崖の上のポニョ

　あの主題歌でお馴染みのこの映画。
　わたしは駿は興味ないというよりむしろマイナス視線でした。あの絵柄が好みではなかったのですな。だからルパンは大好きでもカリオストロは駿の絵だからnotというような。

　しかし、ポニョ。
　まず、このポニョという語感が気に入った。
　そして主題歌が、久石譲の武道館コンサートの宣伝で初夏から流れていたんですよ。ちなみにこの久石譲の武道館、追加公演決定だったような。駿と北野映画の仕事師は伊達じゃないですな。

　歌が耳につく。頭に残るようになる。そしてそれを赤子に歌えば、鉄板で笑顔を作る。昨日も、整体でギャン泣きなのに、この歌を歌うと笑顔に…。久石の魔法って！？むしろ久石がポニョ？
　それで、you tubeで音楽を聴くために動画観ていたら、「じゃあどんな映画よ」と気になり、あらすじを読むことに。
　
　このあらすじにヤラれた。「（ポニョが）我侭をつらぬき通す物話。神経症と不安の時代に立ち向かおうというものである　宮崎駿」。
　我侭を通す。これは職場や日常では悪！とされていて、普段の暮らしでもよく見かけてイラつくことだけれど、小さな恋のために、敢えて「我侭（しかも漢字表記）」でこられたのが、何か引っかかった。よい意味で。
　そして、締めの文章ね。これは、もう子ども向けじゃなく、病んで疲れているおとなへのアニメ？と思ったんですな。
　だから、子どもから不評って当たっているんじゃないの。どのアニメ映画も観てないけど。

　ってんで、恐らくこの夏、生まれて初めて劇場にジブリを観に行きそう。
　駿作品は、高校時代にテレビで偶然観た「火乗るの墓」で泣いたの（あれはヤバイ）と、またテレビで偶然観たトトロを「ふーん。そう」と思った以来。
　ポニョはあらすじを読んですでに泣きましたが…。わたしが疲れているからでしょうか。観終わって劇場出るときに、不服顔のよその子どもに指を指され、「ママ、あのおばちゃん、泣き過ぎー！」「指指しちゃいけません！」なんて言われないか心配。