
言葉考-海に空に-
kotobaは万人に共通の持ち物だから
そこに,意味や意義を吹き込むのは
使うhitoの,それぞれの生き様と
扱いの力量に委ねられている
きっと,浮き沈みが生じ
貴賤のヴェールの選別が有り
軽重の責任も付加される
深浅の機微や
幾種もの情感の役割も担うので
安易に取り扱っては綻びが出る
いつでも
自覚と自戒の天秤を胸に置いて
バランスを平衡に保たねばならない
それでこそ
languageは海になり,空になり,
森になり,大地となって
各々のinochiの背景を彩る

一世一代
一世一代の詩を書きたい
此れから書ける分と
今まで書いてきた分と
未来に在るだろう分も含め
一堂に介した詩編の中から
僕の代名詞に成り得る
一世一代の一篇を選択したいけれど
それぞれのpoemは
anataの胸でこそ脈打つもの
hitoの中でこそ呼吸するもの
一世一代のポエムを奏でたいけれど
そのutaを聴くのは
anata方しか居ないから
詰まるところ
一世一代を選出する権利は
自身にはない様なのだ
幻聴のように
何時か何処かから
誰かの回答が届いたら
それが正解だとするしかない
詰まるところ
anataの胸に響くkotoba達のメロディーこそが
僕の一世一代に成るという訳なのだ

羅針盤
inochiの航路の航海には
きっと
それぞれの船乗りに必要不可欠の
羅針盤が常備されている
けれど
経験不足や知識の乏しさや
技術の未熟さで
ときどき
瀬戸際を余儀なくされる
更に加えて
天候不順や適応性の欠如や
意図せぬ障害も持ち受け
航路も航海も
なかなか
順風満帆という訳にはいかない
それでも
どんな仕様に陥っても
諦めることは無い
嵐は凪に成るかも知れぬ
誰かの船が来てくれるかも知れぬ
人生航路を亘るものは
目的の港に接岸するその時まで
Polarisを胸に宿し,只管に櫓を漕ぎ
全力でスクリューを回すのだ
それでこそ
胸張って航海のperiodを迎えられる
