 経済動向
東京市場は小じっかりの展開となりそうだ。日経平均株価の予想レンジは14950円-15100円。FOMCを前に米株市場も様子見ムードが強まっており、その動きを反映して東京市場も小幅な値動きが想定される。前日相場では日経平均の節目である15000円を越えた水準では戻り待ち売りに押されており、上値の重さが感じられた。先物価格にサヤ寄せする形で大台回復が期待される一方、前日同様に早い段階で上値一服となるとみる。物色は引き続き中小型株優勢とみられ、年金資金の流入を指摘する見方も浮上しており、ゲーム関連やロボット関連を中心に出遅れ銘柄を探す動きが広がるだろう。指標では、寄り付き前にに5月貿易収支が発表される。また、5月20・21日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨にも注目が集まりそうだ。

17日のNY株式相場は小幅ながら3日営業日続伸。米FOMCの結果発表を翌日に控え、緩和状態の継続への期待が相場を下支えした。ダウ平均は前営業日比27.48ドル高の16808.49ドルで終了した。 NASDAQは前営業日比16.13ポイント高の4337.23ポイント、S&P500は前営業日比4.21ポイント高の1941.99ポイントで終了した。 円建てのCME225先物は日中終値と比べ15円高の15005円、ドル建ては45円高の15035円で終えた。

6月17日

2014-06-17 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり518/値下がり1147と値下がり優勢。主力銘柄では、先物売りに伴う裁定解消売りでソフトバンクやファストリ、ファナックといった値がさ株が軒並み下落。きょうから公募増資の価格決定期間に入る三井不も軟調。新興市場ではサイバーダインが売買代金首位となったほか、川田テクノロジや菊池製といったロボット関連物色が継続しており、ミクシィなども商いを伴って上昇しているところから、中小型株優勢の相場となった。売買代金は1兆6370億円と商い活況の目安である2兆円を下回った。個別で買いが入ったところでは、新薬の臨床試験で好結果が出たと発表した日本新薬がストップ高で年初来高値を更新。次世代がん抗原の特許が日本で成立したと発表したテラも一時ストップ高となった。一方、株価は中期的な利益成長を織り込みつつあるとして野村が投資判断を引き下げた小糸製、1Q減益観測のしまむらなどがさえない。

地政学リスクに加え、前週末の引け後に開かれた安倍首相の会見で法人税改革についての方針が打ち出されたことで、短期的な材料出尽くし感が相場の重しとなったもよう。また、14時頃に発表された日銀の6月の金融経済月報も、項目別では随所に判断引き上げ部分があるものの、国内景気の基調判断を「消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には緩やかな回復を続けている」とし、前月から据え置かれたことも買い材料に欠ける展開となった。売買代金首位のサイバーダインに象徴されるように、明日以降も中小型株優位の相場が続きそうだ。

本日の東京市場は小幅な値動きとなりそうだ。日経平均株価の予想レンジは14900円-15050円。イラクとウクライナの2つの地政学リスクがネガティブな材料として株価の重しとなるだろう。昨日開かれた産業競争力会議で新しい成長戦略の素案がまとめられたが、既に株式市場に織り込まれている感があり、規制改革を実施する雇用や農業、医療分野の銘柄が改めてクローズアップされるか注目したい。前日同様に主力株へ買いを入れにくい状況だけに、ロボット関連をを筆頭に中小型株優勢の相場が想定される。指標では、13時に5月首都圏新規マンション発売が発表される。

16日のNY株式相場は小幅続伸。イラク情勢の緊迫化やウクライナ情勢への不透明感が上値を抑えたものの、堅調な製造業関連統計が下値を支えた。ダウ平均は前営業日比5.27ドル高の16781.01ドルで終了した。 NASDAQは前営業日比10.45ポイント高の4321.11ポイント、S&P500は前営業日比1.62ポイント高の1937.78ポイントで終了した。 円建てのCME225先物は日中終値と比べ20円高の14940円、ドル建ては50円高の14970円で終えた。