おじい様の独り言

地球一周ウオーキング(4万キロ)に挑戦、 2018.1 目標達成
『おじい様・・』は孫との会話中に 生れた固有名詞です

978話 古い映画から  「いなかっぺ」 思い出す

2012-12-30 | あの時のこと あの人のこと
『カルメン故郷に帰る』をようやく見る機会がやってきた。
この映画は1951年 日本初の総天然色映画として製作された木下恵介監督作。主演は高峰秀子と小林トシ子。東京でストリッパーをしているハイカラな娘が友達を連れて里帰りしたことから静かな村が大騒ぎとなる。

  

制作後60年 この映画を見る機会は これまでになかった。しかしこの映画には想い出深いものがある。

山口県の田布施中学に入学した夏休み 当時 東京在住の祖父と伯父夫婦の所へ 弟と2人きりで出かけることになった。父戦死のため 戦後母は教員になり母の実家で 一家を支えていた。当時 山口から東京まで 夜行列車で名古屋で乗り換えの記憶があり 座席指定もなく満員状態で 非常に心細い想いをした。ちょうどそのころ この映画は「日本初の天然色映画』が 話題となっていた 東京に着き 伯母との会話の中で このことを知ったかぶりではなした。「僕 ハイカラな映画知ってるのねー!」中身は知ることもなければ全くの聞きかじり からかわれた様な気がした。幼少の従姉妹に「田舎っぺ」のあだ名を付けられ 微妙な心理状態であったようにも思う。

当時は 中学生が東京に行く事は珍しかった。受け持ちの先生に 夏休みの宿題として この旅のことを 作文として出すように言われた 後にその作文は全校生徒の前で朗読させられる事に。

先日 ようやく 内容がわからなく題名だけ覚えていた映画を半世紀を超えて ようやく見る機会ができ 自分だけのロマンを感じながら鑑賞した。

独り言
当時の鉄道事情を鑑みるに 小・中学生《田舎っぺ》二人を 東京に旅に出した母は「心配していたろうな」 自分も もしもの時のために反復記憶し 当時の行き先住所はいまでも忘れていない。機会あれば なかなか 田舎っぺ 上手く命名した従妹に「こんなこと 覚えている?」と聴いてみたい。
コメント
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