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TICOブログ

TICO最新情報をお届けします。

自転車救急車を作っているのは?

2012年02月08日 | TICO ザンビア
ザンビア事務所の瀬戸口です。

最近のザンビアで一番ホットな話題はアフリカンカップです。
今日は準決勝なので、ザンビアの人たちはみんなテレビにかじりついて大盛り上がりすることでしょう
まだ試合は始まっていないのに、ブブセラの音が聞こえてきます


私はサッカーにほとんど興味がないので、初戦の頃は「見た?見た?」ってしつこいくらいに
会話に誘われていたのですが、最近は全くお呼びがかからなくなりました



ということで(?)、今日はモンボシ地域で活躍中の自転車救急車にまつわるお話

ヘルスポストまで徒歩で4-5時間かかる村もたくさんあるモンボシでは、
患者さんや妊婦さんをヘルスポストまでどう搬送するか、というのが大きな課題でした。

それを少しでも解決すべく、半年ほど前に導入されたのが自転車救急車です。
*導入された時のブログ記事はこちら。



そしてこの上の写真に写っている自転車救急車を作ったのがディサケアという団体。


ロゴにもあるように車椅子なんかも作ってますが、
この団体は障害者を雇用し、そういった製品を製造・販売することで、
彼らの自立を目指している団体でもあります。


▲ディサケアの施設内のトイレ

ここの作る自転車救急車は、とても丈夫でモンボシのような道でもなんのその


▲車輪の部分

▲ストレッチャーの部分。車体から取り外し可能のため、患者をそのままベッドに移動できる。


モンボシのための自転車救急車が、実は障害者支援にもつながっていた、というのは、
ちょっと出来すぎた話でしょうか

*本事業は「チボンボ郡地域住民が支える安全な妊娠/出産の支援事業」としてJICAの委託を受けています。

文責:ザンビア事務所(瀬戸口)

JAIH-S合宿!(1月27日~29日)

2012年02月02日 | 地球市民教育
みなさんこんにちは、事務局の伏見です

1月27日から29日の3日間、合宿が行われました。今回は、jaih-s (Japan Association for International Health Student Section, 日本国際保健医療学会学生部会)から7名の方々が合宿に参加するため徳島に来てくださいました。中にはなんと北海道から来て下さった方も

スケジュールは、
(1日目)
TICOの活動説明
(2日目)
世界がもし100人の村だったら
ラクの物語/PCM
懇親会
(3日目)
農作業
さくら診療所見学
宇宙ステーション

というものでした。
世界を100人の村に見立てて世界の状況について学ぶ「世界がもし100人の村だったら」というアクティビティでは、雑誌等身近なものを使って6大陸の人口、面積、富の分配を比較しました。例えば、アジアとアフリカでは面積は大体1:1ですが、人口では5:1であったり、アフリカとヨーロッパは人口比だと1:1くらいなのに、富の分配は2:33!もちろんそれぞれの大陸の国々の間で格差はあるので、このデータが世界のすべての状況を正確に映し出しているとは一概には言えませんが、可視化することによってわかりやすくとらえられました。


アジアの人口は多いなぁ…

薪ストーブであったまりながら、お昼ご飯には手作りのカレーライス!
この時も、ごみの分別はもちろん、生ごみはコンポストへ。

カレーおいしい~

この日の午後は5時間弱にわたってPCM(Project Cycle Management プロジェクトの計画立案・実施・評価)を学びました。今回のテーマは、「子供が下痢で死なないためには」というものでした。始めて見ると様々なアプローチが浮き上がってきました。


みんなで考えるの図

お母さんが母乳で育てられるようにするには何が必要か?
すぐ病院に行けるようにするには?

掘り下げていくと、それは母親を取り巻く労働環境や、病院が近くにないという状況や、家族関係…とあらゆることが密接に関係していました。この細かく分析していく作業では、みんな頭をかかえつつもあきらめずに頑張ってた姿が印象的でした!あきらめずに集中して物事を整理して考える、なおかつそれをわかりやすく相手に伝える能力の大切さを改めて実感
そして、ある一人の参加者の感想がとても印象的でした。それは「子供を死なせないためのプロジェクトだから医療からのアプローチになると思っていたのに、そうはならなかった」という言葉。TICOがWAHEで取り組んでいる理由と同じで、やはり一側面からのアプローチでは根本的な問題解決にはならないんですね。

今日は頭を使って疲れたー!ということで、懇親会ではさくら農園の小麦を使ってお好み焼き!ここではみなさん分担してテキパキと。


お好み焼きをひょいっと裏返す大阪人の彼。

ここでは、みなさんの地域医療や国際保健医療に関する熱い思いを聞かせていただきました。普段はきっぱりと区別されがちな地域医療と国際保健医療。やはり根本は同じで、「苦しんでいる人を助けたい」という気持ちなんですね。

次の日は、朝6:30から農作業体験まだ外が真っ暗な中、畑へ向かい里芋を掘り出しました。畑のかぶを丸かじり!あまーい

かぶをがぶっと。

そのあとはオレンジを収穫。このころには空も明るんできました。

その後は、さくら診療所を見学。7人中5人は医学生であることもあり、みんな集中して先生の話を聞いていました。

真剣そのもの!

最後のアクティビティの宇宙ステーションでは、
「もしも地球に住めなくなってしまって、宇宙ステーションに住むことになったら?」
ということを考えました。

水は?食べ物は?エネルギーは?人種は?

考えることはいっぱい。しかし、目的は一つ。それは「生き延びること」です。宇宙ステーションには限られた資源しかないので、みなさんから出てくるアイデアによって循環型社会の宇宙ステーションが作られていきました。

みんなで考えた宇宙ステーション

社会の5パーセントの人間が行動を変えると、それは社会全体にも変化をもたらすそうです。「自分一人がやったって…」と思わずに、無力感を克服して、自分の身近な人に伝えることから始めましょう


今回来て下さったみなさん、本当にありがとうございました!また来てくださいね~

文責:事務局(伏見)