東京市場は売り買い交錯となりそうだ。米国株式相場は大幅続伸したものの、S&Pがスペイン国債を2段階格下げしたことの影響が懸念される。きょうは日銀の金融政策決定会合の結果を受けて相場が大きく動く可能性があり、ゴールデンウィーク前の週末で手じまい売りも出やすそうだ。日経平均の予想レンジは9350~9600円。
日銀は9~10日にかけて開催した金融政策決定会合で追加金融緩和を見送ったが、27日に開催する金融政策決定会合では追加緩和に踏み切る公算が大きい。日銀の西村清彦副総裁は18日に岡山市内で講演した際、今後の金融政策運営について「必要に応じて追加的な手段を講じていく姿勢にある」と表明。一部報道では、日銀はデフレ脱却に向けて27日の金融政策決定会合で追加の金融緩和に踏み切る検討に入り、国債などを買い入れる基金の枠(現行65兆円)を5~10兆円増額する案を軸にしていると伝わっている。また、2012年末としている基金の買い入れ期限を増額規模に応じて最大で半年間延長し、買い入れる長期国債の残存期間を3年以下に1年延長する議論なども浮上している。2月の追加緩和実施はポジティブ・サプライズを呼んだが、今回はマーケットに催促される形での追加緩和でインパクトは乏しい。それにもかかわらず、海外投資家は2月の追加緩和時のようなサプライズを期待している模様で、事前報道通りならば材料出尽し感および失望感から一気に円高・株安を招く可能性も考えられる。日銀が月初に発表した3月のマネタリーベースは前年同月比0.2%減と、前月(同11.3%増)から大きく減速し、2008年8月以来3年半ぶりの減少に転じた。 昨年3月は東日本大震災を受けて日銀が大量の資金供給を実施し、マネタリーベースが急増(16.9%増)していた反動があったにせよ、2月の追加緩和効果を疑問視する向きもあるだけに、日銀が市場の期待以上に緩和策を打ち出すことは考えにくいだろう。きょうは決算発表の1次ピークで、大引けのみならずザラ場でも決算発表が相次ぐが、例年通り期初予想は保守的な傾向がみられるため、市場予想を下回る見通しを示して急落する銘柄が相次ぐ可能性がある。特に11時発表予定の海運大手は、業績回復期待を背景に年初からの上昇が顕著だけに、決算発表後のマーケットの反応には要注目だろう。また、ゴールデンウィーク前の週末で、手じまい売りが出やすいことにも留意したい。
26日のNY株式相場は続伸。堅調な住宅指標の結果を受け、住宅建設株に買いが入ったほか、オランダの予算案が合意に向かうとの報道で欧州不安が後退した。ダウ平均は前日比113.90ドル高の13204.62ドルで終了した。寄り付き後、新規失業保険申請件数の結果が予想より弱かったことが重しとなり、ダウ平均は伸び悩む場面がみられた。しかし、予想より強い3月中古住宅販売保留件数の結果を受け住宅市場の回復が意識され、レナーやパルト・グループなどの住宅建設株に買いが入った。また、政局が混乱していたオランダで2013年の予算案合意に目処がたちそうとの報道により、欧州不安が後退。指数は上値を切り上げる動きをみせ、一時137.10ドル高の13227.82ドルまで上昇した。NASDAQは前日比20.98ポイント高の3050.61ポイント、S&P500は同9.29ポイント高の1399.98ポイントで終了した。個別では、取引終了後に決算発表を控えていたアマゾンは0.8%上昇、スターバックスは2%上昇した。一方、1-3月期決算で利益が予想を下回ったエクソンモービルは0.9%下落した。
前日の日経平均は後場下げに転じ、安値圏でのもみ合いを続けていたが、大引けにかけてまとまった買いが入りプラス圏に浮上した。東証1部の値上がり銘柄数は875(全体の52.3%)に達し、規模別株価指数は中型のみ上昇。内需関連が堅調な一方で、資源関連株で軟調な銘柄が多かった。円高進行を受けて、国際優良株の一角が下落。決算発表を受けてファナックが急落した一方、ダイハツとネットワンが急伸した。
日経平均株価は9561.83 +0.82円と小幅続伸。上値が重い印象が強かった一方、5日線(9538円)や転換線(9553円)処をサポートに底堅さもうかがえる展開となった。 RSI(9日)は前日52.3%→44.1%に低下。24日形成の十字足を下に単独で残しながらも、25日線(9747円)処の戻り売りをこなし下値を切り上げることができるか。25日線は直近高値(9680円~9690円)と同じ水準になってくるため、特に重要な節目となる。日足均衡表では抵抗帯上限値が切り上がる局面である。下方で推移する75日線を意識して下値固めができれば、上に突き出ていくイメージなども想定されよう。3/27高値から「26」日が経過する5/2の動きにまずは注視したい。一方、3/27高値を起点とした三波動構成の調整がまだ続く見方も十分考えられ、逆に下に突き出ていくタイミングになる可能性もある。下値メドは、昨年10月高値9152円~100日線(9200円)、200日線(9080円)の水準。200日線は微妙に下げに転じており、今後下げている間に株価が一時的に200日線を下回る展開なども想像できよう。その際は、昨年2月高値を起点に7月高値を通る下値支持線上の8800円~8700円が当面の下値メドとなる。変化日は5月2日、15日、30日、6月6日、21日がある。
