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救急対応ガイドラインに基づくトレーニング実施

2010年12月07日 | TICO カンボジア

 去る11月25日に日本財団が支援しているNGO CaTMO(Cambodian Traditional Medicine Organization)主催のワークショップにて、救急対応ガイドラインに基づくトレーニングが行われました。対象者は、CaTMOが設立したカンボジア伝統医療師養成校で学ぶ学生160名です。養成校では、伝統医療に関する知識や施術の習得に加え、西洋医学に基づく人体の生理・病理に関する授業も行っており、今回はそれを補足し、より実用的な技術習得を目指し行われました。 


学生らはカンボジア全土から集まっており、修学後はその知識を生かし、地域の医療者としての役割が期待されています。そのため、緊急時には彼らがファーストレスポンダーとして対応することが想定されるため、今回は特に緊急時の対応(安全な場所に患者を移動させる方法、救急車の呼ぶ、CPR(心配蘇生法)、喉に物をつまらせた際の対応、溺れている人を助けるには等)を取り上げました。 壇上で行われたデモンストレーションでは、学生にも参加してもらいました。
皆、医療を学ぶ学生らしく、講師の説明をすぐに理解し実践する姿が印象的でした。


今回の講師は、クモイ診療所のクリー先生と田中看護士が務めました。当初は若干緊張気味だった学生も、クリー先生の冗談を交えながらの解説に徐々に雰囲気がなごみ、途中から質問も多く寄せられました。参加者は、講師の話に聴き入り、熱心にメモを取るなど大変意欲的でした。また今回、ガイドラインとともに、24州における緊急通報用電話番号を記した一覧表を参加者全員に配布しました。


東洋医学も西洋医学も人を助けるという理念には変わりありません。互いに協力し、状況に応じて使い分けることで、カンボジアの人々が病気や事故から身を守ることにつながればと期待しています!


 写真:CPRを実演する学生
 

 TICO カンボジア事務所(下地)