kotoba.Ⅰ-同行-
揺り籠に入れたkotobaの粒を
暫く揺らせていると
そこから
不意に立ち上がってくる
kotobaが見つかる
僕は唯
導いてくれるところへ
同行二人なのだ
kotoba.Ⅱ-篩に-
笊に入れた
雑多なkotobaのあらがねを
根気よく篩にかけていると
そこに
どうしても網目を通らない
kotobaの欠片が残る
僕は唯
その珠玉の語りを聴くのだ
kotoba.Ⅲ-poemに-
ロダンの彫刻のように
唯じっと沈思黙考していると
暗黒の無の空を
流星のように飛び去る
kotobaの帯がある
僕は唯
その影をひとつ掴まえて
ポエムに仕立てるのだ
kotoba.Ⅳ-心痕を-
書けている間に
何冊のpoem集を編めるかは
分からないけど
書くことの滴が滴って
本能のように書ける間は
自分史に付ける足跡のように
軌跡のように
己が心痕を残してゆきたい
R11017 06:06:06