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TICO合宿(高知大学)

2015年07月10日 | 地球市民教育

皆様、はじめまして。

5月から事務局で国内業務に携わっています来島孝太郎と申します。

 

今回、6月13日(土)、14日(日)に開催したTICO合宿について

紹介させてください。

そもそもTICO合宿とはなんなのか?

TICOでは、

国際協力に関心を持つ学生のみなさんに対して合宿を開催し、

様々なワークショップや農業体験を通して

開発途上国の人々が抱える課題のみならず、

地球規模の視点に立った時、私達が抱えている課題は何なのか?

参加者の方々が語り合う機会を提供しています。

 

今回は、高知大学の医学部の学生さん8名が参加。

うち1年生が3人と、入学して間もない学生さんが参加してくれて驚きでした。

 

TICOの活動について紹介させてもらった後、

さっそくワークショップ開始。

 

まずは【ラクの物語】。

開発途上国の、ラクという母親の身に起こった物語。

物語を読み解き、何が問題だったのか、その問題はどうして起きたのか、

どんどん掘り下げることで本質に迫ります。

皆さん頭はフル回転。

途中、代表の吉田からの差し入れの無農薬栽培のすももを食べて頭を休めつつ、

最後自分たちがどんな支援できるのか、考えをまとめました。

 

(写真)PCMという手法の一部を使って、問題の核心にアプローチしました

 

さくら診療所を見学し、

夕食を自炊した後は、

代表の吉田によるワークショップ【宇宙ステーション】。

宇宙ステーションに永住することになれば、そこには一体何が必要になるだろう?

こんな問いかけから議論が始まりました。

食糧はどうやって作り続ける?

農薬は必要?

資源はどのくらいあれば足りる?

さらに、

国は必要? 警察は? 法律は? 様々な方向に質問が飛びます。

「宇宙ステーション」で生きていくためは?ということから始まった議論ですが、

私達が生きている「地球」とはどんな違いがあるのでしょうか?

議論を通して気づいた事実をどう活かすのか、

私も考え続けないといけないと感じました。

 

夜な夜な、学生さん達はみんなで語り明かしたようで、

なんだか学生時代が懐かしくなりました。

 

2日目は早朝から【農業体験】。

農薬も化学肥料も使わない、有機栽培されたじゃがいもや玉ねぎ、人参など収穫しました。

野菜を畑で収穫するのはほとんど初めてという学生さんもいて、

転けそうになりながらも楽しそうに野菜を引っこ抜いていました。

しかし、無情にも冷たい雨が降り始め、

トマトのビニールハウスで雨宿りしつつ、草抜きをして手入れをお手伝いました。

雨と土と草の匂いが強いのが印象に残っています。

帰り際にちょうど雨が止み、

収穫したじゃがいも、玉ねぎ、人参に加えて

アスパラやズッキーニも頂いて、畑を後にしました。

 

(写真)トマトのビニールハウスで、草抜きの手入れ 


そして

お腹が空き始めた頃に【里山ワークショップ】が始まりました 。

さきほど自分たちで収穫した野菜を材料に

朝ごはんを作るのですが、電気やガスはありません。

じゃあどうやって調理するのか?

今回使うのはロケットストーブ。

燃焼効率が良く、ライフラインが止まるような災害の際にも活躍しています。

さらに薪割りをして、丸太から燃料の薪を調達、

それと平行して、薪をさらに細く削って、

お箸も自分たちで作りました。

ヒノキのいい香りのお箸です。

 

そして、ロケットスーブにいよいよ火を入れます。

最初こそ火をつけるのに苦労していましたが、コツを掴むと大きな炎が上がるように。

この炎で鍋のお湯を沸かし、朝採った野菜が山盛りのうどんを作りました。

待ちに待った朝食、みんなでおいしくいただきました。

 

(写真)ロケットストーブで炎を起こすのもコツを掴んだようです


さて、この里山ワークショップでやったことは、

青年海外協力隊として赴任したアフリカ・マラウイの任地で、

村の人が普段やっていることと同じでした。

木を切って、薪を準備して、炎を起こして

料理をしたりお湯を沸かす。

今の日本では珍しがられる薪割りや火起こしも

開発途上国といわれる村の生活の中では普通のこと。

このワークショップを通して、

そういうことにも気付く機会になったのではないかと思います。

 

最後に、合宿を通した学生さん達の感想を紹介します。

・「途上国の現地で起こっている問題の根幹にはなにがあるのか、

  何をすることで解決できるのか、手法を知ることできた。」

・「これまで、自分の生活の中で立ち止まって考えることもなく通り過ぎていたことを

 今回じっくり考えることができた」

・「突き詰めると、地球は規模の大きい宇宙ステーションと

  考えることができると知って、衝撃だった」

・「(代表)吉田先生は医師でありながらも、農業や持続可能な

  エネルギーといった分野に関心を持ち、行動している。

  その姿から、自分の将来のあるべき姿を考える必要があると感じた。」

・「野菜の収穫や、薪割り、火起こしなど、自分の日常の生活では

  体験できないことができて有意義だった」

 

こちらに合宿内容や宿泊施設等の詳細を紹介しています。

合宿にご興味を持たれたみなさま、どうぞ検討ください。 

 

(写真)今回TICO合宿に参加してくれたみなさん。トマトのビニールハウス内での集合写真。 

 

文責: 事務局(来島孝太郎)


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