銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

2月29日

2016-02-29 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は値上がり1002/値下がり830とやや買いが優勢。経営統合を発表した十八銀が大幅高となった一方、統合相手の福岡FGは売られる展開。月次好調のゲンキーや決算好調に加え増配を発表したラクーンが大幅高。テルモとの供給契約締結の観測が伝わったセルシードは一時ストップ高まで買われた。きのう初値をつけた後は利益確定売りに押されたはてなはきょうは強い買いが入りストップ高。一方、業績下方修正を発表したFFRIはストップ安比例配分と売りが殺到。日立工機も下方修正が嫌気され大幅安となった。

きょう驚いたのがきのうの上海株の急落をものともしなかった欧米株の動き。G20前に開催国の株価が崩れた動きを見ては警戒も強まるかと懸念されたが、欧州株、米国株そろって上昇となった。きょうの日経平均が引けまで買いが続かず失速となったことを鑑みると、もし欧米株が中国株安を嫌気して下げていたとしたら、値幅を伴った下げとなっていたかもしれない。ただ、そうはならなかった背景として、グローバル市場の売り圧力が相当弱まっている可能性がある。中国株や原油などの下落はもちろん警戒材料であるが、その動きにより、先進国の株価指数が乱高下することが不安増幅要因となる。特に米国株の動きの良さは今週も健在で、ここが安定した動きとなれば、特段の経済対策や為替介入などがなくても、株式市場は自律反発の動きを強める可能性がある。日経平均は米国株高に助けられながら今年初めて週間ベースで続伸となった。来週の米国では週末の雇用統計が注目となるが、その前にも2月ISM製造業景況指数やスーパーチューズデー、ベージュブック、2月ISM非製造業景況指数など株価を刺激しそうなイベントが控えている。日本株に特段の買い材料がなくても、米国が上に引き上げてくれる展開は十分期待できると考える。

【来週の見通し】 堅調な展開か。前半でG20の内容を消化した後は、市場の注目は徐々に週後半の米雇用統計に移ると想定される。足元米国株に底打ちの兆しが見られており、指標発表を前にさらに戻りを強めるかどうか、また、ドル円のトレンドに変化が見られるかどうかが注目される。国内では、29日の1月鉱工業生産や10-12月期法人企業統計などが材料視されやすいが、3月中旬に日銀会合が控えていることから、仮に弱い内容が確認されたとしても、市場へのネガティブ影響は限定的となる可能性が高い。また、地合いがやや改善して3月を迎えることで、優待や配当目的の個人投資家の買いも入りやすく、底堅い推移が続くと予想する。

【今週を振り返る】 堅調な展開となった。外部環境は不安定な動きが続いたが、前週に週間で大きく上昇した流れが継続し、下値では押し目買いが優勢となった。前半は円高進行が重荷となったものの、メガバンクやソフトバンク、市況関連セクターなど、大きく売り込まれていた銘柄が日替わりで強い動きを見せて下げ渋った。後半にかけては、週末のG20への期待感が市場を下支えするなか、原油高、米国株高に加え、円高一服の流れが強まるなど、外部環境に好転が見られたことから下値不安が和らいだ。上値こそ重かったものの、16000円台の値固めが進み、日経平均は週間では約221円の上昇。週足では2週連続で陽線を形成した。

トレーダーズウエブより

2月25日

2016-02-25 | 経済動向
東京市場は堅調か。欧州株は原油安や英国のEU離脱懸念などから軟調な展開。米国株も序盤は欧州株安やさえない経済指標から売りが先行したが、週間石油在庫統計を受け原油価格が急速に切り返したことを受け引けにかけて強含み、主要3指数はそろってプラスで終えた。CME225先物は円建ては大証日中終値と比べて80円高の15940円、ドル建ては95円高の15955円で取引を終えた。米株高を受け円高も一服しており、日本株もこれらの動きが下支えし、しっかりの展開が想定される。引き続きドル円には注目で、きょうは112円より上を保った動きが続くかが焦点となりそうだ。チャートを見ると111円台まで突っ込んだ後、鋭角的に戻す格好となっており、リバウンドが期待できそうな形状にも見える。材料難であることやG20前であることから、日経平均は16000円をはさんだ小動きをメーンシナリオと考えるが、東京時間で円安が進むようであれば、意外高の展開もあるとみる。日経平均の予想レンジは15800円-16300円。

