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加古川市・古大内遺跡 古代山陽道の駅「賀古駅家」と確認

2009年03月25日 | Weblog
 兵庫県立考古博物館は25日、同市野口町の古大内(ふるおうち)遺跡で奈良時代(8世紀)の主要道路・古代山陽道の遺構が初めて見つかり、「賀古駅家(かこのうまや)」の所在地と確認したと発表した。
 学術調査のため、今月から6カ所(計77㎡)を試掘し、駅家推定地の中心部やや東寄りで、築地塀の溝(幅2m、長さ約3m、深さ60cm)が見つかった。塀は駅家の中心施設「駅館」を囲うように設置されていたとみられる。溝の東30mでは古代山陽道の側溝跡(幅80cm、長さ約10m、深さ50cm)も確認された。
 播磨地方の役所に特有の播磨国府系瓦も溝から新たに見つかった。この瓦の様式から8世紀後半(奈良時代)の溝とみられる。
 文献などによると、駅家は役人らの馬の乗り継ぎや宿泊のため、官道沿い約16kmごとに設置され、全国に約400カ所あったとされる。一般の駅家が常備する馬は5~30頭だったが、10世紀に編纂された「延喜式」には「賀古40疋」の記述がある。博物館は「駅家として、国内最多の馬を抱える規模だった」としている。
 同遺跡は周辺の地名や役所に特徴的な古瓦が出土してきたことなどから賀古駅家跡だと推察されてきたが、駅家に直接結びつく遺構が見つかったのは初めて。
 現地説明会は28日午後1時半から行われる。
[参考:毎日新聞、朝日新聞]

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