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チビクロの美術さんぽ

ぬいぐるみの黒猫チビクロがお出かけしますにゃ。休みの日に美術館へ行って、絵を見るのが
楽しみなのですにゃ。

「嘘と正典」小川 哲 早川書房

2023-02-07 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「嘘と正典」小川哲 早川書房

おもしろい本を探すため、ネット上を
うろうろですにゃ。
お気に入りの早川書房さんから、
若い作家さん発見ですにゃ。

短編集で、
分類としてわ、SF小説ですにゃ。
表題作わ
時間物SFといわれる時間改変物語ですにゃ。例えばタイムマシンにのって
歴史を変えたらその時点で
自分が存在しなくなるのでわ、みたいな
やつですにゃ。

今まで読んだことのない感触に
どきどきするですにゃ。文章の
たたずまいというか、フンイキが
これから興味深い作品書いてくれるのでわと、思わせてくれますにゃ。
エンタメ風味わ、少なめですにゃ。

小川哲さんの登場で
虐殺器官を描いた「伊藤計劃以後」
ていう表現が終わると言っている
人もいますにゃ。
もしかしたらそうかもしれないですにゃ。
伊藤計劃が
2000年代を代表する作家という
輝かしい金字塔わ、変わらないけど。

今日もお読みいただき
ありがとうございますにゃ。









「スィート・マイホーム」神津凛子 講談社

2023-02-01 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「スィート・マイホーム」
神津凛子 講談社
2019年刊


※この本わイヤミスと言われているので
ご注意くださいですにゃ。

だいぶ前から気になっていた言葉に
「イヤミス」が、ありますにゃ。
ググってみたら、どうやら
「イヤな気分になるミステリー」の
ことらしいですにゃ。

この作品わ、第13回小説現代長編新人賞を受賞した時に、
「想像を絶する恐怖の連鎖」
「圧倒的戦慄でイヤミスを超える」
「世にもおぞましい作品」と
絶賛されたそうですにゃ。

とても暖かい「まほうの家」を
建ててから
いろんな不可解なことが起き始めた…と
いうお話ですにゃ。
読んでみましたにゃ。
少しネタバレ感想ですにゃ。


感想
ホラー展開の
エンターテイメントですにゃ。
まほうというから超常現象なのかな?と
思ったけど、そうでわなく、
人間の物語ですにゃ。
悲しい人間の物語。
壊れてた人。本田さん。
人間性を失わなかったから
壊れてしまった人。お兄ちゃん。
壊れないように忘れてた人。主人公。
恐怖で壊れてしまった人。ひとみさん。

無理わ少々感じるものの
さらっと読ませてしまうのわ、
作者の技ありなのでしょうかにゃ。
読んだ後、暗闇が怖くなる
そういう作品ですにゃ。

今日もお読みいただき
ありがとうございますにゃ。




「警察小説アンソロジー 偽りの捜査線」文春文庫

2023-01-26 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「警察小説アンソロジー
偽りの捜査線」文春文庫


チビクロが、考える
傑作警察小説というと
「マークスの山」
「レディ・ジョーカー」高村薫
合田刑事シリーズ(いち早くBLだった)と
「新宿鮫 」大沢在昌
鮫島警部シリーズですにゃ。

犯罪者と刑事 、キャリアとショカツ、
官僚主義、体面と本音、個人と組織、
警察官の矜持とわ、正義とわ、など
小説の見所わ、いろいろありますにゃ。

警察小説わ、1つのジャンルを
確立したという今日この頃、
新しい流れを探ってみたくて
短編集を読んでみましたにゃ。

なかなか旧作を越える作品わ
ないような気がしましたにゃ。
今年わ、警察小説いろいろ
読んでみようかなと思いましたにゃ。
短編集で文庫というと
さくっといけますにゃ。

今日もお読みいただき
ありがとうございますにゃ。

「暇と退屈の倫理学」國分功一郎 朝日出版社

2023-01-23 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「暇と退屈の倫理学」
國分功一郎 朝日出版社
2011年刊


チビクロがフォローしている
ブロガーさんがオススメしていたし、
気になったので、読んでみましたにゃ。

哲学わ、実わ、気になっている
分野ですにゃ。
表紙にある
「でも、ほんとうにたいせつなのは、
自分らしく、自分だけの生き方のルールを見つけること。」

「えっ?ルール見つかる?
見つかるの?」

前書きを俺という一人称ではじめた
師匠。期待わ高まりますにゃ。
第一章暇と退屈の原理論、
切れ味が鋭く始まりましたにゃ。
名前わ、知ってるけど、
よくわからなかった哲学者や学者が
たくさん登場するですにゃ。
点で知るものが
説明でわかって、
面として繋がる感じが
気持ちいいですにゃ。

チビクロにしてわ、めずらしく、
辛抱強く通読しましたにゃ。
師匠も結論で、通読する過程を経て
意味をもつと言っているですにゃ。
あー、やばかったですにゃ。
正直ボクにわ難しいところが
いっぱいで、
もう一回通読したかったけど、
図書館の返却期限がきてしまったので
いったんお返ししますにゃ。

本の中にとりあげられた作家や作品わ、
気になるものが
たくさんありましたにゃ。
伊藤計劃の「虐殺器官」わ、
ボクの好きなSF小説なのだけど、
「ゴドーを待ちながら」が
小説中に出てきてたですにゃ。
サミュエル・ベケットかぁ、
今度ぜひ読んでみたいですにゃ。
この本も興味深いけど、
中に紹介されてる本もおもしろそうで、
2023年本を読むための本に
なりそうですにゃ。

今日もお読みいただき
ありがとうございますにゃ。


「赤と白」櫛木理宇 集英社

2023-01-21 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「赤と白」櫛木理宇 集英社
2013年刊

雪降る地方都市の高校生のおはなしですにゃ。

うっくつした感情が
出来事により、化学反応みたいに
変化して、暴発する様子わ、
すごいスピード感ですにゃ。
読むのを止められなかったですにゃ。

降り積もる雪の白と
燃え上がる炎の赤。
暗闇の黒。

余韻が残る作品でしたにゃ。
なんかもっていかれたですにゃ。

一つ大事な設定に気になるところがあるけど、それわ、ポイすることにしましたにゃ。

映画「死刑にいたる病」の原作者が描く
青春わ、このような感じになるのですにゃ。第25回すばる新人賞受賞作ですにゃ。

今日もお読みいただき
ありがとうございますにゃ。