2月17日

2016-02-17 | 経済動向
東京市場は弱含みか。欧州株は買い戻しの動きが一服しまちまちの動き。米国株は休場中の日欧市場の大幅上昇を好感して大幅高となった。米国株高の余勢を駆って日本株も上昇といきたいところだが、円安一服でCME225先物は円建てが大証日中終値と比べて110円安の15930円、ドル建ては80円安の15960円とそろって16000円を割り込んでおり、序盤は上値の重い展開が想定される。寄り前に発表される12月機械受注も警戒材料。11月が前年同月比14.4%減と大きな落ち込みとなっただけに、結果次第では市場全体の下押し要因となる可能性もある。グローバル市場で金融株が上昇するなど、市場全体の総悲観ムードはやや和らいだ感はあり、下値では買いが入りやすいと考えるが、上へ行くにはプラスアルファの材料が欲しいところ。16000円近辺で方向感に乏しい展開を予想する。日経平均の予想レンジは15700円-16100円。

2月4日

2016-02-04 | 経済動向
東京市場は軟調なスタートが予想される。米国市場でのダウ平均の上昇も原油高に頼った部分が大きく、全体的に好感される材料にはなりづらい。むしろドル円相場の急速な円高が嫌気され、序盤の売り圧力を強める要因だ。米国の景気指標になえない結果が増えており、輸出関連銘柄への下値買いは敬遠されそう。一方、原油の反発で鉄鋼などの素材セクターへの買い戻しや、小売セクターの一角が物色される公算が大きい。決算発表銘柄のボラティリティが高まっている。前日急落した野村HDやカシオ計算機など決算発表を受けて大幅に売り込まれた直後のきょうの動きなどは、来週以降の決算銘柄を判断する上で重要なポイントになりそうだ。

日経平均株価の予想レンジは16950円-17250円。前日は25日線(17537円、2/3現在)を再び下回ったが、一目均衡表上では上昇が続く転換線(17118円、同)付近がサポートとして意識された。1/21安値(16017円)を起点に1/29安値を通る下値支持線なども下値で意識されたが、きょうは同線と転換線(17278円、2/4予想値)を下回る展開が予想される。1/26安値(16652円)と1/29安値(16767円)をつないだ支持線が一応のフシとなる。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ160円安の17000円、ドル建ては100円安の17060円で終えた。

2月3日

2016-02-03 | 経済動向
東京市場は軟調か。欧米株安や円高、原油安が買い手控え要因となり、利益確定売りが指数を押し下げる公算が大きい。海外株式市場や原油相場などは戻り一服で二番底を試す局面に入った公算が大きい。今晩は米1月ISM非製造業景況指数やADP雇用統計など重要指標の発表はあるが、それまでは材料難のなか先物主導で下押し圧力が強い一日となりそうだ。黒田総裁の講演内容がヘッドラインで流れる可能性もあるが、決定会合を終えたあとで新鮮味に欠けそう。決算発表銘柄や自動運転などのテーマ物色、小型株への資金シフトが主体か。

日経平均株価の予想レンジは17250円-17500円。5日線(17467円、2/2現在)処からのスタートが予想され、下値を試す展開が想定される。一目均衡表で上昇基調にある転換線(17118円、見込み値)が目先の下値サポートとして意識されそうだ。 円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ310円安の17470円、ドル建ては285円安の17495円で終了。

トレーダーズウエブより