ひねもす日報

このブログももうすぐ開設20年とは

失点・イン・ザ・パーク /ECD(2005年)

2009年11月14日 | 本・映画
 二日間で読了。読むのが遅い自分としては速い。近年気がついたけれど、読むのが遅いというのは先が気にならない=その本が面白くない、ということでは。結局読まずにそのままの本もあるが、置く場所も限られているので最近そういう本は売ることにした。

 ECD氏の作品は、下世話な話もたくさん出てくる半自伝だが、文章は下手ではないし、下品になっていないのがいい。人間の弱さの描写は読むこちらが恥ずかしいほど出てくる。恥ずかしく感じるのは、その弱さに共感するからだろう。わたしでは恥ずかしくて外に出せないものを、作品として仕上げ得るのが、この人の魅力ではないだろうか。

 わたしが生まれたときにはすでに17歳だった作者。まだJ-ラップが普遍的ではなかった頃にラップをした人。業界人だ。さぞやモテたことだろうと思いきや、37歳まで童貞だったと今作で明かされる。しかし最初にきちんとお付き合いした彼女は
わたしと同級生、すなわち17歳年下。さらに今子どもをもうけた妻は24歳年下。
わたしよりも年下の1980年代生まれですよ。何だか感嘆してしまう。いい意味で。

 ・ ・ ・ ・ ・

 今日は風が強い。今朝の地震、地鳴りを聞いた気がする。地鳴りを聞いたのは人生で初めてで恐れた。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 安ちゃんの靴 | トップ | 中津からあげ「もり山」 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
つらつら読めるよねー (編集人)
2009-11-16 12:25:48
>うさみ氏
失業するまで作者は精神的にすごく
子どもじゃない?彼が精神的に
大人になるための壁を越えていく
物語とも見えたよ。それを越える人は
二十歳や三十路でとっくに超えて
いるのにねぇ。でもその「駄目さ」を
隠さず文章で昇華出来ているのが
すごいなぁって思いましたぜ。
返信する
これ読んだことあります! (うさみ)
2009-11-16 12:20:34
前に友達の家に行った時
帰りの電車で読むようにもらいましたこの本

「弱さの描写」
たしかに!
返信する

コメントを投稿

本・映画」カテゴリの最新記事