トレーダーズウエブより
日銀は9~10日にかけて開催した金融政策決定会合で追加金融緩和を見送ったが、27日に開催する金融政策決定会合では追加緩和に踏み切る公算が大きい。日銀の西村清彦副総裁は18日に岡山市内で講演した際、今後の金融政策運営について「必要に応じて追加的な手段を講じていく姿勢にある」と表明。一部報道では、日銀はデフレ脱却に向けて27日の金融政策決定会合で追加の金融緩和に踏み切る検討に入り、国債などを買い入れる基金の枠(現行65兆円)を5~10兆円増額する案を軸にしていると伝わっている。また、2012年末としている基金の買い入れ期限を増額規模に応じて最大で半年間延長し、買い入れる長期国債の残存期間を3年以下に1年延長する議論なども浮上している。2月の追加緩和実施はポジティブ・サプライズを呼んだが、今回はマーケットに催促される形での追加緩和でインパクトは乏しい。それにもかかわらず、海外投資家は2月の追加緩和時のようなサプライズを期待している模様で、事前報道通りならば材料出尽し感および失望感から一気に円高・株安を招く可能性も考えられる。日銀が月初に発表した3月のマネタリーベースは前年同月比0.2%減と、前月(同11.3%増)から大きく減速し、2008年8月以来3年半ぶりの減少に転じた。 昨年3月は東日本大震災を受けて日銀が大量の資金供給を実施し、マネタリーベースが急増(16.9%増)していた反動があったにせよ、2月の追加緩和効果を疑問視する向きもあるだけに、日銀が市場の期待以上に緩和策を打ち出すことは考えにくいだろう。きょうは決算発表の1次ピークで、大引けのみならずザラ場でも決算発表が相次ぐが、例年通り期初予想は保守的な傾向がみられるため、市場予想を下回る見通しを示して急落する銘柄が相次ぐ可能性がある。特に11時発表予定の海運大手は、業績回復期待を背景に年初からの上昇が顕著だけに、決算発表後のマーケットの反応には要注目だろう。また、ゴールデンウィーク前の週末で、手じまい売りが出やすいことにも留意したい。
26日のNY株式相場は続伸。堅調な住宅指標の結果を受け、住宅建設株に買いが入ったほか、オランダの予算案が合意に向かうとの報道で欧州不安が後退した。ダウ平均は前日比113.90ドル高の13204.62ドルで終了した。寄り付き後、新規失業保険申請件数の結果が予想より弱かったことが重しとなり、ダウ平均は伸び悩む場面がみられた。しかし、予想より強い3月中古住宅販売保留件数の結果を受け住宅市場の回復が意識され、レナーやパルト・グループなどの住宅建設株に買いが入った。また、政局が混乱していたオランダで2013年の予算案合意に目処がたちそうとの報道により、欧州不安が後退。指数は上値を切り上げる動きをみせ、一時137.10ドル高の13227.82ドルまで上昇した。NASDAQは前日比20.98ポイント高の3050.61ポイント、S&P500は同9.29ポイント高の1399.98ポイントで終了した。個別では、取引終了後に決算発表を控えていたアマゾンは0.8%上昇、スターバックスは2%上昇した。一方、1-3月期決算で利益が予想を下回ったエクソンモービルは0.9%下落した。
前日の日経平均は後場下げに転じ、安値圏でのもみ合いを続けていたが、大引けにかけてまとまった買いが入りプラス圏に浮上した。東証1部の値上がり銘柄数は875(全体の52.3%)に達し、規模別株価指数は中型のみ上昇。内需関連が堅調な一方で、資源関連株で軟調な銘柄が多かった。円高進行を受けて、国際優良株の一角が下落。決算発表を受けてファナックが急落した一方、ダイハツとネットワンが急伸した。
日経平均株価は9561.83 +0.82円と小幅続伸。上値が重い印象が強かった一方、5日線(9538円)や転換線(9553円)処をサポートに底堅さもうかがえる展開となった。 RSI(9日)は前日52.3%→44.1%に低下。24日形成の十字足を下に単独で残しながらも、25日線(9747円)処の戻り売りをこなし下値を切り上げることができるか。25日線は直近高値(9680円~9690円)と同じ水準になってくるため、特に重要な節目となる。日足均衡表では抵抗帯上限値が切り上がる局面である。下方で推移する75日線を意識して下値固めができれば、上に突き出ていくイメージなども想定されよう。3/27高値から「26」日が経過する5/2の動きにまずは注視したい。一方、3/27高値を起点とした三波動構成の調整がまだ続く見方も十分考えられ、逆に下に突き出ていくタイミングになる可能性もある。下値メドは、昨年10月高値9152円~100日線(9200円)、200日線(9080円)の水準。200日線は微妙に下げに転じており、今後下げている間に株価が一時的に200日線を下回る展開なども想像できよう。その際は、昨年2月高値を起点に7月高値を通る下値支持線上の8800円~8700円が当面の下値メドとなる。変化日は5月2日、15日、30日、6月6日、21日がある。
トレーダーズウエブより